井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

高田純次「適当論」

2006-07-16 14:03:54 | Weblog
この本は、「著者 高田純次」となっていますが、高田純次がこの本のために書き下ろした部分がほとんどありません。

高田純次という人は、僕にとって、「笑ってる場合ですよ!」で変なニュースコーナーをやる人だったり、「天才たけしの元気が出るテレビ」において街角でバカなことをやっているレポーターだったり、主役のたけしを上手くアシスト(よいしょ)するタレントだったりします。その人が書いた「適当論」だから、世の中を軽く、無責任に生きていく方法が載っているのかなと思いましたが、かなり違い、精神分析の本と言っていい作りでした。

換言すれば、精神科医・和田秀樹による高田純次分析論です。高田氏との対談や高田氏の語録から、和田氏がその精神構造や望ましい処世術を分析しています。本の後半部は、既刊の高田氏著書からの名言抜粋です。この本はいい加減な生き方を薦めるどころか、悩める我々への導きの書です。

古代ハス

2006-07-16 04:37:44 | Weblog
同じく研修旅行画像から。

中尊寺へ向かう上り坂の途中にある古代ハスです。1週間前でハスが咲き始めだったので、今は見頃ではないかと思います。古代ハスというと、東大の大賀博士の話が有名ですが、ここのハスも何百年の時空を超えて、21世紀の我々に美しい姿を見せています。昔の人々がこの花に浄土信仰の夢を見ていたのが分かるような気がします。自分的にはハスの実のグロテスクさに惹かれます(あの花がこんなになっちゃうの?)。
(^_^)v

宮沢賢治記念館

2006-07-16 04:31:38 | Weblog
1週間前に職場のお客さんと行った研修旅行からの画像です。

宮沢賢治記念館はこれで2回目です。小さい頃に読んだ童話から受けるイメージと、ここに残された資料から受けるイメージは全く違います。童話からは動物好きな童話作家くらいにしか思えませんが、展示物を見てしまうと、賢治のストイックさと強引さと、エネルギッシュさがひしひしと伝わってきます。

彼のエネルギーの根源は、父の浄土真宗と賢治の法華経の対立かもしれないと思いました。何故って? ほら、先月、うちで葬式を出したでしょ。うちは浄土真宗(普段、意識していないけど。)なんです。浄土真宗の定義によれば、死んだ時点で成仏するので四十九日も修行する必要がない、棺箱のふたを釘で打ち付ける必要がない、遺体を家の中に運び込むなら玄関から入れてもよい(他の宗派は、こういった不幸がまた起きちゃいけないので玄関以外から入れるそうです)、葬式参列後の清めの塩は必要ない、故人は白装束でなくても普段着でよい、焼香するときも額の前に持って来ずに直接香炉に入れていい、そんなものだから遺族も飲酒・歌舞音曲の類をことさら禁止するわけでもなくて今まで通り普通に生活するのが故人の供養になるなどなど、他の宗派と比べると縛りが緩いのです。

そんなのを経験したから、流転苦難を経て仏になるべきと考える賢治は浄土真宗が許せなかったのかな???と感じました。分かんないけど。

画像は記念館の前にある山猫事務所。館内のどろどろした雰囲気を緩和していました。