この週末はYahoo!オークションで落札したアトム・エゴヤン監督のDVD「秘密のかけら」(未開封2,100円)とVHS「スイート・ヒアアフター」(中古490円)が届き、鑑賞しました。
「秘密のかけら」は、1957年に人気コメディ・デュオのヴィンスとラニーが宿泊する予定のホテルの浴槽で若いメイドが亡くなっているのが発見されるところから迷宮へ入り込みます。ヴィンスとラニーの両方にアリバイがあり、メイドは自殺ということになるが、この事件がきっかけで二人はデュオを解消することとなります。そして、15年後、若きジャーナリストのカレンはこの未解決事件の裏に何があるのかを探ろうと、ヴィンスとラニーの二人に近づくが、実はカレンは二人に深い憧れがあり…。
「スイート・ヒアアフター」では、カナダの小さな田舎町で子供達を乗せたスクールバスが転落し、多数の子供が死亡するという事故が起きます。田舎町にやってきた弁護士ミッチェルは犠牲者の親達を説得し、教育当局やバスのメーカーに対して集団訴訟を起こす準備を進めていました。しかし、唯一の生存者であり、事故の後遺症で車椅子生活を強いられている15歳のニコールの証言で、事態は思わぬ方向に…。
両方ともサスペンスものと言っていいのでしょうが、例によってエゴヤン監督の自由奔放な時空を超えた構成で、過去と現在とが連想ゲームのように行ったり来たりします。私はADHD的な性分のためか、この自由奔放な組み立てはすーっと頭に入ってきます。でも、自閉的な傾向の人は時間の経過通りでないエゴヤン映画には憎悪を抱くと思います。
2つの作品とも、警察や探偵でもない人が事件の当事者に首を突っ込んでいく話で、家政婦とかタクシー運転手とか作家とかが何故か事件を解決していく2時間ドラマを想起してしまいました。相違点は「秘密」はショービジネス界の話だけにゴージャスに、「スイート」は田舎町での生活と弁護士の説得を淡々と描いている点です。「フェリシア」「アララトの聖母」を見たばかりの頃はエゴヤン監督の感覚に新鮮さを感じましたが、正直言うと今回見た2作品は結局これは何だったの?みたいな感じがしました。一言で言えば、「肩すかし」。確かに、映画の構成が複雑なので、重みや芸術性があるような気はします。でも、「秘密」の犯人捜しでも、意外性のあるトリックや隠れキャラが出るわけではないし、「スイート」でも事故の本当の原因を探るわけでもなく、少女の嘘であっけなく幕を引いてしまうし、もうちょっと映画を見る人に寄り添ってよと思いました。
「秘密のかけら」は、1957年に人気コメディ・デュオのヴィンスとラニーが宿泊する予定のホテルの浴槽で若いメイドが亡くなっているのが発見されるところから迷宮へ入り込みます。ヴィンスとラニーの両方にアリバイがあり、メイドは自殺ということになるが、この事件がきっかけで二人はデュオを解消することとなります。そして、15年後、若きジャーナリストのカレンはこの未解決事件の裏に何があるのかを探ろうと、ヴィンスとラニーの二人に近づくが、実はカレンは二人に深い憧れがあり…。
「スイート・ヒアアフター」では、カナダの小さな田舎町で子供達を乗せたスクールバスが転落し、多数の子供が死亡するという事故が起きます。田舎町にやってきた弁護士ミッチェルは犠牲者の親達を説得し、教育当局やバスのメーカーに対して集団訴訟を起こす準備を進めていました。しかし、唯一の生存者であり、事故の後遺症で車椅子生活を強いられている15歳のニコールの証言で、事態は思わぬ方向に…。
両方ともサスペンスものと言っていいのでしょうが、例によってエゴヤン監督の自由奔放な時空を超えた構成で、過去と現在とが連想ゲームのように行ったり来たりします。私はADHD的な性分のためか、この自由奔放な組み立てはすーっと頭に入ってきます。でも、自閉的な傾向の人は時間の経過通りでないエゴヤン映画には憎悪を抱くと思います。
2つの作品とも、警察や探偵でもない人が事件の当事者に首を突っ込んでいく話で、家政婦とかタクシー運転手とか作家とかが何故か事件を解決していく2時間ドラマを想起してしまいました。相違点は「秘密」はショービジネス界の話だけにゴージャスに、「スイート」は田舎町での生活と弁護士の説得を淡々と描いている点です。「フェリシア」「アララトの聖母」を見たばかりの頃はエゴヤン監督の感覚に新鮮さを感じましたが、正直言うと今回見た2作品は結局これは何だったの?みたいな感じがしました。一言で言えば、「肩すかし」。確かに、映画の構成が複雑なので、重みや芸術性があるような気はします。でも、「秘密」の犯人捜しでも、意外性のあるトリックや隠れキャラが出るわけではないし、「スイート」でも事故の本当の原因を探るわけでもなく、少女の嘘であっけなく幕を引いてしまうし、もうちょっと映画を見る人に寄り添ってよと思いました。