井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

DVD「めぐりあう時間たち」

2010-11-14 20:07:00 | Weblog
 NHKのBS2を見ていたら、17日に放送される「めぐりあう時間たち」の紹介をしていました。ベッドに横たわるジュリアン・ムーアの周りに藻が浮いている水が押し寄せてくる印象的なカットでした。これは面白そう!!!!!! 放送日を待ってないで、買ってしまおうと、Yahoo!オークションで1,100円で購入しました。

 内容的には、1923年のロンドン近くに住み「ダロウェイ夫人」を執筆するヴァージニア・ウルフ(ニコール・キッドマン)と、1951年のロスアンジェルスに住むローラ・ブラウン(ジュリアン・ムーア)と、2001年のニュー・ヨークに住んでエイズに冒された友人の受賞パーティを準備する編集者のクラリッサ・ヴォーン(メリル・ストリープ)のある1日が並行して描かれます。時代も家族構成も職業も違い、一見ばらばらの生活のようですが、彼女たちは不安を抱えて悩み続けている点で共通しています。死をも意識している女性もいます。

 つながりのないように見える彼女たちが徐々にリンクしていく(←ここが素敵なところなので、どうリンクするかは秘密にします。)のがこの映画の魅力です。タイプが違いますが、コメディーの「ラブ・アクチュアリー」で個々に描かれていた人物がラストのクリスマス・コンサートに向けてどっと収斂してくるのに似ています。純文学の雰囲気で落ち着いた画面も素敵でした。私は読んだことがないのですが、この小説・映画の基となったウルフの「ダロウェイ夫人」が関係のない2人の女性の暮らしがどこかでシンクロしてくる筋のようですね。

 でも、ベッドの周りに水が押し寄せるような心象風景は1箇所だけで他にはありませんでした…。罪作りなNHK BS2の映画予告です。ま、予告編が一番よくできていたって映画も時々ありますね(苦笑)。

  ☆ 総合評価  80点