井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

駅長ばすは睡眠中

2010-11-03 21:29:59 | Weblog
 11月3日は、かつて「晴れの特異日」だったそうだが、近年は台風が遅くやってくるためにお天気が不安定な時期となってしまったらしい。でも、折角の祝日だ。妻と母とドライブに出た。

 お天気が朝からぱっとせず、吾妻山方面は雲が掛かっていたので、南に進み、栃木県と接している西白河郡西郷(にしごう)村の雪割橋(ゆきわりばし)を目指した。しかし、ここもお天気が悪く、時折小雨がちらついていた。そんな訳で、撮影しても色の鮮やかさが感じられない。


「途中で消滅する国道」で一部のマニアに有名だった国道289号線が2年前に全面開通したことを思い出し、雪割橋から先に進んだ。甲子(かし)高原と呼ばれる場所である。那須高原の北に位置し、紅葉の美しい場所であるが、今日は気温が摂氏3度ほどでみぞれから本格的な雪になり始めた。西郷村と南会津郡下郷(しもごう)町とをつなぐ4キロメートル強の甲子トンネルを抜けた。下郷町側も雪が降っていて、路肩には2センチメートルほどの積雪があった。幸い車道は湿潤状態で凍結はしていなかったが、速度を落として走った。

 下郷町に入り、目指したのが中山風穴(なかやまふうけつ)。大内宿や塔のへつりは以前訪れたことがあるし、観光客が大勢いて渋滞に巻き込まれると思ったので、超マイナーな中山風穴にした。あちらこちらが浸食・陥没した火成岩で出来た山の斜面から冷風が吹き出ていて、その周辺は冷風のために寒冷に適した植物群が生育しているそうだ。「クマ出没中」の表示板は、この秋の熊ニュースを見ている身には恐怖心をあおる。車を道端に停めて、数分歩くと、「風穴」の表示板を見付けた。小さい…。余りに小さい。幼児が掘った落とし穴程度である。手か顔をちょっとかざす程度の大きさしかない。そっと、手をかざしてみると…。

 何も感じない。風も吹いてない。どうやら、冷風を感じるのは、夏の暑い時期だけらしい。外気温が低い今頃は、山の内部の冷たい空気が流れ出していないようだ。暑い時期にまた訪れたいと思った。帰りに冷気を体感できる施設を見付けた。周りを石垣で囲んだ東屋のような施設だ。冷たい空気が吹き出すという穴のそばに温度計があり、それは摂氏4度を指していた。内部と外部の温度にほとんど差がないので風が吹かないのであろう。夏に来るべき場所だ。

 下郷町から国道121号線を会津若松に向かって北上した。途中、「ばす」というネコが会津鉄道の名誉駅長を務めている芦ノ牧温泉駅があるはずだ。カーナビを頼りに向かってみた。多くのテレビや雑誌で採り上げられているばすの姿を撮影しようと思ったが、残念なことに駅長室の中でぐっすりと睡眠中であった。小屋から引っ張り出してくる訳にもいかず、駅長室を撮影した。

元々は駅周辺をうろつく迷いネコだったのに、関連グッズで金を稼いでいるので、会津鉄道にとっては招き猫である。ひっきりなしに観光客が駅を訪れ、「ええ、折角来たのに眠っているのぉ?! 会えないのぉ!」とがっかりし、代わりに駅の構内で販売されているばすのストラップやキーホルダー、ポストカードなどを買っていくのであった。


 私は仕事中のばすを写真に撮れなかったので、幸運にも職務中のばす画像を撮影できた方のブログから転載させていただく。これが芦ノ牧温泉駅の名誉駅長ばすのお姿である。


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