普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

歴史から見た中国の本質

2010-09-28 12:13:23 | 外交・安全保障

 テレビなどで今回の尖閣諸島問題での菅政権の唯一の功績は日本人に中国の実態を知らせたことだとのコメントがあります。
 それに挑発されて?中国の歴史の歴史からこの問題を考えてみました。 (といってもどうせ素人が書くことですから、Wikipedia の中身を写しただけですが。)
[民族間の領土争奪の歴史]
元:1271年から1368年、モンゴル人の王朝が今まで漢族が支配していた中国全土を支配、日本侵攻の失敗
明:1368年から1644年、漢族支配にとって変わる、蛮族の襲来を防ぐための「万里の長城」の大部分を完成
清:1644年から1912年、満州族による中国全土支配、琉球、ベトナム、朝鮮の冊封(さくほう、注記参照)を失う、日清戦争、日露戦争、日本による満州の実効支配
中華民国:1928年から1949年、漢族の国民党支配に変わる、1929年ソビエト連邦の満州侵攻、1930年代からの国共内戦、日中戦争、1949年に国民党政府は事実上崩壊
中華人民共和国:1949年から現在まで、漢族中心の共産主義独裁国家の樹立、1978年小平の主導によって市場経済原理による資本主義体制を大幅に取り入れる
 これを全体的に見ますと、漢族と他の民族(日本人、ロシヤ人を含む)領土争奪、支配の戦いの歴史ですし、形こそ替えていますが専制政治の継続です。
 これを見ますと漢族中心の共産党政府が、政府に抵抗するチベット、新疆などの異民族への(外国から見れば)圧政はそれなりの理由があると思っており、今回の中国流の考えに基づく尖閣諸島や南シナ海へでの領土保全(当事国かみれば領土拡張)の動きにも大義があると思っているようす気がします。
  それと専制政治の特徴で厳しい情報管理と、情報操作をしています。
[徹底的な実利主義]
  もう一つの漢族の特徴は、小平の市場経済原理による資本主義体制に見られる徹底的な実利主義です。
 私はかって社会主義政党一党独裁のシンガポールで一年半ばかり住んだことがあります。
 同国はどなたでも知っているように、社会主義の元で資本主義体制を取って成功しています。
 そして中国系の人達は英語が就職や出世に有利だとみれば、家庭でも中国語でなくて英語を用いる多くの家庭がいます。 (これが日本だった大問題になることと思いますが。)
 私はこの政府のやり方と中国系の人達の考えを見て、もし中国の人達がシンガポールの成功を真似しだしたら、世界経済に取って地殻変動てきな変化が起こるかもしれないと思っていましたが、幸か不幸か私の心配が当たってしまいました。
  しかも前にも書きましたが、実利主義で一党独裁の政府は、長期的な視野による実益を目指し、もし反抗する人達がいても徹底的に押さえ付ければ済むことです。 (私はシンガポールで一党独裁を維持するたに、野党勢力を徹底的に押さえ付けるやり方を見てきました。)
  だから日本の政府やコメンテーターが言う様に「互恵関係の維持」や、今の中国のやり方をいずれは自分たちの方も損をするはずだなど意見など、独裁政府にとつて何でもないことです。
  国民の意志に関係なく、長期的な視野に立つ中国と、民主主義の国で数多くの違った国民の意見も尊重せねばならず、長期的視野も(多分)なく中国との友好を党是とする日本政府など、中国の政府から見ればその気になれば、赤子の腕を捩じるようなものだとではないでしょうか。
[独裁政府の寿命]
 それと前にも書きましたが、ネット上では中国はいずれ内部崩壊するだろうと言う意見があります、然しそれは前記のようす中国の長い歴史の尺度と、独裁政府の実益重視を考えれば独裁が少なくとも百年単位で続くかも知れない前提で中国と対応する必要があると思います。
(逆に短期間で終わり、民主主義政府ができれば良いのですが、それはそれで日本経済に取って大打撃になるのは素人でも判ります。だから昨日書いたような超党派によるシンクタンク的な機関を設立して検討して置くべきだと思います。)

 この対策に就いての意見は前も書きましたので省略しますが、日本にとっては戦後以来の始めての国難になるかも知れない大きな問題に遭遇しました。
 結局は(民主国ですから自発的意志での)官民一致、オールジャパンで、米国の協力の元に対応するしかないような気がします。
 正否は判りませんが、報道では中国はそのの強硬処置に対する日本の反応を見ているとか。
 少なくとも国民同志の足の引っ張りあい、日本にとってプラスになる政権への弱腰批判は良いが、中国に有利になるような発言は控えるべきだと思います。

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注記:冊封(さくほう)とは、称号・任命書・印章などの授受を媒介として「天子」と近隣の諸国・諸民族の長が取り結ぶ、名目的な君臣関係(宗属関係/「宗主国」と「属国」の関係)をともなう外交関係の一種 wiki@ediaより)