普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

色眼鏡で物ごとを見たりレッテルを貼る日本人

2012-02-03 16:19:51 | 政策、社会情勢
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 古本屋で佐藤愛子さんの「老残のたのしみ」と言う文庫版を105円で買ってきました。彼女は私と同年代なので、言うことは全面的に賛成とは行かずとも良く判ります。
[考えなくなった日本人・色眼鏡で見る日本人]
その中で「我々が考える葦でなくなったこと」と言うエッセイを見つけました。
 かって日本が貧しかった時代、日本人は、殊に青年は人生について社会について本気で考えたものだった。 (当時の愛子さんの言う青年とは後の文脈から見て大卒程度の志ある青年のことで、多分普通の私は何となく世の流れに流されていました。)
だが経済大国になった日本の社会は、自由と豊かさによって「考えない日本人」を作り出した。いかに生きるかについて考えなくても「フツー」にしていれば生きていけるのである。青年が考えるとしたら大学受験と就職を考えればよいのである。壮年が考えることはいかに社会の流れと妥協して得をすることであり、老人はいかに老後を楽しみ、いかに安楽にうまく死ぬかということを考える。
 愛子さんはその例として「日本が軍事攻撃を受けたとき」どうするかと問いを出したとき、男子大学生の内「戦う」と答えたひとは1人、後の99人は「逃げる」と答えた例を引き、私は彼らはただ「何も考えない」だけなのだろうと思う。多分彼らは反射的に答えをだしただけなのだ。多分彼らは反射的に答えを出しただけなのだ。考えるのが面倒だから考えないというよりは、考える習慣が無くなっているに違いない。
と書いています。
 私は彼女の文を読んで「反射的」に最近の反原発・地方での瓦礫処理反対の北九州地域の人で瓦礫処理反対の運動を展開している人のツイッターを思いだしました。
 「私はこの運動を全国に拡げて、東北地方の人達を護るために頑張っています。」とツイートしているのです。
 彼の言う意味は反原発運動を通じて、東北の人達を放射線被害から護ろうと言いたいのは判りますが、瓦礫処理の遅れが東北の被災地の復興を妨げているのは間違いないことです。
 彼らが東北以外の地での瓦礫の処理は、それに伴う放射線被害の全国への拡散だとして反対していますが、彼が応援している筈の東北地方に残った瓦礫から出る放射線被害の同地方での集中と言う問題に就いては何も考えてないようです。
 これは極端な例ですが、象徴的な例としての福島瑞穂さんの反原発、反核、憲法改正反対などで見るようにその運動に都合の悪いは総て目を瞑っているのが特徴です。
 自分達の運動に都合の悪い事実や、その目的達成に伴う問題点などなど。
 私は佐藤愛子さんの言葉を借りれば彼らは一つのことを簡単に信じてしまうこと、そしてその信じた色眼鏡で見る(また直ぐに原発は悪・右翼・反日とレッテルを貼る)ために、見えるものは総てその色がかって見ること、そして都合の悪いことは見えなくなってしまうことです。
 反原発運動に限って見ても、原発の一斉停止で、化石燃料の価格や電気料金の高騰、電力不足の不安による産業の空洞化、それに伴う雇用の減少、人員の海外流出、地もとの経済の停滞など考えもしないか、絶対に取り上げません。
 また同じ震災にあって無事停止した、女川や福島第二が何故無事停止したかは一言も口を出しません。
 何故ならそのことに眼がはいらないか、入っていてもを言い出せば彼らの運動の推進力が落ちるからです。
 なお判らないのは中国、韓国の原発の事故があれば、偏西風にのって放射性物質が日本全土に拡散するのは間違いないのに、両国への申し入れの話しは聞いたことがありません。と言うことは何か別の意図???
 勿論、多数の国民は健康的な考えを持っているので、世論調査でも原発は経済に影響を与えない程度に順次縮小を支持して居ますし、民主・自民とも同じ政策を持って居ます。
 私が良く持ち出すことですが、本屋でも文芸春秋や正論、Willなどが主力で、朝日新聞の論座など姿を消し、左かかった雑誌としては週刊金曜日くらいが目立つくらいです。
 詰まり多くの国民は左かかった論説を信用していないのです。
 政党の支持率を見ても、開放問題なども批判するプレーキ役として期待されている共産党は別として、反原発の福島瑞穂さんを頂く社民党は支持率は何時も最低線、今回の選挙制度改定では絶滅の危機に瀕しています。
[声高のほうに流れて行く世論とマスコミの責任]
 然し一番問題なのは、最近の瓦礫処理問題のように、ごく一部の勢力の動きが國の政策にも大きな影響を及ぼしていることです。
 その理由は健全なサイレント・マジョリティーの声を、ノイジー・マイノリティーの声のほうが高いことです。
 まさに「声高のほうに流れて行く世論」です。
 その声高な勢力を助けているのがマスコミの報道です。
 例えば武雄市の瓦礫処理が中止になった問題でも、市長が反対の意見の9割が地もと外だったと言っても、反対意見のなかに脅迫紛いのものがあっても、原発逐次縮小、原発輸出の社説の読売ですら、ごく小さく報道するだけです。
 玄海原発のやらせメールは繰り返し報道しても、その発端となった地もとの人達に対する説明会に地もと以外の特定団体の人達が押しかけて説明会を混乱させたことは、殆ど報道されていません。
 原発報道にしても、前に書いた読売ですら、事故が起こってからの政府や東電の混乱ぶり、被害の大きさは報道しても、無事停止した女川や福島第二と事故を起こした福島第一との比較、政府の事故調査委員会が事故後の後処理の問題点ばかり報告に対して、福島第一の事故の直接原因を何故発表しないのかと言う記事はありません。
 その報道姿勢が、反原発派の福島第一の事故の一事が万事で他の原発の総てでも起こると言わんばかりのごく一部の勢力の主張を結果的に後押ししていることになります。
 私は原発事故の災害の大きさの一事は万事で総ての原発に当てはまると思いますが、福島第一の事故の発生確率は判っただけでも約33%で日本の技術を持ってすれば、そしたて福島第一の経験を取り入れれば限りなく100%の確率で安全運転できると思います。
 マスコミかネットの情報か忘れましたが、一部の左翼勢力の主張の反対のことをすれば物事は上手く行くと言っていましたが、そのごく一部の人達のお蔭で憲法改正など、國の政策実施に妨げが出来ているのも紛れない事実です。
私はこのような色眼鏡の一部の人達の暴走を止めるのも健全なマスコミの責任だと思うのですが。

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