<<福岡の中2同級生3人を書類送検報道の概要>>
福岡県筑前町の三輪中2年の森啓祐が昨年、いじめを苦に自殺した問題で、福岡県警は19日、同級生5人が自殺当日、校舎内のトイレで森君のズボンを無理やり脱がそうとした行為が「暴行に該当する」と判断し、このうち当時14歳だった3人を暴力行為処罰法違反(集団暴行)容疑で福岡地検に書類送検した。
13歳だった2人も同じ非行事実で久留米児童相談所に通告した。
ただ、県警は「トイレでの行為は自殺の直接原因とは言えない。5人はいじめの中心グループではなく、深く反省しているので処罰は求めない」と説明。書類送検などの理由について「少年法の理念に基づいた健全育成のため。5人が立ち直るには、家裁や児童相談所などの専門機関で適切な措置を受けることが望ましいと判断した」とした。
5人のうち、当時14歳の3人は地検から家庭裁判所に送致され、家裁が審理の上、審判を開くかどうかを決める。刑事責任が問えない当時13歳の2人については、児童相談所が処遇を決める。最終的には、通常の生活を送らせながら、更生を促す措置が取られるとみられる。
県警少年課は送検後、記者会見して、経緯などを説明した。少年の書類送検で説明会を開くのは異例で社会的な関心が高いことを考慮したという。同課の橋本元・次席は「立証できたのはトイレの事件だったが、5人だけに問題があるのではない。5人は深く傷つき反省している」と述べた。
(2月19日 読売新聞)
<<警察の処置に対する批判>>
今回の警察の処置にはまた大きな論議を呼ぶ事になるだろう。
今までのマスコミや学校関係者、人権批評家の論調からすると、
1.遂に学校に警察が介入し教育の独立性を冒す。
2.いじめた子の将来を考えた、教育的配慮が先だ。
いじめられた生徒への教育的配慮や自殺した人の人権はどうなるのだ。
3.子供の教育は学校がやるべき。
4.言葉によるいじめが立件できなかったことは、子供の間で、言葉によるいじめとか、除け者扱いにするとか、いじめが益々巧妙になり陰湿化する。
今回の介入は警察の学校への協力と考えるべきで、警察で立件できないような、いじめは当然学校で解決すべきだ。
5.いじめ問題などは学校当局者で解決すべきだ。
これは単なる理想論で、当局者で解決出来ない事もある事は、今回の事件に対する、学校当局の動きや、教育委員会の中途半端な報告を見れば、直ぐ判る事だ。
など色々の批判が予想される。(2,3,4、5についての批判は既に報道されている。)
<<警察の処置の意味するもの>>
然し、私は今度のことは、次のことをはっきりさせた事で、大きな意味を持っていると思う。
学校は治外法権でない。当然、学校でも日本の法律を遵守すべきだ。
戦後まもなく、民主主義教育を徹底するためだったと思うが、戦前の教育を受けた一般国民から隔絶した学校で、子供達を純粋な培養してきた、伝統か慣行かしらないが、今まで続いて来た。
その密閉社会の中では、
外界とは違った価値観やルールがあり、
文部省と教職員組合の浮き世離れした闘争が行われ、
生徒が不法行為を起こしても、が教育的配慮の名のもとで、事が外に洩れるのを防だ、
など外界と違った世界があった。
中でも問題なのは、
その密閉社会では、世の中が荒れてくるのと平行してひどくなってきた、外界では当然犯罪となる暴力行為、セクハラ、恐喝、迷惑行為があってもそれを生徒がやった場合は余程の無い限り教育的配慮の名のもと で、依然として見逃されてきたことだ。
(私が密閉社会だったと言うのは、教育荒廃が叫ばれ始めたやっと今頃になって、学校解放とか、住民の教育参加と言われているのを見れば、若い人達でも想像できると思う。)
<<警察介入のいみするもの>>
それで、今度の警察の介入は、いくら学校内のことでも日本の法律を護らねばならない と言う当然過ぎる事を教育関係者と生徒にはっきりさせたことに大きな意味があると思う。
勿論、私も、昔の言葉のように、生徒みんなが仲良く、「良く学び良く遊んで」欲しいと思うし、今までのように警察沙汰になるようなことも出来るだけ、学校自体で解決して欲しいと思う。
然し、現実はそのような奇麗事ばかりでなく、荒廃しかかった学校もあるかも知れないし、今度のように、学校では手のつかない、いじめもあるかも知れない。
<<学校関係者と警察の協力>>
教師は、いじめなどを早く芽を潰して、出来るだけクラスまたは学校内で処理して欲しい。
もし不法行為にあたるいじめがあっても、警察に通報する前に、生徒に良く言って聞かせて、直して欲しい。
然し何度言っても不法行為を止めない生徒には、「学校としては出来るだけ君を守りたいけれど、法律を守るのは国民としての教師の義務だから、これでも直らないときは、警察に通報しなければならない。」とはっきり告げよう。
それでも同じ事をした場合は本当に警察に通報するのが、安倍さんの言う、その生徒の規範意識を高める と言う、本当の教育的配慮だと思うが思うがどうだろうか。
なお進んで、いじめや暴行事件が恒常化している、学校がもし有れば、警察官の常駐や定期的または不定期な巡回も考えて欲しいものだ。
何故なら学校も日本の一部だからだ。
そして、日本の中に無法地帯があってはならないからだ。
<<批評家やマスコミへのお願い>>
もしこれらの動きを国家権力の学校への介入と言う有力な批評家や団体ががあれば、先ず実行可能な問題解決の対案を出して貰う か、それでも治らない時は、その人や団体自身が学校に実際に乗り込んで、問題解決に当り 警察介入の必要が無い状態に変えて欲しいものだ。
そしてマスコミも今までのように単に批判者の批判の声ばかりを報道するのではなく、その批判者から必ず、 対案も必ず聞き出して、もう少し建設的な報道をして貰いたい ものだ。
ネガティブな報道からは何も生まれない からだ。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます