[小沢さんの政治手法と江田憲司さん]
昨日のテレビ朝日のサンデープロゼクトで今後の政局についてと討論会で私にとって耳新しい面白い発言を聞いた。
出席者は田原さんのほか、衆議院議員の江田憲司さん、朝日新聞編集委員の星 浩さん、早稲田大学大学院教授の田勢康弘さんだった。
星さんは如何にも朝日新聞社員といった発言、田勢は割合に中立的な発言をする中で、江田さんの発言は異彩を放っていた。
彼は小沢さんの過去の連立を利用して相手の党と組み、その党の分裂と自党への取り込みを図る手法を考えると、その都度失敗したにも関わらず、今後も何時かはまたこの手法を持ち出すだろうと言っていた。
敵陣の分裂戦術の例として、民主党が外国人の地方参政権法案を提出しようとしているのは、同じ考えを持つ公明党と自民党の分裂を図ろうとしているのだと説明をしていた。
これについては、読売の外国人の地方参政権法案、民主内で再提出の動きで、
永住外国人に地方参政権を付与する法案を巡り、民主党内で次期通常国会に再提出を目指す動きが活発化してきた。
地方参政権付与は公明党が強く求めており、「参院に民主党が法案を提出し、公明党に賛成を呼びかければ、与党の分断を図ることができる」との狙いからだ。ただ、党内の保守派議員は「憲法上も、国のあり方という観点からも、絶対に認められない」として阻止する構えだ。
と報道、解説をしている。
江田さんは民主党のこの動きは小沢さんの意向によるものだと指摘していた。
彼の意見が正しいか否かは別として、この地方参政権付与の問題は過去多くのブログで然も同じブログで何度も取り上げられた問題だ。
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江田憲司さんは、Wikipedia よると、
彼は、2000年6月総選挙で自由民主党公認で出馬するも、民主党推薦の現横浜市長の中田宏さんに破れ、その後は自由民主党と袂を分かち、無所属で衆院補選で初当選。2003年11月総選挙では民主党の岩國さんに敗北、2005年9月総選挙で再び無所属で出馬し当選。
江田は現在いかなる政党・会派にも属さない完全無所属の立場を貫いており、野党の動向に関わらず政府案に賛成をすることも反対することもある。
と言うユニークな政治信条を持っているようだ。
[政治の停滞を如何に克服するか]
国民の多く(それに政府、与党も)が心配している政治の停滞を如何に解決するかについては、以下のようなことが考えられるが、そのいずれも難しい問題が立ちはだかっている。
1.自民、民主による大連立をする。
国会のチェック機能の喪失、過去の大政翼賛会→軍国主義→第二次大戦のトラウマから国民に受け入れ難い。
小沢さんの連立政策の本音らしいものが報道されるようになった今、それが実現しそうになったとき自民党、特にかやの外に置かれそうななる公明党から強い反対が出てくる可能性が強い。
2.両党の政策協議
この点では国民の多くが支持しているが、主導権を持つ民主党は政権打倒一本槍のため実現の可能性は薄い。
私としては民主党の理性的な判断をして貰いたいし、それが5.に書いた様に安定的な政権交代の早道と思うのだが。
3.両党の間の自陣営への抱き込み工作
両党ともそう思っているようだが、今のような緊迫した情勢で敵陣に移る人は殆どいない。
4.新党立ち上げ→所謂小連立→政治の流動化
この点では平沼さんへの期待が高まっているし、平沼さんもそう思っているらしいが、その時期は来る衆院選後と考えてるいるようだ。
いずれにしても是非平沼さんの奮起を期待したいものだ。
5.民主党の衆院選の勝利
毎日の世論調査では「次期衆院戦で勝って欲しい党は」の世論調査で、自民党33、民主党46と言う数字が出たそうだ。
この際民意に添って自民党に負けて貰えば、両院を制する民主党中心に政治が動きだす。
然し、私が心配するように、その前提は実効性のある政策の立案だ。
今までのばら蒔き政策では、自民党からの攻撃で細川政権の二の舞になり、また自民党政権がまた長く続くという可能性が強くなる。
作家のマークス寿子さん が言ったようにその失敗から民主党が学ぶと言う日本にとっても同党にとっても良いこともあるが。
6.参議院制度の改革
現在参議院内でも検討しているらしいが、今はそれ所ではない政治情勢だ。
今の参院制度は当然だが、政党が自党の勢力拡大のためにでっち上げた制度だ。
それが、自党の影響力を減らすようなことを自分でするだろうか。
7.自衛隊のクーデター
今問題のパキスタンのムシャラフ政権、タイで何度も起こっているし、現在もそうだが軍部の政治介入だ。
これも政治の停滞と腐敗→二二六、五一五事件→軍部の政治への影響力増大→軍人による内閣→開戦のトラウマがある。
勿論私もこんなことは起こらないと思うし、また絶対に反対だ。
[参議院制度改革]
それで実際的なのは、新党の立ち上げと、参議院制度改革だ。
参議院の基本的な問題は衆議院と似た選挙制度によって参院内に二大政党が出来たことだ。
そのため参議院によるチェック機能が全く麻痺して政争の戦場になってしまった。
参院は前に上げた江田憲司さんのように、各政策毎その是々非々を論じ、賛成、反対をする場であるべきだった。
江田さんのような人は平沼さん、党の言うことと違った発言の多い自民党の平沢さん、民主党の河村さんなどその評価は別にして多くいると思う。
各人の意志によって、その政策ごとその実現のために、連立を組むのはむしろ良いことだと思う。
そして、その連立が今回の大連立のように政局に大きな影響を与えないためには、小さい会派が望ましい。
また会派を作っても、投票の際は、個人の意志を確実に活かすためには党議拘束を禁じればよいと思う。
その為には、個人、小会派に属する人も、比例代表制など選挙で大政党と比べて不利な立場にならぬような選挙制度にすべきだ。
参院選制度の変更の理由の一つにに候補者の選挙費用の問題が上げられたと思うが、インターネットの活用でその費用は大幅に削減できるし、自民、民主の両党からも、選挙戦へのネットの利用範囲の拡大も論議され実現されそうだ。
これで一番問題なのは今の参院制度を作った政党がその思い腰を上げるかどうかだ。
結局は世論とマスコミの力だ。
読売新聞の渡辺恒雄さんは日本の為に大連立を進めようとして失敗した。
彼はもうこれからはこの問題で裏では動けないだろう。
この際是非、他社とも協力して、その報道機能を活かして参議院制度の改革を推進して貰いたいものだ。
もしマスコミが動かなかった、後は世論に頼るしかないがこれまで書くと話が長くなるので、後日に譲ることにする。
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