許しがたい石原伸晃環境大臣の「最後は金目でしょ」の問題発言。
19日野党各党がそろって問責決議案を参院に提出した。決議案では「被災地住民の苦しみを金で解決しようという極めて無神経で許しがたい発言。中間貯蔵施設の住民説明会に1度も出席せず、責任感が欠如している」とある。
衆院でも委員会で石原氏から説明を受けたうえで、石原氏の不信任決議案を提出するかどうか検討するという。
このところ大臣や政治家の問題発言が多い。その発言が問題になると「誤解を与えたということであればお詫びしたい」と「本位ではなかった」と陳謝し発言を撤回すれば事足りという風潮がある。
集団的自衛権についての麻生副総理のナチ発言にはあきれた。立憲政治を否定するつもりはなかった。問題があれば取り消しますといい、そのままで非難の論議を消えさせた。
言葉は重い(旧西ドイツワイツゼッカー大統領)が、「過去に目を閉ざす者は現在にも眼を閉ざすこととなる」「後になって過去を変えたり、起こらなかったことにするわけにはならない」。「取り消す」とは「いったん述べたり、決めたりしたことを、なかったことにする」ということ。と述べているのお思い出した。
いくら陳謝し取り消してもその本位は変わらない。今の政治家には謝ればよしとする風潮がまん延している。石原氏の不信任決議案に与党は反対する方針を提出する前から決めている。菅官房長官は「本人が撤回しお詫びを申し上げた」とのべ、発言を不問にする方針だと述べた。
何を発言しようと政治家は謝れば免罪符となる。この考えは大いに疑問だ。
安倍総理はこれまでの憲法解釈を閣議で変えようともがいている。国会答弁を聞く限り、問題発言のオンパレード。地域限定といいながら、ホルムズ海峡の機雷掃海を想定している。はたまた、こんな趣旨の証言をしたという。
「国民は戦争を望まない。しかし決めるのは指導者で、国民を引きずり込むのは簡単だ。外国に攻撃されつつあると言えばよい」。これが問題発言と言えないのだろうか。
今の政治は何かおかしい。というよりも数に頼る与党がおかしいのか。不安に思う日々が続く。