阿蘇山の中岳第一火口で25日から26日にかけて、断続的に噴火があった。噴煙は最高で高さ約1000メートルに達し、噴石も確認された。
大きな災害をもたらした御嶽山噴火の直後に起こった身近な阿蘇中岳の小規模噴火。大きな被害が出ないか心配でならない。
噴火に伴う火山灰は西に流れ40キロ離れた大分県豊後大野町や宮崎県五ヶ瀬町にも達したと言う。阿蘇山から熊本までは約50キロ、もし風が南に流れておれば熊本も火山灰に覆われたことだろう。
阿蘇山の噴火警戒レベルは昨年9月以来、レベル1(平常)とレベル2(火口周辺規制)を行き来しており、最近では今年8月にレベル2に引き上げられていた。山全体にわずかな変動が見られることなどから、気象台はマグマが噴火にかかわっている可能性があるとみている。
ただ、噴石が1キロ以上に飛ぶことはないとしてレベル3(入山規制)の引き上げは考えていないそうだ。噴煙の影響で熊本の空の玄関口、阿蘇くまもと空港では定期便の欠航するなどの影響が出ている。
九州は全国有数の火山地帯。宮崎の観光地、えびの高原の硫黄山も危険な状態にあり、入山規制措置がとられている。最近では霧島新燃え岳の噴火で入山規制がとられていた韓国岳の入山規制がやっと解禁されたばかりだ。
活発に噴煙を上げる桜島、原発再稼働で揺れる薩摩川内市でも降灰が見られるそうだ。政府のすすめる原発再稼働、大規模な火山噴火に対する対応策は本当に大丈夫だろうかと大きな偽念を抱かざるを得ない。