昨年3月17日のブログに土筆について書いている。その中で今年は土筆の出るのが少し遅いようだと書いていた。
3月に入り、昨年のブログを思い出し、連日のように近くの遊水公園を歩きまわったが、4月になっても一向に土筆の姿を見かけない。環境の変化だろうか。残念ではあるが今年は土筆の収穫はだめだと諦めざるを得なかった。
春は山菜の季節。うどやたけのこ、わらびにぜんまい、野ぜりにつわぶき。ふきもある。タラの芽やお茶の葉の天ブラの味も格別だ。以前は家の近くで簡単に、時には蛭に血を吸われながら山菜とりを簡単に楽しんだものだ。昔人間にとっては楽しい思い出だ。そのうちでも、のびるのぐるぐるは亡き母の味でもあった。
ところが山菜、今はお店で買う物、スパーなどの店頭に時期になると沢山並べてある。何か味気ない思いがする。
6時過ぎに、ラジオ体操を終え外を眺めると曇り空、お昼ごろから雨とある。今朝の散歩は天候が気になり、コースを変えてみた。ところがそこで諦めかけていた沢山の土筆がたっているのを見つけた。嬉しかった。散歩は中断。せっせと土筆を摘んだ。入れ物の準備ができていない。かぶっていた帽子を脱いで採った土筆を入れる。楽しい限りだ。
家に帰り、玄関を開けると同時に“うちの奥さん”に、お土産だよと大きな声を出した。似た者同士、奥さんも喜んだ。
早速、夕食に新鮮な土筆の卵とぢが出た。しゃきしゃきとしたその味は天下一品。土筆は卵とぢに限るようだ。“うちの奥さま”明日も沢山採って佃煮にしようと仰った。食事のあとで、初物を仏様にお供えしなかったことに気づき、夫婦で顔を見合わせた。