朝5時に目が覚めるとすぐに新聞を読む。6時半にはラジオ体操を始める。いよいよ朝の散歩だ。
天候を確かめる。今朝は青空の見える良い天気。さわやかな朝の空気を胸いっぱいに吸い込む。至福の時だ。竹林の孟宗竹の葉が少し茶色がかっている。麦秋の時期が近いのだろうか。
散歩コースのいたるところにお花が咲いている。お友達になったお花たちと楽しく会話が出来るのも散歩の中の最大の楽しみだ。
今はいたるところで美しい満開のつつじの花を見ることできる。昔話になるが、以前はサクラの散った後、家族全員でつつじ見物に遠くまで出かけたものだ。大津のつつじは見事だった。近隣の町や村、遠くから見物に訪れる人で町があふれていた事を思い出す。その場所がどこだったか定かに覚えてはいない。
いつどこででもつつじの花を見ることは出来る。道路脇で、公園やおうちの庭でも。バスの窓から次々と見える満開の美しいつつじだが、なにか殺伐としたありふれた風景と感じるのは私だけだろうか。時代の流れだろうか。家族と一緒につつじ見に出かけ、お弁当をひらいた微笑ましい風景がすたれてしまったようで少しだが寂しい気持ちになってきた
いまだつつじの名所と呼ばれる場所も残っている。忠臣蔵47士の遺髪が収められている山鹿の日輪寺のつつじは見事なものだ。山一杯を包み込むつつじが咲き乱れる風景にはえも知れぬものがある。