文科省で新しい時代の学校施設検討部会が始まりましたね。
ようやくコロナ禍で遅れていた情報端末をひとり一台の環境するための検討が始まったというかんじですか。
新しい情報端末はタブレットであれ、ラップトップパソコンであれ、電気で動きますよね。
何も大量の電力消費による脱炭素の問題などと大袈裟なことの心配をする気はこれっぽっちもないのですが、もし、小学校の全クラスで一斉にひとり一台の情報端末が動いたら、どうなるか、という基本的な疑問が生まれました。
かつてコンピュータ教室に40台のPCが入ったとき、全部の端末を一度に動かすことはできませんでした。
ISDNという電話回線を使った通信だったので、インターネットにつなぐと途中でカタカナと動かなくなることがありました。
これは通信回線が専用の光ファイバー回線でなかった為に起こった問題でした。今はこの問題は、多くの学校で、クリアーできているはずです。
でもその時、僕の勤務していた学校の職員室ではもうひとつ、大きな課題がありました。
教師用のパソコンを先生ひとりに一台ずつ配置したのですが、コンセントがなかったのです。
笑い話のような出来事でしたが、天井にレールを貼り付けそこから電源をぶら下げるという、離れ業の工事を行ってもらいクリアーできました。
ただ、その時電気工事をしてもらった業者の方が、「電気の容量が持つかな?」と言っていたことをふっと思い出しました。
文科省の示す新しい時代の学校施設のイメージとてもはいいのですが、具体的には、
「一斉にパソコンを使って授業したら学校のブレーカーが落ちないだけの電気容量の確保」をどうするのだろう。「各教室にコンセントがないために誰かがどこかで毎日充電しなくてはならない」のではないだろうか。
と思ってしまいます。
全クラスで一斉に使われるとただでさえ予算がない公立学校では電気代が増えると困るので使用制限やシフトを組んでの利用などを管理職が指示し、情報端末がスムーズに使えないという事態なもなりかねません。
また、利用する先生が減るという事態にもなりかねないよね。
どうするのかな。
僕の情報教育との関わりのスタートが、床下のLANケーブルの配線だったけど、今度は誰かが床下にコンセントが一杯ある部屋を使って充電室にするのかな。
教室にモノをいれるだけでは授業はできないと考えてきました。モノを、動かせる環境も作ってこそ、授業ができる。どんなにスペックが高かろうが、電気がなければただの箱だよね。