電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

子どもにプログラミングを教えるとは

2019年06月26日 06時01分33秒 | コンピュータ
近頃、世間では小学生の子どもにプログラミングに教えることになったのだそうです。我が家の経験では、子どもの興味をひくにはゲームを作るのがよいだろうとパソコンの前に座らせてゲーム作成ソフトの使い方を教えても、必ずしも満足はしないのではなかろうか。「ゲームを作る」と言った時に子どもが想像するのは、市販のゲームのような「すごいグラフィック」「かっこいい音楽」「感動するストーリー展開」なのであって、大人が作った「簡単なツール」によるプログラミングごっこではないことが多いからです。

実際にはその子どもによるのだろうけれど、物語の本を読んで感動して、自分もそんな物語を書いてみたいと思ったとしても、大きくなるまで作家の夢を保ち続ける子どもは、まれでしょう。ゲームも同じで、ストーリーを考え、それに合わせた絵を描き音楽を作るまでの道のりは遠いことに気づき、あるいは自分でやってみて絵の才能も音楽の力もないと気づいて、眼前で展開される市販のゲームは面白いけれど、消費的娯楽と創造活動との違いに直面することになるのでは。

大人が「子どもにプログラミングを教えたい」「それにはゲームが良いだろう」と考えて与えるものは、子どもが夢中になるストーリーや物語ではない。ちょっとしたツールで簡単に作れるのは、基本的に簡単なアルゴリズムをもとに、選択した要素や動作を組み込むことになりがちです。

「子どもにゲームの作り方を教える」ことと、「プログラミングを教えるために簡単なゲームを題材にする」ことは違うのではないか。むしろ、子どもが「プログラミングってすごい、面白い」と思うのは、例えばセンサーやモーターやゲートの開閉などといったシンプルな動きを組み合わせることなのではなかろうか、と思ったりします。なかなか難しいものです。



写真は我が家のアホ猫(母)。私の定位置を奪って気持よく寝ています。困ったものです(^o^;)>poripori


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6 コメント

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子供の教育 ()
2019-06-26 07:51:36
最近、幼少の頃から英語やプログラミングを教えるようになってきていますね。
よほど頭の切れる子ならともかく、普通の子は、幼いうちは日本語と数学を徹底して教えた方が、いろんなことをマスターする近道だと思いますけどね。
プログラミングの上手い下手なんて、所詮、センスの問題ですから。
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舘 さん、 (narkejp)
2019-06-26 20:20:10
コメントありがとうございます。そうですね、子どもが幼いうちは、日本語の読解力と数学をきちんと理解することが大事だと思います。同感です。読解力という点では、算数・数学の学力と相関が高いのは国語の読解力だそうです。おそらく、物理や化学でも同様の結果が出るのではないでしょうか。
技能科目はあまりそういう相関はなくて、環境の影響が大きいそうです。プログラミングに興味を持つかどうかも、環境によるところが大きいのかもしれません。私の場合は、職場にPC-8001が導入されたことがきっかけでした(^o^)/
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ごもっとも (goosyun)
2019-06-26 20:38:50
 今回の記事、ごもっとも、と思います。
 子どもにその気になってもらうのは、むつかしいものです。
 うちのガキも、ダメでした・・・。
 PCで音楽を作るのにはまって、いつの間にやら、そちらの方向に行ってしまいました。
 プログラミング教育、なかなか困難でしょう。
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学校教育では… (おなら出ちゃっ太)
2019-06-26 22:24:55
小学校教育へのプログラミング教育導入には、ぼくも違和感があります。素材がゲームっていうのも、まさに子どもだましっぽいですね。
ただし、素質のある子どもなら、そこからでもプログラミングの面白さや奥深さを学べるでしょう。義務教育レベルではできることに限度があるので、きっかけを与えるくらいでいいのかな、とも考えています。
音楽や図工、体育にしたってしょせん学校教育のカリキュラムで、十分なレベルに教育はできないんですから。
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goosyun さん、 (narkejp)
2019-06-27 05:45:58
コメントありがとうございます。自分の子を例に取るとわかりますが、一人を思い通りに育てようと思ってもなかなか難しいけれど、世代全体をある方向に向けようと思えばおおむねできてしまうところが教育のすごさ、怖さでもありますね。PCで音楽を作る…それが軽くできてしまうところが、現代ですね。
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おなら出ちゃっ太 さん、 (narkejp)
2019-06-27 05:51:35
コメントありがとうございます。たしかに、学校教育での技能教科科目は、親しむ機会の提供が役割なのかもしれません。音楽は「ど田舎」の中学生だったワタシがクラシック音楽に親しむきっかけになりましたもの(^o^)/
プログラミング教育も、その程度に考えておけばよいのかもしれません(^o^)/
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