とても、一回だけの90分だけの講座で明治12年以降現在に至る全容を語れるわけではない。あまり琉球・沖縄芸能に馴染みのない学生や、一般の観衆を前に、しかし金城さんは名作歌劇の動画を一部流しながら解説した。私が感銘を受けたのは、彼が組踊も歌劇や史劇も琉球舞踊も演じてきた、演じている事である。それゆえの、体感、体験している全実存から知覚した認識、つまり古典芸能の組踊の「手水の縁」の偲びの場面の演技、踊りの型が、名作歌劇の歌劇の「泊阿嘉」ではどう変化しているのか、舞台上で身体表現し、観衆に説明した。分かりやすかった。そしてそれが古典女踊りの型や舞台構成とも重なっていることを示した。
近代から戦後まで語るには時間が少なく、その中で金城さんが真喜志康忠氏について熱く紹介していたことは、とても印象的だった。
また舞台映像の中の伊良波冴子さんの美声、大宜見小太郎さんの乳母(女形)の演技も良かったし、その意図する所は、深いものがあった。
口伝や口立てゆえに多くの作品が失われた事も事実だ。時間が短い中で、最後は雑踊り「浜千鳥」を踊って締め括った。
京都芸術大学としては三大歌劇を上演したい企画があるようで、それは好ましい。琉球歌劇としてではなく、沖縄芝居を強調している担当教授の姿勢が見えた。国の無形文化財沖縄芝居の認定は近い将来ありえるだろうと、予見できる。
金城さん、お疲れ様〜❗️
観衆から質問を受け付けない司会の余裕のなさは、問題だね。友人は🖐️を上げる機会を見計らっていたが、司会の質問と語りが饒舌だった。熱心にこのシリーズ講座を受けている方からの個人的な質問に、その後返答したのだが、急所を突いた問いだった。つまり〜。