女郎蜘蛛
頭が痛いと学校を休む少年を連れて行きつけの
病院へ行くと、女医の顔がふと病んだ餌を目ざ
とく見すえる女郎蜘蛛に見えた
よく見るとカウンターの女の顔はオスを食う
カマキリに見えた
網を . . . 本文を読む
これはいつでもどこでも罠にはまる者たちの詩
ワサワサとワナワナと震える声があり、
それは遠いかなたからせまってくる命のメロディー
蜘蛛が蜘蛛の糸を生きる
生きる事は殺すこと、食べる . . . 本文を読む
<<幻、幻想>>
個人幻想なり対幻想なり、集団幻想なり、
かつて、幻想論に魅了されたりしたーー
今、結局、人はかわいそうな生き者なんだと納得
数多の自殺していった人間たちの
気持ちが遠くはないと感じられる
と最近は暗いことばが並ぶ
「生 . . . 本文を読む
「やぎさんゆうびん」
1 白やぎさんからお手紙着いた
黒やぎさんたら読まずに食べた
仕方がないのでお手紙書いた
さっきの手紙のご用事なあに
2 黒やぎさんからお手紙着いた
白やぎさんたら読まずに食べた
仕方がないのでお手紙書いた
さっきの手 . . . 本文を読む
<<ひたすらな道!>>
誰もかれもが似たようなことを言う
そんな事象なり状況のことばはもういいよ
と捨て置いて
好きなことをひたすら没頭する
それで十分生活が成り立てばいいのよね
好きなことをやって夢をみておれるなら
それで十分に人生満足ということでいいのかもしれないね
ほらあの、あの人もこの人も
. . . 本文を読む
<<秋空の下>>
この地ではひねもすコウロギが鳴いている
地を踏みしめると聞こえてくる鳴声
ここだよ
ここだよ
ここだよ
聴いて
聴いて
聴いて
ここにいるよ
ここから先に
ここから先に
いかなくっち . . . 本文を読む
堅い石や岩の上を歩くようなことばでは人は感動なんかしないんだよ。しかし琉球弧の命を抱えているんだねあの女は、とXXさんが言うのを聞く。
もはや人間の知識でこの世が変わる時代ではなくなった。思想でも世の中は変わりはしない。むなしさだけが残ると語ることばを聞くと、そこには絶望・諦観がしみてくる。中学生にでも読めてわかるやさしい文章を書けるか、と問われる。もはや小林秀雄や亀井勝一郎や自殺した江藤淳のよ . . . 本文を読む
琉球大学英語英文学科後輩・喜納育江さんの単著の出版である。琉球大の英語文化の教員や彼女の同級生が集った。琉球大学国際沖縄研究所関係の方々や大学院生も含め、和やかな会で、イタリアンレストラン「ヨナラボラトリ」は初めてだった。回りに自然の匂いがする空間である。共同研究をしている渡久山幸功さんや名嘉山リサさんも集って、『八月十五夜の茶屋』の上映会&シンポジウム以降の動向、その後の反応を含めてどう対処する . . . 本文を読む
(ダムと山)
読むつもりで印刷したままのこの岡田章子さんの教授退任記念号に寄せられた藤森かよこさんの論稿をやっと読んだ!リバターリアンということばはあまり馴染みがなくどこかで目にしたとしても注意を払ってこなかったのは事実だ。リベラリズムやリベラリストはよく聞こえてくる。アナキストもネオリベラリズムもそうだが、自由主義の概念の一つであるのらし . . . 本文を読む
読者談話室の「アメリカは戦争と決別を」も良かったですね。「いわゆる正義の戦争よりも不正義の平和の方がいい」という井伏鱒二『黒い雨』の小説の一説が紹介されていました。また「沖縄の原子力産業」のエッセイは衝撃的でした。ウリミバエ防除に関して、放射能で不妊虫放飼の問題への疑義は初めてでしたね。「メディア批判」は、福島の子供たちが自分たちがすでにたくさんの放射能を浴びていることを自覚して日々暮らしているこ . . . 本文を読む