今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

ノラの本懐

2016年12月07日 | 猫と暮らし猫を知る
もし自分がノラだったら、と考えようとして直ぐに諦めた。人間である自分にはどう考えたって、人間の答えしか出ないから。ノラの立場になんてなれるわけがないんです。

そもそもノラたち自身だって考えて決めているわけじゃない。野生の本能に従っているだけだ。
では、野生の本能って何なんだろう。種族保存のためならその身を捨てることも辞さない、敢えて困難な道を選ぶことも辞さない、種族と一括りに言ってしまえばそうかもしれないが、個々の命にとって、何と過酷なことだろうか。

かつて店で、スタッフに見守られながら暮らしていた僚友ニャーとシャッポ。
ちょっとした仲違い(かもしれなかった)から袂を分かち、今では家での生活に慣れてきたニャーと外での生活に固執するシャッポ。この二匹の命運を分けたのは言うまでもなく我々人間だけど、彼等自身の「本能」に対する忠誠心(?)の強さでもあるような気がするのです。

彼らの判断基準は、危険がどうのとかどっちが幸せだとか、そういうことじゃないのだ。ノラの平均寿命が3年で家猫になれば5倍の15年、だがシャッポにとってそんなこと知ったこっちゃないらしい。

改めて問う。
野生の本能とは何か。

ノラが家猫になるということは、そのDNAにインプットされた野生の本能に逆らうことです。人間は、ノラたちに自分の価値観を強要するだけでなく、去勢や避妊手術をして彼等を別の個体に変えてしまう。 何と怖れを知らぬ生物の王者かな。

それでも、それがノラのためと信じることができれば、自分もそうするだろう。
ただ、「ノラたち」と一括りにしてはいけない。
我々が向き合うのは、あくまでも「個々の命」でなければならない。

それが今、自分が出しつつある結論です。

      
            ニャーは野生を捨てたわけじゃない
        本能に逆らって家生活に順応することを強いられているだけ
           でも順応できるのならそれも立派な生き様だ

      
               家生活を強く拒絶するシャッポ
       自由だが不都合なことも多く、気ままで満たされているわけではない

コメント
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