今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

大脱走

2016年12月17日 | ニャー
人間同士だってその愛情表現は十人十色、ニャンコ好きでもその接し方は様々です。
早い話が当家の夫婦、互いに大のニャンコ好きは認めても育て方は正反対。 いやあ、よくもまあこれだけ違うもんだと。

もちろんそれはニャンコに限ったことではなく、3人の子達に対しても妻は世話よくするが口は出さない放任主義。それに対して自分は、いつも本人達が順調なことを確認していたい慎重派です。

そんな違いが出ちゃった先日の事件でした。
店にいた自分が妻からメールをもらったのはもう夕暮れの4時過ぎ。
    「ニャーが逃げちゃってつかまらない」
慌てて電話して確認すると、外にいるニャーに気づいたのは1時間以上も前らしい。で、家を開放して帰って来るのを待っていると。 直ぐに探すよう伝えて家に向かいました。

      
        屋根の上のニャー(当日朝、出勤時に撮影)

以下の経緯は、妻から聞いた話の要約です。
朝から屋根に行ったり来たりだったニャーの声が、裏から聞こえたのは3時頃。覗くとニャーがおかあさんと対峙して唸っている。出て行くと二匹は散会し、ニャーはお隣の駐車場へ。そしてゴロンゴロンで「遊んでちょ」の合図、しかし捕まえようとするとさっとかわして逃げ、また鼻の先でゴロンゴロン。

埒が明かないので家を開放して帰って来るのを待つことにした。しかしニャーは再びおかあさんのところへ。今度はおかあさんが一目散に逃げ、ニャーもつられるように追いかけて消えた。 言われた通り公園を探してみると二匹に遭遇したが、おかあさんは公園に隣接する貯水池の向こうに逃げ、見失ったニャーは貯水池の淵をウロウロ。

そこに私が駆けつけました。
もう辺りは暗くなって、ニャーの白い陰が貯水池の周りを歩いていました。その貯水池はコンクリート製で6x10mくらい、水面までの深さが2m以上もあって危険です。周囲はネットフェンスで囲われているので人は入れません。

その場を妻に任せて見失わないよう頼み、自分は貯水池の反対側にあるアパートと個人邸の方から回り込むことにしました。そして全速力で走って・・、どっちも人がいないのでとりあえず失礼して敷地の家裏に回り込むと、そこはフェンスが3重になっていて貯水池に近づけない。そのとき妻から最悪の連絡が、「ニャーを見失った」

慌てました。
ここで土地勘のないニャーを見失えば最悪の結果になりかねない。「自分で帰って来るよ」と言う妻を叱咤して、妻が見失ったときの証言を頼りに夜の家裏と貯水池の間を、とにかく探しまくりました。それは時間との勝負だった。時間が経てば彷徨うニャーがどこかにいってしまう。 どのくらい探したか、やがてアパートの空室の前庭で、廃棄物の陰に動く白いものが・・。

間違いない。ニャーだと確信し、フェンスを乗り越えて中に入ると、ニャーの方からこっちに近づいて目鼻の先でゴロン。 とは言え興奮状態にあるはずのニャーのこと、驚いて逃げないように慎重に近づいて、保護したときの安堵感といったらもう・・。 そして、抱き上げたときにはじめて、ニャーの気持ちを理解したのです。

ニャーは全身を小刻みに震わせていました。あのゴロンゴロンの行動とは裏腹に、路頭に迷って如何に怖かったのか、その不安がひしひしと伝わってきたのでした。

      
     当日夜のニャー、何事もなかったかのように膝の上で

ニャーを家に戻しておかあさんを探したが見つからず、とりあえず店に戻りました。そこに妻からの電話で、「おかあさんが寝床に戻ってる」
ようやくこの騒動が無事落着した瞬間でした。

誰が悪かったというわけではありません。何もしなくてもニャーは戻ったかもしれないし。だいたい、今までも9割方は自分の取り越し苦労で、後になってやりすぎだと妻から怒られるのがオチだった。 でも、ハナの異常に気づいて即座に仕事を休み病院に連れて行くことで脳溢血から救えたように、万々が一のためにこの心配性があるのだと思っています。

無事で何よりだったニャー。屋根から落ちたのか降りたのかはわかりません。しかし、残念ながら憩いの場をひとつ失うことになりました。

      
          この平和顔が最高の"癒し"です


コメント
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