日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「イタリアの小さな村へ アルベルゴ・ディフーゾのおもてなし」&「日伊協会会報CRONACA 161号 アルベルゴ・ディフーゾ特集」を読みました(2019.4.24)

2019年04月24日 | イタリアの本・絵本・雑誌
「イタリアの小さな村へ アルベルゴ・ディフーゾのおもてなし」&「日伊協会会報CRONACA 161号 アルベルゴ・ディフーゾ特集」を読みました(2019.4.24)



昨日届いた日伊協会会報CRONACA 161号は 「新しい宿泊形態 アルベルゴ・ディフーゾ」特集号でした 早速読ませていただきました!!

子の中で「廃村か再生か、イタリアの地域再生への試み」という興味深い記事を書かれた中橋氏の著書が この
「イタリアの小さな村へ アルベルゴ・ディフーゾのおもてなし」なのです

2017年11月にイタリア文化会館で開催された アルベルゴ・ディフーゾの講演会「日本で最も美しい村連合フォーラム2017でアルベルゴ・ディフーゾ(Albergo Difuso)について聞きました(2017.11.15)」を聞いたことがあるため 早速美しい写真満載の本「イタリアの小さな村へ アルベルゴ・ディフーゾのおもてなし」(中橋恵 森まゆみ著、新潮社刊)を買って読んだことがあるので♪ どこも美しく見とれてしまいます♡

また 同封の「日伊文化研究第57号」の特集「日本における<イタリア受容の変化> ー 1980~90年代」の中でも 
陣内先生の記事の中で 最も新しいこの種の本として 2018年発行のこの本が紹介されていたのです!! 著者は先生の教え子とのこと 

町全体がもてなしをする形態で アグリツーリズムやB&Bの先をゆく宿泊形式なのですね

        *     *     *

イタリアの小さな村へ アルベルゴ・ディフーゾのおもてなし」について

アルベルゴ・ディフーゾとは 分散型ホテル イタリアの過疎の村の空き家対策と 村(borgo)の振興を目指して作られたものです

観光地化されていないイタリアの村(borgo)  過疎化に悩む自治体(comune)が 空き家対策と村の振興を目指して作り出したアルベルゴ・ディフーゾ 
それらの特に成功しているところが旅行記として 美しい写真とともに紹介されています

普通のリゾート地と違う点 ひとつの大きな建物(ホテル)にすべてがあるのではなく レセプションや寝室 食堂などが小さな村に散在していたり 
時々はお湯が出ないとかカギが開かないとか 坂を上るのが大変などの不便な点もありますが それも楽しみつつ滞在する 
あるいはそれを押して余りある村人たちとの交流があり 暮らすように旅をする 
(やはりイタリア語が話せる方が楽しいでしょうね)という ハコものにはない魅力があります 

村の中でそこに暮らす人々とともに その村のお祭りや暮らしに溶け込んで滞在する というコンセプトです

この本ではアルベルゴ・ディフーゾの特に成功事例での滞在記を 美しい写真とともに紹介してあります 
まずは どこのアルベルゴ・ディフーゾにするか選び 祭り等のイベントの日程を調べ まわりにどんな観光地があるか 
という感じで旅行を決めてゆくのだそうです

イタリアは古い建物を大切にして長く住みますが 日本はどんどん壊して建て替えてしまい残念ですね...

内装がとてもオリジナルで マテーラのサッシを利用したものもありました 
若いご夫婦が頑張って経営していらしたり それぞれに特徴があるのです
洞窟に泊まる...マテーラは価格は高いですが 写真に見とれてしまいました

プーリアのロコロトンドも真っ白な壁の街です
イタリアの最も美しい村協会」に加盟しているところです 
2泊した方がゆっくりと街を知ることができますね
ナポリ近くのカステルヴェーテレ・スル・カローレは 石造りの中世の城のようなアルベルゴ・ディフーゾです

村の人々が なぜ遠く日本から来てくれるのかわからないがとても嬉しいと語り まさに住民あってこその村の魅力なのですね 
観光地化されていないのです

サルデーニャではサイクリング等も楽しめ 漁の見学なども季節によりできるそうです 
のんびり夜型のイタリア時間は なかなか暗くならないのでいいですね~
モリーゼ州では 水車小屋や水力発電施設を改修したアルベルゴ・ディフーゾもあります 

ラツィオ州ラブロの山岳地帯の城壁の宿は 野趣あふれたたたずまいですね 
経営する方たちもそれぞれにストーリーがあり 「小さな村イタリア」のようですね
傾斜の多いところではトランクはきついので 最低限の荷物を...等のアドバイスもありました 
バス停から傾斜のある宿まで遠いところもあるのです

ウンブリア州には古城ホテルもありました お城に泊まってみたい💛
小さな無名の街だからこそ 住民は観光客が来ると嬉しいし 気取らない街の魅力を楽しんでほしいとのメッセージでした

トスカーナ州センプロニオの 天蓋付きベッドはまるでお城のようです 

また 若者が仕事がなくて村を出てゆくのを防ぐ役割も担っているとのこと
住民がいなければ ただのテーマパークになってしまうのですね

ラストのコラム「アルベルゴ・ディフーゾから考える、日本のまちづくり」「アルベルゴ・ディフーゾ誕生の陰に、日本あり!?」
とても興味深かったです

ピエモンテ州の山の中のアルベルゴ・ディフーゾも 行くのは遠くて不便ですが 深い森が広がる自然を楽しめます 
クリスマスの頃に行くとあちこちで 住民の手作りのプレゼーピオも見られるのです

この本が生まれたいきさつも 楽しく読めました 
村の人々とのふれ合いや村のイベント 暮らしそのものを楽しむ 趣のある旅ができるのですね

「イタリアの小さな村へ アルベルゴ・ディフーゾのおもてなし」本は こちら

日伊協会報CRONACA 日伊文化研究 ともに興味深く読ませていただいてます♡ 来ると早速イベントや講座のチラシに目を通してます~




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