アウクスブルクの水管理システム&エルツ山地(クルスナホリ)鉱業地域が世界遺産に登録され、ドイツでは世界遺産は46件となりました!!(2019.7.6~8)@第43回世界遺産委員会
アゼルバイジャンのバクーで2019年6月30日~7月10日に開催された第43回世界遺産委員会(das 43 Welterbe-Kometee in Aserbaidschans Hauptstadt Baku)にて ドイツからは2件の世界遺産が新規登録されました!!
Wasser – das wichtigste Element der Erde und jetzt auch Teil des Welterbes. Das historische Wasserleitsystem der Stadt Augsburg und die Montanregion Erzgebirge stehen nun auf der Liste des schützenswerten Erbes.
In Deutschland können wir jetzt auf 46 Natur- und Kulturerbestätten stolz sein. (Deutsche Welle)
1. アウクスブルクの水管理システム Historische Wasserwirtschaft Augsburg
アウクスブルクは レヒ川(Lech)とヴェルタハ川(Wertach)の合流点近くに位置し かつては商業都市として のちには水力を利用した工業都市として発達しました
推薦された構成資産(Stationen)は 運河(Kanal) 泉(Brunnen) 水力施設(Wasserwerk)など22件(22 Stationen)で ICOMOS(国際記念物遺跡会)は その技術的側面の価値などを認め 登録(Eintrag)を勧告しました
登録基準(Kriterien)は Ⅱ (人類の価値の重要な交流) Ⅳ (建築様式、建築物群) ですね
バイエルン州の街アウクスブルクの創始者は かの皇帝アウグストゥスで トリーアに次ぐドイツで2番目に古い都市とのこと
「アウグスタ・トレヴェロールム」(Augusta Treverorum/トリーアの古名)に次ぐ アルプスの北側で最大のローマ人入植地の一つでもありました Augusta Vindelicumがその古名です
ニュース"Welterbe-Titel für Augsburg"は こちら ← アゼルバイジャンの世界遺産委員会の様子も見られます
Historische Wasserwirtschaft Augsburg は こちら
ユネスコのHP「Water Management System of Augsburg」は こちら(英語)
außergewöhnlich universelle Wert 顕著な普遍的価値
die Unesco hat 〇〇 als Welt(kultur/natur)erbe anerkannt ユネスコは〇〇を世界(文化/自然)遺産として認めた
Im Mittelalter begann die systematische Nutzung des Wassers auch als Wirtschaftsfaktor
中世には 経済のファクターとしてのシステマティックな水利用もまた始まっていた
beispielsweise als Energielieferant für die Textilindustrie dienten. Wasserräder trieben Mühlen, Hammer-und Pumpwerke an.
たとえば繊維工業へのエネルギー供給に役立った。 水車は製粉所や木(金)槌 ポンプ装置を動かした
ちなみに バイエルン州には8つの世界遺産があります
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2.エルツ山地(クルスナホリ)鉱業地域 Montanregion Erzgebirge/Krušnohoří
エルツ山地(クルスナホリ)は12世紀から20世紀まで鉱業が営まれており 2016年の第40回世界遺産委員会で推薦されましたが 正式な勧告前に取り下げられました(zurückgezogen)
22件の構成資産から成る今回の推薦に対しては ICOMOSは「文化的景観(Kulturlandschaft)」としての価値を認め 登録(Eintrag)を勧告しました
銀(Silver)の鉱山であり ウランも採れたとのこと
20年間も暫定リスト(Vorschlagsliste)に載っていたが ようやく決まったそうです
ドイツのザクセン(Sachsen)で17件 とチェコ(Tschechien)のボヘミア(Böhmen)に5件あり トータルで22件の構成遺産があります
登録理由は Ⅱ (人類の価値の重要な交流) Ⅲ (現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の証拠) Ⅳ (建築様式、建築物群) ですね
Die ausgewählten Denkmäler, Natur- und Kulturlandschaften repräsentieren als Zeugen einer 800-jährigen Geschichte die wichtigsten Bergbaugebiete und Epochen des sächsisch-böhmischen Erzbergbaus.
えり抜かれた 記念碑、自然そして文化的景観は ザクセン・ボヘミア地方の重要な工業地帯の 800年間の歴史の証人として現れる
ニュース(英語)は こちら
ドイツ語で Erz は「鉱石」を、チェコ語で krušné は「鉱石の」を表わします
Erzgebirge(エルツ山地)のHPは こちら
Montanregion Erzgebirgeは こちら
ユネスコのHP「Erzgebirge/Krušnohoří Mining Region」は こちら (英語)
Welterbe in Deutschland (ドイツの世界遺産/リスト・ドイツ語)は こちら
UNESCO-Welterbeは こちら (ドイツ語)
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3. alte römische Militärgrenze - Donaulimes: scheiterte jedoch...
ローマ帝国の国境線 - ドナウのリーメス: しかしながら失敗した...
gemeinsam mit Österreich, der Slowakei und Ungarn eingereichte Antrag zum Donaulimes scheiterte jedoch, weil Budapest kurzfristig Änderungswünsche hatte.
オーストリア、スロバキア、ハンガリーと共同で提出したドナウのリーメスの申請は しかしながら失敗した、 ブダペストが突然変更を希望したためだ。
Die ungarische Regierung will einen Teil des Limes vom Welterbe-Status ausgenommen wissen, hieß es. Die Entscheidung der Unesco wurde nun zurückgestsellt.
つまり ハンガリー政府が リーメスの一部が世界遺産のステータスから除外されるとしたためだ。
ユネスコの決定はそして 延期となった。
* 「情報照会」とのことですので (「登録」の次の2番目) たぶん来年には...と思います( ;∀;)
Limes 辺境防壁: すでに ハドリアヌスの長城(1987年) ドイツのリーメス(2005年) アントニヌスの長城(2008年)の 3件が世界遺産になっています
Unesco-Welterbeは こちら
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ちなみに 第43回世界遺産委員会では 36件の申請(36 Anträge)が出され 文化遺産24件 自然遺産4件 複合遺産1件の 計29件が登録され 世界遺産リスト登録物件の総数は 1121件となりました
2019年7月現在で イタリア55件 中国55件 スペイン 47件 ドイツ46件 日本23件ですね
ちなみに2020年からは一国につき 申請は1物件となります( ;∀;)
* 7/7の世界遺産検定1級が終わるや否や すぐに世界遺産委員会の結果が怒涛のように...毎年こうなんですね~7月!!
こういった新規の物件をひとつひとつここまで調べてこそ...1級合格なんですね~大変ですね~( ;∀;)
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