日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

エルコラーノで1980年代に発見された遺体が大プリニウスが派遣した救助隊の士官ではないかとの調査始まる(2021.5.10)@ANSA

2021年05月29日 | イタリアのニュース

エルコラーノで1980年代に発見された遺体が 大プリニウスが派遣した救助隊の士官ではないかとの調査始まる(2021.5.10)@ANSA

 

エルコラーノ海岸で1980年代に発見された人骨群のうち1つが 大プリニウスが派遣した救助隊の士官ではないかとの調査が始まりました:

 

Ercolano riscopre l'ufficiale di Plinio il Vecchio, morì per aiutare   

Il direttore, alla vigilia dei nuovi scavi novità sugli antichi reperti

エルコラーノ(ヘルクラネウム遺跡が有名)は救助のために死んだ大プリニウスの士官を再発見する  

古代の発掘品に新発見、新しい発掘にかかる直前に、文化相が

 

抜粋:

まさに今週 エルコラーノでは発掘作業(il lavoro di scavo)が再開されようとしている

1980年代初めに300体の逃亡者たち(300 fuggiaschi)の遺跡が発見された海岸に 考古学者たちが調査しにやってきた

 フランチェスコ・シラーノ (Francesco Sirano) 文化相がつい最近署名した調査が 発見された犠牲者たち(vittime)の身元(l’identità)の確認に新たな光をあてた

最初はただの兵士(un semplice soldato)とされていたのだが 小さなリュック(zainetto)のようなものにあった道具や武具(l’armatura)の一部から より重要な人物だったことがわかったのだ

ナポリ湾に面したヴィッラや中心街の人々を救うために大プリニウス(Plinio il Vecchi)* が派遣した 人命救助の使節団(la missione di salvataggio)に参加していた船団の士官(un ufficiale della flotta)ではないかとのこと

* 大プリニウスはローマ西部艦隊の司令長官の任についていたが 火山現象をくわしく調査したいとの熱意と友人らを救出しなければという思いから 彼はナポリ湾をわたってスタビアエに上陸し死亡した (wikipedia)

 

しかしながら救助はうまくゆかず、 彼もまたヴェスヴィオ火山(il Vesuvio)からの 時速80~100キロ(con una velocità di 80-100 chilometri orari)もの噴火流出物(le correnti piroplastiche)によって 多くの人や家等とともに海にのまれていった

 

このうち1体は 40~45才の 健康で肉体労働に慣れた(abituato all'attività fisica)男性のものとみられる

身に着けていた小さな四角いリュック(sainetto)には 大工道具 (attrezzi da carpenteria) のようなものが入っていた

腰には 小さな銀と金の薄板でおおわれた革製の帯(cinturone in cuoio ricoperto da lamine di argento e oro)巻かれ そこには象牙の持ち手(impugnatura in avorio)のある刀(spada)が下げられていた

身体の反対側には短刀(pugnale)があり やはり豪華だった

遺体のかたわらにはお金の山(un gruzzolo di monete)があり 銀12デナリ(denari)と金2デナリ すなわち当時の親衛隊員(pretoriano)の月給(stipendio mensile)に値する額だったとのこと

ヴェスヴィオ火山エリアのエルコラーノには大きな駐屯地(guarnigiori)はなく 他に2つの可能性が考えられる:  当時ナポリ湾とポンペイに当時いた親衛隊員(pretoriano) もしくはエルコラーノの人々の救援という「ミッションインポッシブル」のための船団(flotta)のメンバー しかも士官(ufficiale)なのか 

持ち物から判断すると”faber navalis”(boatbuilderのラテン語)という ローマの軍用船(navi militari romane)の工兵(geniere)ではないかとのこと

多くの金を持っているということは 到着した軍船の近くにいたのではとのこと

 

歴史・考古学的にも興味深く カンパーニャ州の市民たちの噴火前の最後の暮らし(gli ultimi attimi di vita della cittadina cambana)を知り 古代ローマの軍団の再現(la ricostruzione dei corpi militari dell’antica Roma)にもヒントを与えてくれるだろうとの期待はつきない

 

記事は こちら← 発掘された武具の写真は必見です!! 

 ポンペイ遺跡でも最近新発見がありましたが エルコラーノでも!  調査結果が待たれますね!

 

*当サークル名でサークル宛に迷惑メールが送られてきましたが どこにもメールしておりませんので削除してくださいね

 


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