Zoomのオンラインレッスン初体験!「イタリア現代文学概論」を自宅で受けました(2020.5.9)@日伊協会
Zoomでのオンラインレッスンは実は初めて! 一度 Zoom体験もさせていただきましたが 間違ったところをクリックすると大変なことに...(;´∀`)
3月開講の予定がずれこみ さらにオンラインでの開催となりました
学校側も大変な労力だったことと思います Zoom操作担当の先生・スタッフを決めて他の先生方にレクチャーしたようで 効率的でした
たくさんの顔が画面に写り 発言 反応 ミュート機能等...普段のレッスンにはない煩雑さはありますね~
準備してくださいました先生方やスタッフの皆様に心より感謝申し上げます
セミナーでは アルベルト・モラヴィア(Alberto Moravia/1907-1990) ナターリア・ギンスブルク(Natalia Ginzburg/1916-1991) そしてジォルジォ・バッサーニ(Giorgio Bassani/1916-2000)の3人のイタリア現代文学の作家が取り上げられました
ちょうどギンスブルクの購読を取ったところだったのでぜひ受けたいと思っていたのです
この3人に共通していることは ユダヤ人であることです
アルベルト・モラヴィアは少年時代にカリエスを患いサナトリウムで療養生活 文学に目覚め「無関心な人々(Gli Indifferenti)」を世に出しました
反ファシズム運動に目覚めますが 従兄のロッセッリ兄弟(Nello e Carlo Rosselli)がファシストの命をうけた組織に暗殺され 次は自分だと沈黙します 恐怖は沈黙を持って始まったのだそうです
1938年9月に人種法(le leggi razziali)が制定され ユダヤ人は存在そのものが警察から許されず 偽名(Pseudo)を使って出版するようになったのですね
ナターリア・ギンスブルクは 今取っている購読のレッスンの前にすでに「ある家族の会話(lessioco famgliare)」の日本語版を借りて読んであり 家族構成や時代背景も掴んでいたので よく理解できました(^.^)
両親はともに社会主義を信奉しており ナターリアは7才で社会主義を両親から学んだそうです
13才で 前述のA.モラヴィアの「無関心な人々」を読みふけるのですね
5人兄弟の末っ子で (Gino Paola Mario Alberto そして Natalia) 姉のパオラはアドリアーノ・オリベッティ(Adriano Olivetti)と結婚します あのタイプライターのオリベッティ社の創始者の息子ですね
夫レオーネ(Leone Ginzburg)はしかし1944年に刑務所で亡くなってしまいます
ほんとにつかの間の家族の幸せ...切ないですね
今にも手の中からこぼれ落ち 永遠に失われるのではないかと不安に思っていた...とあります
レオーネとの間には3人の子供が生まれ 歴史学者その他の学者になりました 再婚した英国人との間に生まれた子供は夭折します
ジォルジォ・バッサーニは 医者の家系に生まれますが若くして文学を目指します その前にはテニスとピアノに熱中していたそうです
しかしボローニャ大学在学中に反ファシズム運動に入り やはり偽名で本を出すなどします
強制(絶滅)収容所で亡き者とされた人々の(finiti nel nulla dei campi di sterminio nazisti) 体験をこそ伝えるために書く と作家になります 反ファシズムの地下活動(l'attività antifascista clandestina)の歳月がなかったら作家にはなっていなかった とあります
フェッラーラのブルジョアのユダヤ人たちはみな 生活のために(信条のためではなく)ファシストになりますが
平時では特権階級であっても 戦時ではユダヤ人であることで虐げられ 殺されてしまうのですね
彼の両親と妹も 収容所送りになる途中で洋服ダンスに身を隠し バッサーニのもとに逃れてきます
今取っているギンスブルクの購読レッスンの世界観がさらに深まりそうで 取ってよかったです!!
セミナーのお知らせ:
人類にとって未曾有の体験であった第二次大戦を、どのような形で文学作品に落とし込むか? それは戦後を生きる作家にとっての命題であり、越えなければならない壁でした。このセミナーでは、ギンズブルグ、モラヴィア、そしてバッサーニたちにとって、戦争体験とは何だったのかを見ていきます。
4月開講《春夏期》テーマ別講座の講読、翻訳講座でとりあげる作家・作品も紹介致します。
素晴らしいレッスンを開催してくださいました(公財)日伊協会様に心よりお礼申し上げます
写真: 今年の母の日は紫のバーベナ アイストゥインクル💛 zoomの背景にはこのお花とスピコンの受賞の盾を配置しました♪
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Zoomでのオンラインレッスンは実は初めて! 一度 Zoom体験もさせていただきましたが 間違ったところをクリックすると大変なことに...(;´∀`)
3月開講の予定がずれこみ さらにオンラインでの開催となりました
学校側も大変な労力だったことと思います Zoom操作担当の先生・スタッフを決めて他の先生方にレクチャーしたようで 効率的でした
たくさんの顔が画面に写り 発言 反応 ミュート機能等...普段のレッスンにはない煩雑さはありますね~
準備してくださいました先生方やスタッフの皆様に心より感謝申し上げます
セミナーでは アルベルト・モラヴィア(Alberto Moravia/1907-1990) ナターリア・ギンスブルク(Natalia Ginzburg/1916-1991) そしてジォルジォ・バッサーニ(Giorgio Bassani/1916-2000)の3人のイタリア現代文学の作家が取り上げられました
ちょうどギンスブルクの購読を取ったところだったのでぜひ受けたいと思っていたのです
この3人に共通していることは ユダヤ人であることです
アルベルト・モラヴィアは少年時代にカリエスを患いサナトリウムで療養生活 文学に目覚め「無関心な人々(Gli Indifferenti)」を世に出しました
反ファシズム運動に目覚めますが 従兄のロッセッリ兄弟(Nello e Carlo Rosselli)がファシストの命をうけた組織に暗殺され 次は自分だと沈黙します 恐怖は沈黙を持って始まったのだそうです
1938年9月に人種法(le leggi razziali)が制定され ユダヤ人は存在そのものが警察から許されず 偽名(Pseudo)を使って出版するようになったのですね
ナターリア・ギンスブルクは 今取っている購読のレッスンの前にすでに「ある家族の会話(lessioco famgliare)」の日本語版を借りて読んであり 家族構成や時代背景も掴んでいたので よく理解できました(^.^)
両親はともに社会主義を信奉しており ナターリアは7才で社会主義を両親から学んだそうです
13才で 前述のA.モラヴィアの「無関心な人々」を読みふけるのですね
5人兄弟の末っ子で (Gino Paola Mario Alberto そして Natalia) 姉のパオラはアドリアーノ・オリベッティ(Adriano Olivetti)と結婚します あのタイプライターのオリベッティ社の創始者の息子ですね
夫レオーネ(Leone Ginzburg)はしかし1944年に刑務所で亡くなってしまいます
ほんとにつかの間の家族の幸せ...切ないですね
今にも手の中からこぼれ落ち 永遠に失われるのではないかと不安に思っていた...とあります
レオーネとの間には3人の子供が生まれ 歴史学者その他の学者になりました 再婚した英国人との間に生まれた子供は夭折します
ジォルジォ・バッサーニは 医者の家系に生まれますが若くして文学を目指します その前にはテニスとピアノに熱中していたそうです
しかしボローニャ大学在学中に反ファシズム運動に入り やはり偽名で本を出すなどします
強制(絶滅)収容所で亡き者とされた人々の(finiti nel nulla dei campi di sterminio nazisti) 体験をこそ伝えるために書く と作家になります 反ファシズムの地下活動(l'attività antifascista clandestina)の歳月がなかったら作家にはなっていなかった とあります
フェッラーラのブルジョアのユダヤ人たちはみな 生活のために(信条のためではなく)ファシストになりますが
平時では特権階級であっても 戦時ではユダヤ人であることで虐げられ 殺されてしまうのですね
彼の両親と妹も 収容所送りになる途中で洋服ダンスに身を隠し バッサーニのもとに逃れてきます
今取っているギンスブルクの購読レッスンの世界観がさらに深まりそうで 取ってよかったです!!
セミナーのお知らせ:
人類にとって未曾有の体験であった第二次大戦を、どのような形で文学作品に落とし込むか? それは戦後を生きる作家にとっての命題であり、越えなければならない壁でした。このセミナーでは、ギンズブルグ、モラヴィア、そしてバッサーニたちにとって、戦争体験とは何だったのかを見ていきます。
4月開講《春夏期》テーマ別講座の講読、翻訳講座でとりあげる作家・作品も紹介致します。
素晴らしいレッスンを開催してくださいました(公財)日伊協会様に心よりお礼申し上げます
写真: 今年の母の日は紫のバーベナ アイストゥインクル💛 zoomの背景にはこのお花とスピコンの受賞の盾を配置しました♪
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