日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「イタリア アニメーションの世界(Bruno Bozzetto e animatori italiani: Animazione primo amore)」(2004.12.25発行)を読みました

2024年11月21日 | アニメーション・漫画
「イタリア アニメーションの世界(Bruno Bozzetto e animatori italiani:  Animazione primo amore)」(2004.12.25発行)を読みました


イタリアのアニメについて色々調べているので イタリア文化会館の図書室のOPACで探して見つけた1冊を 早速買って読みました
Alla ricerca degli informazioni dei cartoni animati italiani ho letto questo libro, finalmente è chiara il percorso dei cartoni animati italiani🎥

この本で紹介されているイタリアのアニメーション作家たち:  ブルーノ・ボツェット(Bruno Bozzetto) ジュリオ・ジャニーニ&エマヌエーレ・ルッツァーティ(Giulio Gianini e Emanuele Luzzati)  オズヴァルド・カヴァンドーリ(Osvaldo Cavandoli) グイード・マヌーリ(Guido Manuli) 湯埼夫沙子(Fusako Yusaki) マンフレード・マンフレーディ(Manfredo Manfredi)  フランチェスコ・ミッセーリ(Francesco Misseri)  セコンド・ビニャルディ(Secondo Bignardi) ジャンルイジ・トッカフォンド(Gianluigi Toccafondo) ecc.

 
ブルーノ・ボツェット(Bruno Bozzetto)のアニメは イタリア語学習者であればどこかで見たことがあるかもしれません
EUROPE and ITALY - Bruno Bozzetto (Official)  は こちら ← 思わず笑っちゃいますよね😊
イタリアとEUの国旗のキャラがあれこれと それぞれのアイデンティティや習慣の違いを示す 思わず笑ってしまうアニメです😊

 EUROPE and ITALY  

彼の代表作は 「ネオ・ファンタジア/Allegro Non Troppo(1976)です
予告編(trailer)は こちら ← 音が出ます 
音楽と一体となっておりすごい迫力です😲 
一番上の写真は この本の表紙に使われている黒ネコです😸

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また 2016年にイタリア文化会館で開かれたイタリアのアニメーション映画についての講演会「イタリアアニメーション映画の現在(Senza industria ma con genio: la giovane animazione italiana)」で見た ジュリオ・ジャニーニ(Giulio Gianini)&エマヌエレ・ルッツァ―ティ(Emanuele Luzzati)の短編アニメ「どろぼうかささぎ /La gazza ladra」(1964) そして 「プルチネッラ(Pulcinella)」(1973)の2作品についても触れていました
  どろぼうかささぎ la gazza ladra 

彼らも他のアニメーター同様「カロゼッロ」で活躍しており ステンドグラスのような美しい色彩の切り紙アニメで ロッシーニの音楽とのシンクロも完璧で完成度が高いのですね 
『プルチネッラ』しかり ちなみにレオ・レオ―ニ(Leo Lionni)との共同制作もしていたそうです😲 

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この案内でも紹介されているジャンルイジ・トッカフォンド(Gianluigi Toccafondo)のアニメは 皆さんきっと観たことがあるはずです😊
イタリア映画祭🎥等で 映画が始まる前に数秒だけ写る あの短いアニメfandango」です(音が出ます) 知らなかった~😲

 Fandango  イタリア映画祭で観ていますね💕

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また この本の最初にある『イタリアアニメーションの歩み』(権藤俊司著)の記事によると 1910年頃にコマ撮り(fotogramma)の立体アニメが創られ始めました
* ストップモーション ripresa a passo uno

長編(lungometraggio)アニメの第1号は 「ピノキオの冒険/Le avventure di Pinocchio (1935/未完 incompiuto)とのこと(諸説あり) 

そして広告番組「カロゼッロ(Carosello)(1957~1977)のために作られた広告アニメ(cartone per le pubblicità)によって若手アニメーターたちが育ってゆきます 

『イタリア広告が庶民の生活に及ぼした影響』に参加して なつかしのカリメロに再会してきました 」は こちら

 Calimero
 
また人形アニメ(puppet animation) 粘土アニメ(clay animation) 実験アニメ(フィルムに直接描く技法) 等も発展してゆきました 他にも日伊合作アニメ(cartoni animati in coproduzione italo-giapponese)もあります

   *       *      *

この本に収録されている手塚治虫の記事『にじみ出る熱気 手塚治虫 「ネオ・ファンタジア」を語る』によると アニメ発祥はフランス(Francia)
作家の数も アメリカよりヨーロッパが多く本家とのこと 
ブルーノ・ボツェットは中でもピカ一の一人
アメリカのアニメに比べて ヨーロッパのアニメはクセがあるが 「ネオ・ファンタジア/Allegro Non Troppo(1976)」は万人に受け入れられる絵とのこと
ボツェットは実験アニメ・短編作家 そしてボツェットのインタビューが続きます

    The Official Site of Bruno Bozzetto ボツェットのサイトは こちら 

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湯埼夫沙子(Fusako Yusaki)は イタリアに移住してクレイアニメ(粘土アニメ/clay animation)を作り続けました
  Fusako Yusakiのクレイアニメ

フランチェスコ・ミッセーリ(Francesco Misseri)の「アエイオウ(原題 : A.E.I.O.U.)」という砂アニメーション(l'animazione con la sabbia)が日本でも放映されていました

  砂アニメーション「aeiou」は こちら


オズヴァルド・カヴァンドーリ(Osvaldo Cavandoli)は “La linea(線)”(1969)という 黒い紙の上に描かれた一本の白い線が動くアニメが印象的で究極のアニメの形なのです 彼もカロゼッロ育ちですね😊 
 La linea (Osvaldo Cavandoli)



「イタリア アニメーションの世界(Bruno Bozzetto e animatori italiani:  Animazione primo amore)」(2004年12月25日発行)の本は こちら

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追記: 
さらに 「イタリアアニメの歴史」をイタリア語のwikipediaで読みました

  "Storia dell'animazione italiana"(Wikipedia/イタリア語) は こちら

以下抜粋: 
Il cortometraggio “l'ultimo sciuscià(1946) da Gibba è considerato l'unico esempio di film d'animazione neorealista.   
短編アニメ『最後の靴磨きの孤児』(1946/Gibba作)は 唯一のネオリアリスムのアニメと考えられている 

2003年イタリア初のコンピューターグラフィックスアニメ/3D(il primo film d’animazione in computer grafica/ grafica 3D)  ”L’apetta Giulia e la signora Vita(Paolo Modugno)が創られた 
 

これでようやくイタリアのアニメーションのアウトラインがわかってきました😊 皆さんもぜひご覧になってくださいね💕 


 



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