ひさしぶりに、ニーチェでもいきましょうか。
善悪の彼岸で、ニーチェが言っています。
「本能。家が燃えている時には、昼食も忘れてしまう。――しかし、家が燃えてしまったら灰の上で食べ始める」
これは、人間は忘れるということですね。忘却するのが本能です。
どんなに悲しいことがあっても、人はそれを忘れて、また生活をはじめます。
そうでなければ生きていけません。
お盆になると「火垂るの墓」というジブリのアニメが放映されますよね。
最近はどうなんだろう。
あれは亡くなられた野坂昭如さんの短編小説が原作です。
あの悲しいアニメを見られたことがありますか?
あのお兄さんは野坂さん本人です。妹さんを亡くして本当に悲しかったと思います。
しかし、その何十年後にダウンタウンの番組に出て、笑いをとっています。
そうでなくっちゃね。
どんなに悲しいことがあっても、生きていけるんです。
【松本人志】浜田と野坂昭如の“殴り合い”『あれから火垂るの墓観ても笑てまうねん』