公案って知ってます?
禅の修行者が、悟りを開くために課題として与えられる問題です。
その中でも有名なのが「隻手音声(せきしゅのおんじょう)」です。
「両手を叩けば音が響くが、片手ではどんな音が出るか?」という問題です。
「音が出ません」と答えたいですよね。だって、片手では音はでませんから。
でもそう答えると、多分、和尚にぶん殴られるでしょう。
もっともらしいことを答えても、基本的にダメと言われるでしょう。
一つの考え方として、論理的な答えはすべて間違いというものです。
まあ、簡単にいうと、答えはないということになるでしょうか。
修行僧がなにを言ってきても、ダメだと否定する。
全部否定することによって、反抗心をなくして修行僧を従順にさせる。
そういう要素があるかもしれない。でもそれは、ひねくれた考え方ですね。
じゃあ、真面目に答えましょうか。
片手の音は、「空」のことを言っているのだと思います。
色即是空の空です。
では「空」はどういう意味ですか?
有ると無いを両方含んだ意味です。有るともいえるし無いともいえる。
えー、もっとわかりやすく言ってくださいよ?
それがわかったら、今頃、悟りを開いていますよ。
わかりませーん。ごめんなさい。