中央農試技術体系化チームの高度クリーン米栽培の体系化実証(クリーン農業:H16~17)の「芦別産高度クリーン栽培ななつぼし」を、Suzunobu Project Riceとして販売することになった初年度、ホクレンの対応の冷たさは、かなりのものだったし、そうなることも判っていた。
ホクレンは、毎年、高額のお金をかけて、北海道米のピーアールをしているのだが、それでも「北海道米は不味い」というイメージが消せないまま、業務用専用米か特売米としての評価しか得られないでいた。
そこに、たかが年商2億にも満たない、小さな米屋の自分が乗り込んで行って、経費を一銭もかけずに、生産量がほとんど無い「芦別産高度クリーン栽培ななつぼし」だけで、東京という消費地で北海道米のブランド化をするというのだから、「無知で愚か者が来た」とでも思っていたのだろう。
おまけに、北海道全体の生産量からすると、「芦別産高度クリーン栽培ななつぼし」の生産量は、あまりにも少なすぎて、今までま流通システムでは、システムに乗せることすら難しいという厄介者なのだ。
でも自分には、「大組織のホクレンに出来なくて、お米さえ自分の店に届けば、店頭販売さえ出来れば、ブランド化は出来る」という、絶対的な自信があった。
それは、「誰に対して、北海道米をピーアールするのか」という違いにある。
つまり自分は、そのお米を食べる本人に、「このお米は、こういう場所で、このような人たちによって、新しい時代のための、新しい農法で作られているお米なのだ。さらに、昔と今は違って、新しい農法から生まれた、この米というのは、こんな美味しさをもっているんだ。」とうことを、昔ながらの対面販売の方法で、一人ひとりに対して、直接説明していく方法なのに対して、ホクレンは、スーパーや量販店のバイヤーであるとか、米卸であるとか、業務用米として使う会社の担当者などに対して、「北海道米をお願いします」と頭を下げているだけで、自分たちで直接、そのお米を食べる本人にはピーアールしていないのである。
こういう言い方をすると、ホクレントしては定期的に、スーパーなどでイベントや試食販売はしているというだろうが、売り子に任せて販売しているだけであって、自分たちが直接売っているわけではないことから、結論としては、何もしていないのと同じだろう。
自信があったといっても、「北海道米プロジェクトについて、改めて考えてみる-1」で書いたとおり、「コシヒカリ」とは反対側に位置する「ななつぼし」の特徴のため、全ての消費者が「美味しい」ということはありえないため、その特徴に関心が持てる新しい食文化、つまり、玄米食・分搗き米・雑穀米の食文化を作り上げ、その中でも、美容・健康・安全、さらに新しい情報に敏感な、若い女性を中心にピーアールを絞り込むことにして、食べ応えを求める男性に於いては、あえて健康面で注意をしなければならない男性に絞り込み、小学生がいる家庭の場合は、朝食・おかゆなど、身体が起きていない朝からでも、食べやすいお米だということで、ピーアールをしていったのだ。
作戦は見事に成功して、半年もしないうちに、女性を中心に「「ななつぼし」は美味しい」という評判が広がっていったのだが、正直いってこのスピードについては、「早すぎる。土台が出来上がっていないのに・・・」と、当初から危険性が判っていたのだが、産地を少しでも早く活性化させたいという思いもあったし、道さえ間違わなければ大丈夫だろうという考えもあったため、目を瞑ることにしてしまったのだ。
この時既に、一歩間違えれば、こうなってしまうことは判っていたのだから、甘ったれた考えは捨てて、初心の考えを貫いておけば、今回のようなことにはならなかったのだろう。
ホクレンは、毎年、高額のお金をかけて、北海道米のピーアールをしているのだが、それでも「北海道米は不味い」というイメージが消せないまま、業務用専用米か特売米としての評価しか得られないでいた。
そこに、たかが年商2億にも満たない、小さな米屋の自分が乗り込んで行って、経費を一銭もかけずに、生産量がほとんど無い「芦別産高度クリーン栽培ななつぼし」だけで、東京という消費地で北海道米のブランド化をするというのだから、「無知で愚か者が来た」とでも思っていたのだろう。
おまけに、北海道全体の生産量からすると、「芦別産高度クリーン栽培ななつぼし」の生産量は、あまりにも少なすぎて、今までま流通システムでは、システムに乗せることすら難しいという厄介者なのだ。
でも自分には、「大組織のホクレンに出来なくて、お米さえ自分の店に届けば、店頭販売さえ出来れば、ブランド化は出来る」という、絶対的な自信があった。
それは、「誰に対して、北海道米をピーアールするのか」という違いにある。
つまり自分は、そのお米を食べる本人に、「このお米は、こういう場所で、このような人たちによって、新しい時代のための、新しい農法で作られているお米なのだ。さらに、昔と今は違って、新しい農法から生まれた、この米というのは、こんな美味しさをもっているんだ。」とうことを、昔ながらの対面販売の方法で、一人ひとりに対して、直接説明していく方法なのに対して、ホクレンは、スーパーや量販店のバイヤーであるとか、米卸であるとか、業務用米として使う会社の担当者などに対して、「北海道米をお願いします」と頭を下げているだけで、自分たちで直接、そのお米を食べる本人にはピーアールしていないのである。
こういう言い方をすると、ホクレントしては定期的に、スーパーなどでイベントや試食販売はしているというだろうが、売り子に任せて販売しているだけであって、自分たちが直接売っているわけではないことから、結論としては、何もしていないのと同じだろう。
自信があったといっても、「北海道米プロジェクトについて、改めて考えてみる-1」で書いたとおり、「コシヒカリ」とは反対側に位置する「ななつぼし」の特徴のため、全ての消費者が「美味しい」ということはありえないため、その特徴に関心が持てる新しい食文化、つまり、玄米食・分搗き米・雑穀米の食文化を作り上げ、その中でも、美容・健康・安全、さらに新しい情報に敏感な、若い女性を中心にピーアールを絞り込むことにして、食べ応えを求める男性に於いては、あえて健康面で注意をしなければならない男性に絞り込み、小学生がいる家庭の場合は、朝食・おかゆなど、身体が起きていない朝からでも、食べやすいお米だということで、ピーアールをしていったのだ。
作戦は見事に成功して、半年もしないうちに、女性を中心に「「ななつぼし」は美味しい」という評判が広がっていったのだが、正直いってこのスピードについては、「早すぎる。土台が出来上がっていないのに・・・」と、当初から危険性が判っていたのだが、産地を少しでも早く活性化させたいという思いもあったし、道さえ間違わなければ大丈夫だろうという考えもあったため、目を瞑ることにしてしまったのだ。
この時既に、一歩間違えれば、こうなってしまうことは判っていたのだから、甘ったれた考えは捨てて、初心の考えを貫いておけば、今回のようなことにはならなかったのだろう。