こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

北海道米プロジェクトについて、改めて考えてみる-3

2008年11月26日 08時56分28秒 | Weblog
 当初、「芦別産高度クリーン栽培ななつぼし」については、ホクレンの流通システムを使用せずに、独自のルートで、消費地までお米を運び入れようとも考えていたのだが、この方法をとってしまうと、農協・生産者と自分の店との、1対1の関係しか作ることが出来ないし、陸続きの本州内と違って、海を渡らなければならないというのは、想像以上に大変だということも判ったので、厄介者扱いされているとしても、ホクレンの流通システムを使用したいと考えた。

ホクレンを使用するもうひとつの理由は、どんなにプロジェクトが成功したとしても、1地域だけでは意味が無い。
なぜなら、このプロジェクトは、北海道全体が活性化し、熱意を失っている若い生産者に希望を与え、多くの地域からブランド化の声が上がってくることを理想としている。
そのためにも、ホクレンが主導権を握り、各農協と生産者の将来を考えていくことがベストだと思っているからである。

「芦別産高度クリーン栽培ななつぼし」は、時間とともに女性を中心に人気が出てきて、このお米の噂を聞きつけた人は、遠方からでも、わざわざ買いに来てくれるほどにまでになったのだが、それに伴い、「早すぎる。土台が出来上がっていないのに・・・」という思いは、日に日に強くなっていって、「今のままでは崩壊る」という、最悪の末路までが、初年度で見え始めてしまっていた。

しかし、消費地での人気が北海道へ伝わったことで、北海道では今までに無いほどに活気付いていたので、「自分が仕掛けたのに、自分が水を差すのは、現時点では許されないのでは」という考えも出始めてしまったことで、自分としては動くことが出来なくなってしまった。
その分、マスコミ等の取材の時には、「ななつぼし」の特徴や美味しさを説明しながらも、将来のためにもブランド化が必要などだという説明もしていたのだが、そこまでは産地の人たちには届かなかったようだ。
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