こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

限定産地はどうするのかというメール

2012年02月10日 15時17分58秒 | Weblog
午前中に上川地区の不穏な動きについて書いたところ、直ぐに、「ほしのゆめ」はJA東川がほとんどなのですが、もしかしたら、その地区も停止してしまうのですか、というメールが届いた。

答えは「基本的にハイ」

しかし、既に飲食店など、変更できないところもあるので、その分だけについては仕入れなければならないだろうが、その飲食店などについても、新しい産地を紹介して、順次切り替えてもらうことになる。
当然、店頭での玄米販売やネットでの販売については停止となる。

でも、品種はどうするのかという、当たり前の問題がある。

さらに、北海道米プロジェクトは、全ての地域をブランドしていくことが大前提で、それについては、プロジェクトが立ち上がった時から言い続けている。
ということは、実際には、そんな事は出来ないと考える人もいるかもしれない。
だが、最初から北海道米プロジェクトは、生産者・農協・ホクレン・米穀店が一緒になって行っていくと定義づけらけていて、独自販売については認めていないのである。

よって、不穏な動きには、プロジェクトを成功させていくためにも、シッカリと対処していかなければならないのだ。

品種については、全て北海道までなければならないという事はなく、青森県でも秋田県でも、北海道米プロジェクトと同様のプロジェクトが立ち上がってくることから、同じ特徴をもった高品質米が、どちらかの地域であるのであれば、それを販売していけばよいだけのこと。

実際、「ほしのゆめ」を脅かす存在として、青森県の「ほっかりん」が誕生した。
「ほしのゆめ」はうるち米だが、「ほっかりん」は話題の低アミロース米。
食感としても柔らかさとしても「はしのゆめ」に似ているのだが、冷めた時の甘みは「ほっかりん」が上。
ちょうど青森県まで新幹線が延びて、人も青森県に多く行き始めている時なので、ブランド化していくには時期も良い。

話題としては北海道。
勢いも付いている。
だから、全ての産地が北海道を監視して、北海道のミスを待っている。
そして「打倒!新潟」から「打倒!北海道」に変わっている。

北海道は、完ぺきなブランド米産地になったわけではなく、まだまだ話題の産地の一つ。
なのに、早くも足元が脅かされていることを知っているのだろうか。
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上川地区で不穏な動きがあるようだ

2012年02月10日 11時06分10秒 | Weblog
北海道は今、全国的に期待され始めている新品種「ゆめぴりか」で、かなり熱く盛り上がっている。

そうなると、当然、ホクレンと一緒に販売していくのではなく、農協として、生産者組織として、独自販売をしたいという考え方や動きが出てくる。
「産地が元気だ」という証拠でもあるのだが、はたしてこれは、良いことなのだろうか。

地元では100%良いこと思っているから、行動しようと考えていると理解するが、消費地からすると「ふざけるな」の一言である。

「ゆめぴりか」は北海道米の将来を決めてしまうお米。
失敗は、万が一でも許されないのである。
「ゆめぴりか」が失敗すると、それからの北海道米は、以前の「厄介どう米」に完全に戻ってしまうだろう。
消費者は、トップブランド米の「ゆめぴりか」すら活かせない、駄目産地という烙印を押すことになる。
自分たちも、駄目産地を取り扱っていても将来がないので、縮小していくことになる。

産地側もダメージは受ける訳で、
価格を下げてしまえば、これから出てくる北海道米の全ては、その下がった値段の下でしか価格がつかなくなる。
品質にブレが出れば、産地の信用とブランド力が無くなってしまう。
流通量が不安定になれば、裏の流通がはびこってしまう。
複雑な流通経路が増えれば、価格・量など、品質・ブランドとは関係ない動きが出る。

不穏な動きを止められるかどうかは、ホクレンに頼むしかないのだが、独自販売を検討している北海道の生産者・農協の考え方については、自分は完全に否定する。

したがって、独自販売を実行した産地については、消費地での取り扱いを、全ての米屋で停止してもらい、マスコミなどでの紹介についても全て停止。
それにより足りなくなってしまった数量については、ホクレンと一緒に行動している農協のお米に切り替えることで補う。

しかし、お米の実力的に足りない所なども考慮しなければならないので、その農協と生産者をバックアップし、独自販売を実行した産地と同等のブランド米にまで成長させるつもりだ。

自分は、独自販売を始めて失敗していった農協を、いくつも見てきた。
SBSやTPPが目の前にあるのに、地域ごときで、これから何が出来るというのだろうか。
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