「お米の勉強をしたいので、自分が教わった先生がいたら紹介して下さい」とメールが届いていた。
今まで何度も、マスメディアからの質問で答えていますので、映像でも紙面でも記録として残っていると思いますが、自分には尊敬する人や、先生という人はいません。
「教えた」と言っている人もいますが、自分としては、何1つ教わったとは思っていません。
実際、教わった事は、全然、役に立ちませんでしたし・・・。
米業界に入った時に、自分が感じた業界のイメージは「明治時代かよ」でした。
時代は平成でしたが、誰と話してみても、昭和にもなっていませんでした。
なので、今の自分の知識は、図書館、産地の史料館、産地の生産者、農業図書等等から得たものを、自分なりに整理し、分析・解析した結果の知識です。
もっとも、北里大学と北海道農業近代的技術センターで得た知識があったから出来たのですが❗️
自分の考えとしては、師匠・先生という人を作らない方が良いと思っています。
師匠・先生を作ってしまうと、どうしても、産地偏り、消費地偏り、流通偏り、売場偏りとなってしまいます。
それが、米業界を閉鎖的業界にしている原因と感じています。
新しい米業界に変えていくためには、自分も含めて、偏った考え方は排除しなければならないと思っています。
五ツ星マイスター等であっても、間違っている事を修正出来ないレベルであれば、排除しなければならないと思っています。
新しい米業界にしていくためには、米業界の勉強よりも、異業種・異業界の勉強をするべきだと思います。
お米は、とっくの昔から、主食では無くなっています。
そしてお米は、二度と主食に戻る事は無いです。
お米の宣伝は、お米屋に一切頼らず、各産地が自分たちでしていきます。
当然、売場も米屋ではなく、スーパーとなるでしょう。
米屋がブランド米を作っていたと言っても、歴史を学んでいない事から、信用せずに、逆にバカにする生産者も増えています。
そして、生産者が自分でお米を売って時代です。
なので、生産者のお米をお米屋が支える必要もないでしょう。
お米を「お米=主食」と考えるのではなく、1つの食品として考えた方が良い時代だと思います。
それであれば、売場が、栽培のこだわりとか、コンテストやコンクール等の、産地の都合に振り回される事なく、シンプルに品質と食味だけで、売るお米を決める事が出来ます。
お米としては終わっていますが、食品として考えれば、可能性はかなりあります。