昨日、流通のプロと、某産地からの依頼内容について話し合っていた。
プロが「何をやって良いか判らない」と言ってきたので、自分としてはビックリ。
「そんな事、今まで何度もやってきたんじゃないの?」
「そういう仕事じゃないか」
「何でいまさら聞くんだろう」と、下げて見てしまった。
さらに。
「それを、たかが米屋に聞く?」って、思いっきり呆れてしまった。
であるが、某産地からの依頼内容を見せてもらって、一気に思いが変わってしまった。
依頼内容は、数ページにわたっていて、産地としてやってもらいたい事が、順序よく書かれているように見える。
しかし、1ページ目の半分を読まないうちに、産地として、何をやりたいのか、何をやってもらいたいのかが、全く判らない内容だと理解できた。
「やりたいんですが、何をやって良いか判らないので、イメージを伝えますので、それを現実の形にしてもらいたいのです」と、言っているようであった。
自分は今まで、色々な産地のブランド化戦略を考えるだけではなく、実際に実行させている。
その中には、これと同じ内容の資料を作る産地もある。
だから直ぐに、産地が依頼しようとしている内容を、自分は理解できた。
なので、まず、産地の今のレベルを伝えた。
その上で、自分なりに理解した、産地が頼もうとしている内容を伝えた。
しかし、これは、厄介な依頼であった。
この依頼に答えるためには、初めに整理しておかなければならない事がある。
さらに順番を作らなければならないし、階層を作る必要もありそうだ。
産地にイメージが無いから、どこまで計画してよいのか、どこまで取り組む必要があるか判らない。
普通であれば、1に対して1だけの対応で終わってしまう。
しかし、産地にイメージが無いから、進めていく過程で、どうしても追加があったり、修正する必要等が出てくるのが普通である。
なのに、1:1で作ってしまうと、それらの対応は出来なくなってしまう。
酷い場合は、初めから作り直しとなる場合もある。
メーカーとしては、何度も発注が来る事になるので、お金にはなるだろう。
しかし、そんなその場限りの計画は、絶対に成功することは無い。
依頼相手を失敗させないようにするのがプロ。
なので、1に対して10の対応が出来るように、前もって準備しておく必要があるのだ。