ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

子ども創作能~おおひと梅まつりで上演しました!(その3)

2011-02-17 01:28:04 | 能楽
そうして始まりました! 子ども能の申合。ん~、もうな~んにも心配がありません。ゆっくり見てられるし、子どもたちの熱演についつい笑みがこぼれてしまいます~笑っちゃいけないのに~(実際、出演者の子から「なんで先生笑ってたの…?」(・_・、) と不審されてアセりました。いやいやいやいや、ヘタだからせせら笑ったんじゃないよ~、あまりにもみんなが上手いから、ついつい嬉しくなっちゃったんだよ~)

前回の秋公演でお囃子方の来演を願ったため、そこで実行委員会の昨年度の予算は使い果たし、今回の公演は ぬえが囃子どころを拍子盤を打ってアシライ、後見は子どもたちのパパやママに特訓をして勤めて頂きました。その後見も、よく稽古してきましたね~。なんせ『伊豆の頼朝』では子ども能初の「物着」があるんですもの…しかもこの物着、限られた時間内で完了させないと、次の場面ができないという… この日の申合でも、また当日も後見は無事に物着を済ますことができました。やんややんや。

ところが午前中に申合を終え、片づけをしていて気がついた…子どもたちと一緒に神社の拝殿で神様にご挨拶するのを忘れてた…。こういうところ、ぬえは大切にしているのですが、この日は午前中に申合が終わって、あと翌日に備えていろいろと準備が必要だったために、ついつい忘れてしまったのですね~(×_×;)

この日は午前中に申合を設定したために ぬえが東京を出発したのが午前6時。伊豆に到着して、お世話になっている願成就院さまのご住職や観光協会にご挨拶にまわって、それから神社に向かいました。そうして申合を終えたところで、子ども能をご覧になるために わざわざ東京からお出でになった知人のお世話もあって。なんだか忙しい一日でしたね~。

さて日も替わって公演当日。どうも天気予報はかんばしくなかったのですが、案の定の雨…というか一時は雪も降る悪天候でした。「梅まつり」の催しは雨天決行なので、おそるおそる会場の神社に行ってみました。

ああ~やっぱり雪が降ってきた…。しかしすでにお客さまも(少数でしたが)いらっしゃって、楽屋では子ども能の前の出番の雅楽の方々のリハーサルも行われています。この雅楽はかなり聴き応え、見応えがありましたが、なんとその中で子ども能にも出演している3年生のリサべ~が「浦安の舞」を披露するんですって。子ども能の上演は午後1時からの予定でしたが、それを見るために ぬえは午前10時に神社に到着しました。ををっ! リサべ~は白い千早に冠を着け、檜扇を持って優雅に舞っていましたぞっ!



お昼前にだんだんと子どもたちも集まってきたので、楽屋として使わせて頂いた社務所の中の祭壇に向かってみんなでご挨拶をし、さて装束着けを始めました。これがまた大変だった…なんせ着付けをする人員は ぬえ一人。とはいえ着物を着るところまでは、さすが長年やっている子ども能ですから、お母さん方も手慣れたものでした。ぬえは袴や鉢巻、主役の子の装束の着付けに専念して…それでも1時間近くかかったかもしれませんね~。

そうして、準備が整ったところで みんなで記念撮影をしました~