仏陀がさぶろうを導いています。こっちだぞこっちだぞというふうに。さぶろうは仏陀の手招きを見ています。
傲慢になってはいけませんが、導かれているさぶろうです。仏陀に導かれているさぶろうです。それだけ大切にされるだけの価値のあるさぶろうです。
そうでなくてはこの世を生きて往くことは出来ないのです。一日も。さぶろうが生きられるようにしてくれているのは仏陀です。仏陀の慈悲慈愛です。
太陽を昇らせて明るい昼を提供し、太陽を沈ませ休息の夜をしつらえてくれたのは仏陀の法です。そこへさぶろうが生まれて来て生きているのです。
さぶろうが太陽を昇らせなくてもすんでいます。地球をぐるりと回転させて夜にするのもさぶろうではありません。
その労を執る必要はありません。みんなそれはそうせしめられているだけです。すべての条件が完了しているところへさぶろうが招かれたのです。そしてそれがずっと続いています。
仏陀がさぶろうを導いています。こっちだぞこっちだぞというふうに。さぶろうは仏陀の手招きをずっと見ています。こうして春の一日が終わりました。