窓に三匹のヤモリ。
明かりを目指して飛んでくる小さな虫を捕まえに。
<ない>から、<ない>で、安んじるしかない。
<ある>人だけが安んじられるわけでもない。
そこが面白い。
面白くなくちゃならない。面白くしたい人もいる。
あってもいい、なくてもいい、というところがある。
<ある>に固執することもないのだ。
<心の持ちよう>というところがある。
その辺のアソビが面白いなあ。
外は雨。空がどんよりしています。
小学生の孫と一緒に、高校野球を見ています。明豊高校と一関学院高校との試合をテレビ観戦しています。
明豊は大分県代表チームです。一関学院は岩手県代表です。
7回まで試合が進んでいます。3対4で、明豊が1点を追い掛けています。
高校生は溌剌としています。爽やかです。
水と空気と酸素と光を、ただでいただいているんだから、嬉しがっていてもいいよね。
いいよね。
お願いをしてからもらえるのであれば、タイヘンだったよね。
一日に何千回何万回もお願いしていなくちゃならないのなら、疲れてへとへとになるよね。
もう要らないって言いたくなるよね。
それがそうじゃなくて済んでいる。
嬉しがっててもいいし、嬉しがらなくてもいい。どっちでもいい。
僕たちはいいところに住んでいるよね。いい条件を満たしてもらってるよね。
でもそれくらいじゃ、とても満足十分にはならない。
で、ぷううっとふくれっ面をして生きているさぶろうがいる。
でかい顔をしたがるさぶろうがいる。一人前の傲慢が1秒間だけ恥じられる。
空が、「にっこりしていていいですよ」と言うから、にっこりしている。
空に従っている。
いい気持ちだ。
こうしていると、にっこりできることがたくさん見つかる。
うふふうふふうふふ。
腹を立てているよりもいいよね。人を憎んでいるよりはいいよね。
しばらく、うふふうふふうふふ。ふううっと息を吐いてうふふをする。
腹を立てていたら、こうはできない。人を憎んでいるときもできない。
おれがおれがおれが、から脱出を試みる。
風によって生かされている人間は、謙虚であっていい。
小城の清水観音さまの滝に遊んだ。
小学生の孫といっしょに。
水量は少なかったが、ひんやりして涼しかった。
谷川に足を浸して、涼をとっておられる家族連れね方も見掛けた。
夜明け前に俄雨が降った。雨音が高かった。長くは続かなかった。いまは止んでいる。もうすぐ7時になる。やや気温が下がったようだ。網戸にしているが、吹き込んでくる風は吹いていない。早起きした燕さんの声が聞こえてくる。声が元気だ。