こちらは、在来線の富士駅です。
東海道新幹線の「新富士駅」はおよそ2キロ離れています。旅客営業規則157条の選択乗車、(23)(24)項に富士駅と、新富士駅が同一駅と見なされています。東海道新幹線経由の乗車券で新富士駅に途中下車して、2キロ先の富士駅から再び乗り続けることはできます。2キロも離れているのに同一駅なんて、と不思議な気分ですが・・・他にも、
新横浜と横浜 (新幹線経由でも、在来線の横浜駅の自動改札機は通れました)
岐阜羽島と岐阜
新神戸と神戸 (新幹線経由の【神】神戸市内の乗車券で新神戸駅の有人通路で在来線に乗り継ぐと伝えれば回収されません)
東広島と西条
新岩国と岩国 などがあります。
今回は新幹線を使わずに、ひたすら各駅停車で上京。
真新しい315系が来たのか!?と思いましたが、315系は行き先表示はLED化されているはずだけど、こちらは昔ながらの回転方向幕が使われています。新しそうに見えても、平成の中期に製造されたものです。
芝川駅通過。静岡県富士宮市内に入りました。
しばらくしたら、富士宮市街に入ります。
ここからは富士山が見えるはずなのですが、雲がかかっていて見えません。撮影日は2024(令和6)年8月2日、もう半年以上前のものになってしまいました。
富士宮駅停車。富士山登山おぼしきの外国人の親子3人が指定席に乗車。しかも、私の席の前に着席。あの・・・特急券お持ちなんですか?と聞きたくなってしまいますが、私はJRの社員ではないので、黙って見守るしか。
ほどなくして、車掌さんお出まし。指定席予約状況の携行端末では予約が入っていないのにお客さんなので、検札開始。乗車券はあるが、特急券をお持ちの様子ではなかったので翻訳アプリの入っているスマートフォンを取り出して、やりとり。目的地は静岡。特急券が必要だとは思わなかったとのこと。
「次の富士駅で東海道線の各駅停車にお乗り替えください」←→(Please change to the Tokaido Line local train at the next Fuji station)と案内。最近のJR東海さんは外国人や、聴覚に障がいを持っている方などの案内に、翻訳アプリや音声を文字化にするスマートフォンを車掌さんやみどりの窓口に配備しているようです。JR東海以外のJR他社ではどうなっているのかは不明。
まもなく富士駅です。
車掌さんの持っている翻訳アプリのおかげで外国人も通じたのが、下車する準備。
甲斐大島駅。時刻表では通過ですが、時間調整のため運転停車。ここでも全く海がないのに、旧国名の甲斐を冠して「大島」。伊豆諸島の大島も「伊豆」を冠していれば、東京都の大島。伊豆半島は静岡県、伊豆諸島は東京都になっている理由は江戸時代から江戸とのつながりが強かったため、東京府に編入。
小さな無人駅の甲斐大島駅舎。
身延線は富士川に沿うような路線なので、川の風景が見られます。
川の幅がとても広いです。
内船駅停車。大島や船が付く駅名はまるで「海」を連想してしまいそうです。
内船駅は特急停車駅なので、有人駅かなと思いましたが、調べてみたら無人駅でした。ここでもまだまだ山梨県内ですが、次の停車駅は富士宮なので、しばらくしたら、山梨県と静岡県の県境越えになります。
波高島(はだかじま)駅。ここはドア扱い無しの運転停車。海のない山梨県だというのに、海を連想してしまいそうな駅名。波が高い島といえば、アオガシマ!?現在も三宝港に高い波なので、欠航続きなんですけど・・・。
こちらは波高島駅の駅舎。次は身延駅です。
山梨県南巨摩(みなみこま)郡身延町の中心駅なので、まわりは民家や飲食店、民宿など・・・。
身延線は、山梨県の甲州から東海道新幹線の静岡駅へショートカットとなる路線です。身延駅は身延線の中心駅なので、直営駅で「みどりの窓口」はあります。何々線の中心駅は直営駅で「みどりの窓口」は必須なのに、山口県美祢線の美祢駅はみどりの窓口は撤退し、無人駅化。
小海線の小海駅も以前はみどりの窓口はあったのに、現在はなくなっています。身延駅を出ると、次は内船駅に停まります。
まもなく下部温泉駅です。
下部温泉駅から見えるこの施設は何だろう?とカメラの遠望モードで撮影してみたら
「温泉サンロード、日帰り温泉、療養泉認定、信玄公(甲斐国の守護大名)のかくし湯の里」と書かれていました。
温泉の付く駅名なのに、駅から遠いところがほとんどだけど、こちらは駅チカの温泉です。他に駅チカの温泉駅は、北上線のほっとゆだ駅(岩手県)。駅舎の中に温泉があります。調べてみたら、対面販売の「みどりの窓口」があります。首都園では次々とみどりの窓口が廃止する代わりに指定席券売機の設置駅が増えていますが、地方の駅ではまだ残っています。
下部温泉駅は、かなり昔に「みどりの窓口」はありましたが、現在は無人駅。
次は身延駅に停車します。
鰍沢口駅を出ると、次は甲斐岩間駅停車。
特急停車駅だというのに、無人駅です。指定席に乗りたいときはどうするんでしょうか。車掌さんに申告して、座席の予約状況を確認できるPOS端末で空席であることを確認し、特急券を発券するか、自由席に案内されるかどちらかになりそうです。
山梨県の田舎風景を堪能中。
これも・・・。
身延線は単線なので、甲斐常葉駅で交換待ちの電車が待機中。
甲斐常葉駅通過。
東花輪を出ると、次は市川大門駅のはずですが、運転停車。甲斐上野駅です。東京山手線の「上野」駅と混同しないように、こちらは山梨県の旧国名「甲斐」を冠した駅名。
8月なので、夏らしい風景です。
東京から続いている総武線が千葉県に入って最初の市川駅を連想してしまいそうですが、こちらは市川に大門が付く駅名です。2013(平成25)年から市川三郷町による乗車券委託販売(簡易委託)の受託が行われていましたが、令和6(2024)年4月をもちまして、無人駅化。現金のみ取り扱い可能の「みどりの窓口」(マルス端末)は置かれてあったそうです。
田舎風景を楽しみつつ・・・
鰍沢口駅停車。ここでも昔は有人駅でしたが、現在は無人駅化されています。みどりの窓口はあったのかどうかは不明です。
1号車1番A席は景色を眺めるのに邪魔になりません。前の2Aはちょっと見えにくいかな。
次は南相馬に停まりますと出ましたが、正しくは、南甲府駅。
車内はエアコンが効いていて涼しいですが、この日は朝から暑そうです。2024年になって、やっとJR東海に乗車。毎年JR6社を利用することを目標にしていますが、家に要介護者がいるので、ちょっと遠出は無理です。故郷の北九州はJR九州ですが、ほとんどレンタカー利用なので、鉄道の利用はゼロでした。
国母駅通過。
国母駅舎。
まもなく・・・
東花輪駅停車。この駅は、山梨県中央市の中心駅です。もちろん、みどりの窓口はあります。身延線で「みどりの窓口」があるのは、南甲府、東花輪、身延(ここまでは山梨県。以降静岡県)、西富士宮、富士宮、入瀬山、竪堀、富士の各駅。
JR東日本の山梨県でみどりの窓口があるのは、大月と甲府だけです。
2024(令和6)年8月2日の朝。チェックアウト直後のホテル。ものすごく快適なところなので、今後もし、甲府に立ち寄る機会があれば、このホテルにしたくなります。
ホテルから徒歩3分程度で甲府駅へ。
この乗車券と・・・
特急券、2枚まとめて自動改札機に挿入。JR西日本のe5489は、かなり複雑なシステムなので、会員の方は注意が必要です。
JR西日本でJR東海管内で発着する指定席券を予約した場合は、JR東日本の駅では購入できません。きっぷの予約内容がJR東海でなければ、発券は可能なのです。
甲府駅は、JR東海の路線が乗り入れているとはいえ、駅舎はJR東日本が管理しているので、「甲府発」であっても、e5489で予約した内容であれば、受け取りはできません。それで、あらかじめJR東海の品川駅で発券しました。そんな、おかしな矛盾が発生しているのです。
e5489でJR東海管内を含む予約をした場合、変更は1回限りなど様々な制約が付きます。
ここからは身延線のホームです。ホームもJR東日本は所有しているため、駅名票はJR東日本の仕様に東海のコーポレートカラーのオレンジ色です。
身延線は全線電化されていますので、この特急車両は直流の373系です。
甲府から特急で新宿、東京から新幹線で静岡へ。それとも、乗替え無しでそのまま静岡に行ける特急「ふじかわ」の所要時間を調べてみました。
【東京経由のひかり】
甲府 8時45分→(特急がいじ10号) 東京10時40分
東京 11時03分→(ひかり509号) 静岡12時02分
【静岡直通のふじかわ】
甲府 8時45分→(特急ふじかわ4号) 静岡11時02分
やはり、身延線の特急「ふじかわ」は静岡方面へのショートカットとしての役割は大きいです。
甲府に来たのなら、山梨県産のものを・・・と思いましたが
野良猫のふてにゃん2を可愛がっているので、思わず、この銘柄。長野県の軽井沢町で生産されたものです。
北海道産牛乳20%が使われている北海道ミルクサワー。
こちらは北海道小樽市生産。
根室と釧路を合体し、「根釧(こんせん)」とも呼ばれています。かつては滝川から根室までの根室本線は1本のレールだったのに、2016(平成28)年8月31日に襲った台風10号の被災により、東鹿越駅から新得間の線路は分断。その区間はJR代行バスでの運行が行われていました。ところが・・・2024(令和6)年4月1日から富良野から新得間は廃線となりました。
そのため、根室本線は滝川から富良野まで、新得から根室までの2つに分かれている状況です。釧路から根室までは「花咲線」という愛称がつけられています。
甲子園でで花咲(※)の付く高校が活躍しているのをテレビで見て、はるばる北海道の最東端から!?と勘違いして驚いたことも。
(※)花咲徳栄高校は埼玉県北東部の加須(かぞ)市にあります。
製造は、釧路市大楽毛でした。根室本線に「大楽毛」駅があり、過年度の年賀状に載せるきっぷ遊びに採用。いつだったかな・・・。
2016(平成28)年は申年なので、「猿橋」駅から1年間は大いに楽しもうという駅行き。当時のえきねっとシステムは、自分でこういうきっぷを自由自在に作れたのですが、現在のシステムでは当日中に辿り着けないきっぷは発券不可となっています。
猿橋から中央線で東京、東京から東北新幹線で盛岡、秋田新幹線の田沢湖線を入れるべきなのに、省略して奥羽本線。今度は「津軽線」を入れるべきなのに省略されて「海峡」、「函館線」「函館線」が2回繰り返し印字されています。室蘭線・千歳線を省略している可能性はあります。旭川から新旭川までのわずかな区間は宗谷本線なので、「宗谷」と印字されて、今度は白滝の秘境駅シリーズが続く石北本線で網走。網走からは釧網本線。東釧路からは根室線です。あの頃は複雑かつ変な経路でも経由駅を指定して、えきねっとで発券できました。
ホテルの窓から。手前は、甲府駅ホーム。向こう側は何かのイベントが行われている様子。
デジカメの遠望モードで撮影してみたら、どうやら夏祭りのようでした。
駅前にいろんな飲食店がありますが・・・朝からの長旅で疲れていることだし、簡単に見つけられるのは
甲府駅の駅ナカにあるレストラン。
「サイゼリヤ」「とんかつ新宿さぼてん」は全国チェーンのお店なので、それを除外すると上段、中段のお店になります。
暑い夏に熱い鍋の「ほうとう」はちょっと・・・。目星をつけたお店は、甲州牛の1008(せんばち)。
この日は甲州牛のステーキセット 2750円(税込)を1970円(税込)で提供していたので、迷わず、これを頼みました。
山梨に来たのなら、赤ワインは欠かせません。
まずは、サラダが運ばれてきて・・・
焼きたての甲州牛ステーキが運ばれてきました。久々のステーキ。ごちそうさまでした。
甲府駅のみどりの窓口。数年前から「みどりの窓口」削減により、その代替となる「指定席券売機」急増中。メニューを見て、どれを選択して・・・はデジタルに慣れている人でないとややこしい。
甲府駅前でもヨドバシカメラができています。2021(令和3)年4月オープンなので、もう4年経過。「ヨドバシ」という社名の由来は、今は西新宿に改名してしまいましたが、旧地名は「淀橋(よどばし)」。西新宿が発祥で北は札幌店、南は福岡の博多店に展開。
甲府駅から徒歩数分で・・・
ホテルに到着。
チェックインします。
ホテルの部屋です。
テーブルがあるので、ノートパソコンの作業もしやすいです。
竜王駅停車。となりは甲府駅なので、甲府市内に入ったのかと思いましたが、甲斐市内でした。
やがて周辺は都会になり・・・
甲府駅停車。電車は高尾行きだけど、甲府駅前が今夜の宿なので途中下車。
18時35分千葉行きのあずさ50号に乗れば、その日のうちに帰れますが・・・。
自動改札機を通過するよりも、有人通路で途中下車のハンコを押してもらうように駅員さんに申し出。
すると、電卓をたたきながら「990円いただきます」と。
なんで990円必要なんですか?経由欄をよく見て!!と、「中央東」に指差し。駅員さんは誤りに気づいて、甲府の途中下車印を押印。
駅員さんは何を勘違いしているんだ!?東京都区内から横浜市内なので、東京都区内の最西端、西荻窪から甲府まで乗り越し精算するのに990円は合わない。
甲府まで990円に該当する駅は
中央本線 鳥沢駅 梁川駅 すずらんの里駅、青柳駅
小海線 清里駅 甲斐大泉駅
身延線 甲斐大島駅 内船駅
どれもマイナーな駅ばかりです。誤認する理由が見当たりません。
小淵沢駅を出ると、次は長坂駅停車。特急だと通過する駅ですが、各駅停車は各駅の表情が見られます。
日野春駅。春の風物詩なので、縁起のいい駅名に含まれそう。現在は北杜市内にありますが、ずっと昔は北巨摩郡日野春村だったので、その駅名も「村」だった頃の名残です。
日野春駅舎。
次は、穴山駅。「穴があったら入りたい」駅ですかね。ここからは韮山市(文字変換のATOKが「実在しない市名です」とさりげなく指摘がありました。)調べてみたら、韮崎市が正しいです。JR全線の駅名をすべて覚えるのはちょっと無理かな。
8月1日の、17時45分頃。今だったら、もうとっくに日が暮れて真っ暗なんですが・・。甲府駅までのんびりと進んでまいります。
2024(令和6)年8月1日17時過ぎの小淵沢駅。今だったらこの時間は日没後なので真っ暗なはずです。
駅舎そばのロータリーにありました。国鉄様式の小海線駅名標ですが、国鉄時代なら(山梨県北巨摩郡小淵沢町)が正しいです。北杜市と書かれているので、比較的新しいものと言えます。
今度の電車は17時25分高尾行き。高尾に行けば、東京行きの中央線快速に接続できますが、これからの目的地は宿泊地の甲府駅です。
駅名票はローマ字も付いていましたが、最近は中国語の漢字、ハングルも併記。漢字はもともと日本発祥ではなく、中国から伝わってきたものです。中国語の駅名は確かに漢字に似ています。Google翻訳で出てきた漢字は「小渊泽」。ちなみに東京は「东京」。
高尾行きの電車がやってきました。国鉄の115系が全滅してしまったので、JR民営化直前に生まれ変わるJRに負担をかけないように国民の税金で製造された211系です。211系だけでなく、山手線の205系や北海道、四国向けにキハ54、九州のキハ31、415系1500番台などこの時期に多量発注し、生産。そのおかげで民営化直後は新型車両の出費を抑えたので、平成になってからJR各社が独自で新型車両発注。
こちらは直流の211系ですが、交直流の415系1500番台も同じデザインで製造されました。真新しい415系1500番台を国鉄門司鉄道管理局に配備され、下関から関門トンネルを抜けて九州各地へ。山陽本線の小郡まで直通運転にこの415系1500番台が山口県内を走行。古めかしい国鉄車両が目立っていた山口県にこの電車が来ると、かなり斬新な印象がしました。
しかし、2005(平成17)年からJR九州とJR西日本が相互乗り入れを取りやめ。JR九州が西日本管内の下関から小郡まで68.9キロを貸出し。ところが、JR西日本の直流電車が九州に乗り入れない代わりに山陰本線のディーゼルカーのみ。しかも運用範囲は下関から小倉までの11.8キロ。お互いに使用料の精算になっていないという理由だそうです。
富士山が見えるのは右側なので、このシートに着席。