自宅近くの久留里線。国鉄のキハ30は、ずっと昔、山口県の山陰本線でも活躍。
子どものころの通学によく汽車に乗りました。DD51ディーセル機関車がけん引する客車オハ50だったり、キハ40や47、キハ23、急行タイプのキハ28、58、ロングシートのキハ30など、今の山陰線に比べると、車両のバリエーション豊富でした。
うぐいす色を全身まとった山手線103系によく似たキハ30が来ると、ロングシートで都会気分を味わったとか・・・。でも、子供のころは東京にあこがれていて、都心に就職したのにわずか数年で挫折。田舎暮らしに逆戻りし、只見線や青ヶ島そして小笠原など自然宝庫なところにあこがれるように。
そんな思い出のある車両が最後まで残っていたのは千葉県の久留里線。かつてはボロ國鐵王国房総だったのに、最近は、相次いで新型が導入されています。ボロ房線(内房や外房は京浜東北線のお下がり、209系)、京葉線もE233系で統一、久留里線も新型のキハE130。國鐵車両は一部、武蔵野線の205系(もともと山手線のお下がり)のみ。
キハ30 62は昭和41(1966)年製造。新製時の配属先は、木原線(今のいすみ鉄道)。八高線、相模線で活躍し、平成3(1991)年に再び千葉に戻り、久留里線。去年(2012年)12月に引退、譲渡先は、かつて新製時に配属されたいすみ鉄道に決定。いすみ鉄道の社長さんは、JR西日本の大糸線で活躍していたキハ52 125や、高山線(富山~猪谷間のJR西日本区間の)キハ28 2346を買い取り、昔活躍していた色に戻し、旧木原線の姿に復元。さらに、もともとその場で走行していたおよそ40年以上前のキハ30 62を取り戻したそうです。その情熱は素晴らしい。半世紀近くになっても廃車になることはなく、バリバリ現役で活躍してくれそうです。
新製時の姿に戻した、キハ30 98と100の2両はどこに
行ったのか、気にしていたら・・・・
なんと、岡山県の水島臨海鉄道に転勤したというニュースが入りました。
キハ30はおよそ230両製造され、同じ仲間たちは古くてボロだからと、次々と廃車に追いやられたり、留置線に長らくも放置し、窓ガラス割られたり、雨風にさらされて塗装がはげたり・・・。いつか運用に使うつもりで留置線に一時入線。ところが、忘れ去られ1度も運用に入ることはなく、自力走行不能に。62、98、100の3両だけは大切に乗り続けているとわかり、ひとまず安心。