「オロナミンC」
発売60周年の「オロナミンCドリンク」 「元気ハツラツ!」のブランド価値に新たな価値を付加 大塚製薬 食品新聞 2025年02月23日(日)11:07
大塚製薬は「オロナミンCドリンク」(以下、オロナミンC)の「One Action(ワンアクション)」施策を継続・強化し、1965年の発売開始以来培われてきた「元気ハツラツ!」のブランド価値に新たな価値を付加していく。
「ワンアクション」とは、身近な人に“感謝”や“労い”、“応援”の気持ちと共に「オロナミンC」を手渡すことで、元気の輪を広げる活動。
2022年からスタートした。
熊取谷(くまとりや)直毅ニュートラシューティカルズ事業部 製品部 オロナミンCプロダクトマーケティングマネージャーは「『オロナミンC』の“子どもから大人まで誰でも美味しく飲んでいただける炭酸栄養ドリンク”という独自価値はそのままに、“誰かを元気にするコミュニケーションツール”であることを伝えていく。誰かを元気にしたいときに『オロナミンC』というイメージが浸透すれば、『元気ハツラツ!』が新たなかたちで広がっていく可能性がある」と力を込める。
熊取谷直毅ニュートラシューティカルズ事業部 製品部 オロナミンCプロダクトマーケティングマネージャー 「ワンアクション」については「ブランドをもう一度思い出していただき、気づいていただくための重要な取り組みの一つでもあると考えている。リアル・デジタルの両方で強化していきたい」と意欲をのぞかせる。
ターゲットは20代に一層フォーカスしていく。「オロナミンC」は今年で発売60周年を迎えるロングセラーブランドであり、幅広い世代に飲用されているが、さらなる成長のためには若い世代の飲用促進が欠かせない。
「20代が接触する媒体を上手く活用していきたい。デジタルだけではなく、リアルでも体験していただけるような施策も計画している」と語る。
昨年は、入社式で「ワンアクション」が行われ、働き始める20代前半にアプローチした。
「当社だけでなく、他社でも入社式で『ワンアクション』が行われた。経営者や人事の方から『オロナミンC』が手渡されることで、“これからよろしくお願いします”という気持ちが伝わり、新入社員の方からは、『右も左も分からずに不安な中、元気が出ました』や『これから頑張ろうという気持ちになりました』などといったお声をいただいた」と振り返る。
若年層へのアプロ―チは、人とコミュニケーションを取ることで得られる充実感やウェルビーイングなどもポイントになりそうだ。
熊取谷氏は「対面のコミュニケーションが以前よりも希薄になり、ウェルビーイングが求められる世の中で、人や社会とのつながりが求められていると考えられる。気持ちの面からも元気になれるブランドとして、人とのつながりを応援したい」と意欲を示す。
昨年秋、内定式のシーズンに合わせて9月25日に公開したオリジナルアニメ「社会人用語は突然に」は反響も大きかった。
アニメは、先輩社員と後輩社員(若者)とのコミカルな掛け合いで若者に馴染みのないとされる“アゴアシつき”や“テレコ”といった社会人用語をわかりやすく伝える内容。
「単に社会人用語を伝えたいのではなく、若い世代の方に、社会人用語をフックに、上の世代とのコミュニケーションを図ること、先輩から後輩へオロナミンCを手渡すことで、お互いのつながりをより深めていただきたいというのが狙い」と説明する。
このように若年層の取り込みに注力しつつ、「ワンアクション」の活動については、全世代を対象に継続の構え。
昨年7月3日の「オロナミンCの日」には、社員が日頃からお世話になっている得意先に「オロナミンC」を届ける「ワンアクション」を実施して好評を博したことから今年も継続の見通し。
昨年は全国12支店の社員が一丸となって、得意先に冷やした「オロナミンC」を持参し、感謝の気持ちを添えて全国各地360か所以上で計約10万本を手渡した。
「朝の通勤時間やお昼の休憩時間などに手渡した。私も支店の応援に入り、百貨店のバックヤードで朝の出社時に従業員の皆さんに手渡したところ、すごく笑顔になってくださり、渡した私が逆に元気をいただいた」と振り返る。
昨年は、運動会を終えた子どもたちに先生からサプライズで「オロナミンC」を手渡す「ワンアクション」を強化。
人数や実施場所を増やして行い、次世代ユーザーの育成にも取り組んだ。
年間を通しては、こどもの日、母の日、父の日、敬老の日といった家族にまつわる記念日に「ワンアクション」の実践を提案する「家族みんなに元気ハツラツ!キャンペーン2024」を開催し、家族での「ワンアクション」を促した。
2024年の「オロナミンC」販売数量は前年比1%増の858万ケースで着地した。
「どの販売チャネルも単品購入が好調だった。購入して下さる人数が増えたのもいい傾向。ボリュームゾーンである家族世帯の10本パックの購入が増えたことも寄与した」と総括する。
直近では、昨年11月の価格改定の影響で若干の落ち込みがみられるものの、22年11月の価格改定ほどのマイナス幅ではなく回復基調にあるという。
*https://www.excite.co.jp/news/article/Shokuhin_shokuhin116161/ より
オロナミンCドリンク(オロナミンシードリンク)は、大塚製薬が販売しているビタミンCをはじめとする各種ビタミンが入った炭酸栄養ドリンクである。製造は大塚化学で、実際の製品は大塚食品の大塚食品徳島工場・大塚食品釧路工場、大塚製薬鳴門工場で製造されている。
単にオロナミンC、オロナミンと呼ばれる。商品名は、大塚製薬の皮膚薬「オロナイン軟膏」の「オロナ」とビタミンCの「ミンC」を合わせたものである。
歴史
1965年2月に、大正製薬のリポビタンDに対抗する形で販売が開始された。ガラス製の瓶入りで当時は王冠型のキャップが使用され、内容量は120ミリリットルで基準価格は120円であった。イソロイシンなどの必須アミノ酸、ビタミンB2、ビタミンB6、およびビタミンCを含む。ビタミンB2が含まれていることから紫外線を吸収し、可視光線としてはき出すためブラックライトに当てると光る。スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店頭、および大塚製薬の自動販売機で販売されている。日本での累計販売本数は1985年に100億本、1995年に200億本、2011年5月に300億本となっている。
発売当初に、炭酸を含んでいるという理由により、当時の厚生省に医薬品としては認められないと判断された。法律の定めにより、本商品は健康の保持や増進に関わる効能や効果を表示したり、広告することはできない。その代わりに当時医薬品扱いだったリポビタンDと異なり、清涼飲料水という扱いになっていることから、発売時から薬品店以外での販売が可能となった点は、オロナミンCが普及する要因の一つとなった。また、2019年10月からの消費増税と同時に導入された軽減税率制度でも飲食料品の扱いとなり、同制度が適用されている。
発売当初、CMキャラクターに大村崑を起用したモノクロのテレビCMが製作された。
1971年に王冠式のキャップから「スクリューキャップ」になったが、1985年に毒物が混入される事件(パラコート連続毒殺事件)が各地で起きたのを受け、1986年、「マキシキャップ」に変更された。少年の薬物汚染撲滅に取り組む「夜回り先生」こと水谷修の著書によれば、空き瓶の中にシンナーを入れる人がいたため現在の方式に変わったという。
1985年には代理店を通じて中東6か国(アラブ首長国連邦・クウェート・バーレーン・オマーン・サウジアラビア・カタール)で発売を開始した。
2000年には姉妹品の「オロナミンC ロイヤルポリス」が発売された。これはローヤルゼリーとプロポリスの抽出物、ハチミツを成分に含む。
2015年2月2日に韓国での製造・発売が開始された(韓国語表記:오로나민C)。製造はポカリスエット同様にグループ会社の 東亜大塚が担当している。
2015年5月20日に台湾での販売が開始された(中国語表記:奧樂蜜C飲品)。製造は日本で行い、現地グループ会社の「香港大塚製薬」が販売を担当している。
2018年6月1日にインドネシアでの製造・販売が開始された(現地販売名:ORONAMIN C DRINK)。販売開始にあたってはジャカルタにある現地グループ会社の「アメルタインダ大塚」に同製品のハラル対応の製造ラインを新設した。
*Wikipedia より