うまいッ!「ネバネバが人気のヒミツ ガゴメ昆布~北海道・函館市~」 2012年09月16日
番組内容
ガゴメ昆布は、表面にタイヤの様な凹凸がある不思議な外見だが、食べると超ネバネバ、昆布特有のうまみが口いっぱいに広がる。これまで真昆布の生育を妨げる「邪魔者」扱いだったが、近年、ガゴメ昆布に多く含まれる“フコイダン”や“アルギン酸”が、肥満や便秘予防・免疫能力向上に効果を持つことが判明。産地は「ガゴメブーム」に沸いている。漁師が海底から手作業で収穫する漁に密着。おいしさの秘密に迫る。
*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201209160615001302100 より
「ガゴメ昆布」
健康や美容に良いねばねば物質が豊富
機能性に富んだ成分が注目され、一躍スターに
がごめ昆布は、世界でも函館沿岸とその周辺だけを生育域にする昆布です。表面にカゴの目に似た凹凸模様が見えることから、がごめの名が付けられました。がごめ昆布は古くから松前漬けやおぼろ昆布、とろろ昆布などの加工品には欠かせないものでしたが、利尻昆布などの銘柄のある昆布とは異なり、その名はほとんど知られていませんでした。ところが、がごめ昆布に極めて多く含まれる「フコイダン」というねばねば物質が健康や美容に良いとされ、この成分を生かした健康補助食品や化粧品などが次々に誕生。テレビの健康番組などでも取り上げられました。天然ものに加え、今では養殖による高品質のがごめ昆布の育成も進められるなど、まさにスターに躍り出ました。
強いとろみを生み出す食材
がごめ昆布は水に浸すと、驚くほどの強い粘りが出ます。料理に用いる際には少量を刻んで入れるだけで、これまでの昆布にはない強いとろみが生まれます。こうした特徴を生かした調味料や惣菜類、菓子なども販売され、土産物としても好評です。
研究者から 北海道大学大学院水産科学研究院 研究院長 安井 肇さん
地域一丸での取り組みが実を結ぶ
がごめ昆布は、ずっと真昆布の脇役でしたが、2003(平成15)年に始まった「ガゴメのライフサイクル操作等に関する開発研究」を機に、ようやく脚光を浴びました。がごめ昆布が持つフコイダンという粘性多糖類に、抗腫瘍作用や抗血栓作用、さらには皮膚細胞の活性化作用などもあることがわかり、これを生かそうと、地域の産学官が一丸となって、生産や商品開発などを推進。地元がこれまで培ってきた経験や技術によって、この取り組みが実を結びました。それとともに食用として注目され、がごめ昆布はいまや函館を代表する食材になっています。
がごめ昆布は真昆布よりも深い水域に生息しています。
「ガゴメの滴」は、粘り成分を抽出してところてん状に加工した商品。無色透明で、再加熱してとかし、再び固めることができ、デザートづくりの材料にも使えることから、プロの料理人からも注目されています。2012(平成24)年「北海道新技術・新製品開発賞」食品部門大賞を受賞。
がごめ昆布を使った食品や調味料などを製造販売する「医食同源」。がごめ昆布刻み、がごめ昆布入り海峡塩、がごめ昆布おかず手造りセット、がごめ黒酢150mlなどバラエティに富んだ商品があります。JR函館駅構内1階と、新函館北斗駅前の北斗市観光交流センター別館に出店しています。
がごめ昆布について
主な産地 函館周辺の沿岸
主な生産時期 夏〜秋
代表的な生産者 函館市漁業協同組合 北海道函館市豊川町27-6
*https://www.oishii-hakodate.jp/seasonal/gagome/ より
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