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< 郷土料理 > 山形 孟宗汁

2024-04-21 09:42:46 | 郷土料理

 「孟宗汁」

 主な伝承地域 庄内地域

 主な使用食材 孟宗筍、厚揚げ、しいたけ、酒粕、味噌

 歴史・由来・関連行事
 「孟宗汁」は、孟宗(孟宗筍)という孟宗竹のたけのこを使った郷土料理。孟宗の旬は九州からはじまって季節とともに北上し、最北端の産地とされる鶴岡市で5月中旬にピークを迎える。鶴岡市の温泉地・湯田川温泉周辺には孟宗竹の群雄地があり、孟宗の産地として有名である。しっとりと水分を含んだ粘土質の赤土の土壌が良質な孟宗を育てるといわれており、湯田川で収穫される孟宗は「湯田川孟宗」として全国的に知られている。鶴岡市で孟宗が広がった由来には諸説あるが、修験者が北海道からの商船・北前船で京都から孟宗を持ち帰り、寺社に植えたのがはじまりともいわれる。
 湯田川温泉では4月下旬から6月初旬に「孟宗まつり」を開催。「孟宗汁」をはじめとする孟宗料理や孟宗朝市、孟宗収穫体験などが楽しめるとあって県内外から多くの人が訪れる。そのほか、5月におこなわれる「酒田まつり」や「鶴岡天神まつり」でも、「孟宗汁」は、ごちそうとして親しまれている。

 食習の機会や時季
 「孟宗汁」は鶴岡市に初夏を告げる料理で、鶴岡市出身の直木賞作家・藤沢周平も「毎年5月になると思い出す季節の味」と語っている。孟宗の収穫のピークは5月中旬で、特に掘りたての孟宗でつくる「孟宗汁」は絶品。鶴岡市では孟宗が店先に並びはじめると、街中に「孟宗汁」の香りが漂ってくるほど誰もが知っている家庭料理。

 飲食方法
 孟宗は収穫した直後からえぐみ成分が急激に増加するので、新鮮であればあるほど味が良い。そのため、特に朝採りのものが重宝され、シーズン中は朝から朝採り孟宗を買い求める人々が行列をつくるほど。
 酒粕を使用し、具には厚揚げとしいたけ、豚肉など。庄内地域では、「厚揚げ」のことを「油揚げ(あぶらげ)」といい、通常の「油揚げ」のことは「うすあげ」と呼ぶ。「孟宗汁」では厚揚げを用いることが特徴。庄内地域では家庭料理として根づいている。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 「孟宗祭」をはじめ、季節の行事で「孟宗汁」が振る舞われ、今も春の味覚として広く浸透している。また、手軽に食べられるレトルト食品としての販売もある。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/mosojiru_yamagata.html より


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