ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

眞子内親王さまの結婚

2021-09-02 13:15:49 | 徒然の記

 千葉日報には夕刊がないため、重大ニュースを一日遅れで読むことがあります。眞子さまの結婚報道もこの一つで、他社は昨日大きく発信していましたが、私は今朝知りました。

 「皇籍離脱して、一時金も辞退して、世間の反対も知った上で、」「それで結婚するんなら、もういいんじゃないの。」「それだけの覚悟を、してるんだもん。」

 新聞を手に首を傾げる私に、家内が言います。二つしか年が違わないのですが、政治に関する意見は大きな差があります。眞子さまの結婚について言いますと、

 私は、「ご本人の気持ちを理解しても、結婚には反対する」

 家内は、「ご本人の気持ちを考えれば、結婚には反対しない。」

 と言うことになります。「温故知新の読書」で、「自主憲法の制定」と「皇室護持」を何よりも大切と考える私と、美術館巡りや庭づくりに興味を持つ家内は、互いに違う世界を持っています。私のように皇室を、「国民の敬愛の中心」や、「国民統合の中心」と考えていません。

 もしかすると家内だけでなく、私の息子たちも、記事を書いている共同通信社の記者も、そうなのかもしれません。記事の見出しを見ると、実感します。

 「眞子さま 年内結婚へ」」「渡米、小室さんと生活視野に」「儀式見送り 異例対応」「一時金辞退の意向」

 一面の半分を占める大きな記事です。記者が皇室を正しく知り、敬意を払っているのなら、「眞子さま」でなく「眞子内親王殿下」と書くのが普通です。記者だけでなく、記事をチェックする上役の編集員たちも普通でないから、「眞子さま」「愛子様」「雅子さま」と、平気で書きます。

 共同通信社だけでなく、NHKも朝日も読売も産経も、マスコミの言葉遣いはみんな同じです。そうなった原因の一つが、今私が読んでいる芦部教授の『憲法・新版』の教科書です。全国の大学が氏の教科書を使い、「人間平等」「人権」「自由」と、一面的な思想を広げていった結果が、現在です。

 そんな話を、朝の食卓で家内とするほど、私も無粋な人間でありませんから、日本の現実を認識するにとどめました。皇室関連の本を書くという、ノンフィクション作家の工藤美代子氏の意見も、記事の中にあります。

 「皇族の生き方が変わっていく以上、私たちも、過剰な思い入れを控えた方がいい。」「皇室に何を求め、どのような存在であって欲しいかを、」「根本から考え直すキッカケとしたい。」

 なんとなく納得させられそうな意見ですが、これもまた、芦部教授の流れを汲む「日本の歴史否定」につながる間違った思考です。「変わってはならない皇室」と言うものがあり、ご先祖さまから受け継がれている「尊崇の念」を、「過剰な思い入れ」と言う、つまらない言葉に置き換えてはなりません。

 ジャカルタの日本人学校の教師が、現地校の「国旗掲揚式」に、生徒たちと参列した時の、彼らの驚きがありました。インドネシアの教師と生徒たちは、ポールに掲揚するまで、国旗に対し敬意を払い、礼を尽くしていました。厳粛な「国への愛」と「忠誠」の儀式は、戦後の日本から無くなったものだったからです。

 工藤氏は、皇室が国民にとって、国旗以上に「国への愛」と「忠誠」のシンボルであることを知らない人物です。自分では意識していないのかもしれませんが、芦部教授の反日憲法講座で育った人間です。

 こうした日本の現実を、私は今朝の記事で理解するとともに、教育の影響力の大きさも認めました。従って私は、眞子さまの結婚に反対することを止めました。理由は、以下の通りです。

 ・眞子さまは、恋する男に会いたいため、江戸の町を大火にした「八百屋おひち」と同じです。

 ・個人の自由・個人の権利を第一として教えられた結果ですから、眞子さま一人を責められません。

 ・父君である秋篠宮様も、個人の自由・個人の権利を第一として母君様と結婚されました。

 ・天皇陛下も、個人の自由・個人の権利を第一として、雅子さまと結婚されました。

 ・上皇陛下も、個人の自由・個人の権利を第一として、美智子様と結婚されました。

 ・眞子さまの結婚相手の母親が、いかがわしい人物であるとしても、眞子さま個人には関係のない、他の個人の話です。

 ・戦後の教育は、皇室の方々にも庶民と同じ教育をし、「高貴な方の高貴な使命」については、教えませんでした。

 ・私にとって眞子さまは、無関係な個人であり得ませんが、ご本人が望まれているのですから、無関係な他人の結婚として反対しません。

 ・私の心には、自浄能力のない「皇室」への、失望の念が残ります。国民の多くが、「皇室」への尊崇の念を失いますが、何も眞子さま一人の責任ではありません。

 ・悪法の「日本国憲法」をそのままにした、保守自民党の政治家、反日野党の政治家、特に宮沢・芦部両教授のような反日・左翼憲法学者たちの責任の方が大です。

 ・もっと言えば、ご先祖さまへの感謝と尊敬の念を忘れ、他人を批判するばかりの私たち国民の責任です。

 ・あとはもう、日本も国民も忘れ、何かも捨て、アメリカの片隅でお暮らしください。間違っても離婚したり、日本へ戻ったりされず天寿を全うしてください。

 心の暗くなる「武漢コロナ」の鬱陶しさの中、追い討ちをかけるニュースでした。まさに、芦部教授の「憲法講座」の、生きた勉強材料です。

コメント (6)
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