日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



『ブロークン・フラワーズ』(審査員特別グランプリ受賞)以来のジム・ジャームッシュの新作。
メンバーは、お馴染みが、ティルダ・ スウィントン(写真左)イザック・ド・バンコレ(主演 写真右)、アレックス・デスカス、工藤夕貴、そしてビル・マーレイ。
これに加え、旬な追加メンバー、ジョン・ハート、ガエル・ガルシア・ベルナール。
と、まあ豪華!


映画のタッチは相変わらず、淡々。
やっぱこういうムードだよねぇ、ジャームッシュは。

主人公が醸し出すなんとも不気味なムードと、謎めいた小道具の演出。
そして音楽はなんと、日本のバンド、Borisがつけていて、画期的(さすが日本びいきのジャームッシュ)
ノイジーなエレクトリック・ギターサウンドがドスを利かせる。

しばらくはこの状況に身を委ねていられるのだが、一時間を越えたところで集中力を失い出した(こんなはずじゃ...)
あまり謎めいた感じが深まるというよりは、少しずつからまわりし出したような印象が。。。。

その原因を私なりに解釈すると、それは物語の場所。
ジャームッシュといえば、アメリカ。
この国の荒涼を描かせたら、他にないすごい才能を発揮してきた。

ところが今回はスペインのマドリッド。
各シーンで工夫はみられるが、マジック度数が薄く、過去の作品に比べて「オーラ」を明らかに発していない。
最初は怖くて仕方なかったイザック・ド・バンコレの顔も、だんだんとフツーに見えてきてしまう始末。
こうなると、なんかデビット・リンチの映画の出来損ないを観ているかのように思えてくる(すいません)

そして、クライマックスに向かう山場と思われるシーンで、いきなりプッツリ?してあまりに大胆ジャンプ!
これほど、はしょる展開にびっくり!となったはずが、この時には驚く前に既にうなだれていて(笑)ショックは少なかった。

こうしたのは意図的だろうが、そのジャンプをあまり許す気持ちにはなれない自分が。
ちょっと不思議な新作(というか不可解)、とまとめて締め括りたい一作となった。。。。。
自らTHE LIMITS OF CONTROLを超えた?!?
次に期待します。

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