著者は、起業家・投資家・コンサルタントで、何度も起業し成功を繰り返した方(だそう)
そんな成功者が書いた、スタートアップする起業家のあるべき資質、を問う。
特徴的なのは、ビジネス書っぽくなく、小説の形を取っていること!
(日本でもそんなのあったよねえ? ≒ もしドラ)
このため読み始めると多少の違和感があった(当ブログは小説はほとんど読まない)
が、翻訳もうまいようで、物語にすんなり入っていけた。
そうなったのも、この本の主張のメインポイントが、明快かつ府に落ちたからだ。
それは、
・偏頭痛級(この本一流の表現!)の問題を探し当てないと、顧客は現れない
創業者がどんな理屈をこねてニーズを想定しようが、顧客には関係ない
・そしてその問題を、あなたの解決策は必要だと証明しなければならない
当初のアイデアから究極の顧客行動までの遠い道のりを最短にすること
・顧客の声を聞こうとするなら、人まかせでは絶対ダメ
創業者自らが電話し、調査しなければならない
「~しますか」で終わる質問は禁じ手(誘導質問)
・実際に相手に究極の行動を起こしてもらうこと、のみが解決策が有効かの判断材料
そうなるまでは決してオールイン(全てのお金をつぎ込む)しない
上記は、当ブログが呼んだ内容から解釈して記したものなので、言葉のニュアンスが違うかもしれない。
このため、本での章立て及び項目から抜粋しておきます。
第1部 人はビジョンを買わない
最初の印象で人を判断してはいけない
これ以上だましてはいけない
営業トークだけでは、何も売れない
まずは顧客と顧客ニーズ、自分のビジョンは二の次でいい etc…
第2部 仮説で勝負するのは危険
幸運を期待するのは戦略ではない
仮説の検証に遅過ぎるということはない etc…
第3部 正解を知るのは顧客だけ
冷静さを保てば運を呼び込める
成功する起業家は例外なく成功よりも失敗を多く経験している etc…
第4部 仮説を証明し勝負に出る
究極の顧客行動への道のりを最短にせよ
不運に備えて蓄えろ
小さく賭けて自分の正しさを検証する、それまではオールインに出るな
当初のアイデアの良さは、常に相対的なもの etc…
と、ここまで書いて気づいたが、上記だけでは本の中身が硬いように感じられてしまうかも?!?
だが先にも書いたように、この本は小説の形を取っているおり、日本でいうと ≒ もしドラ 的(笑)
上の内容を、どう小説に変換してわかりやすく伝えているか、は読んでもらうのが一番。
興味を持たれた向きには、是非試して頂きたい!
結論:小説という形を取って解りやすく起業家のあるべき資質を問う、ユニークかつ稀有な一冊!