アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

ツキノワグマのヒグマ化?

2024年07月04日 | Weblog
 私は、「クマ」に関しては、蘊蓄が少々。折につけ話すのが、「ベルクマンの法則」。社会人になると、「そんな法則、とっくに忘れた」ってところでしょう。この法則、中学入試を受験する小学生がよく勉強しています。渋谷教育学園渋谷中、浦和明の星女子中、聖光学院中、成蹊中、駒場東邦中など、難関中学校が、過去に「ベルクマンの法則」を出題しています。

「恒温動物は、寒冷な地域に生息するものほど体が大きい」という法則。
 なぬ?「ベルクマンの法則」は、例外が多く、法則と呼べるほどの普遍性がないから、「ベルクマンの規則」と呼ばれているんじゃないのか?って?そ、そうなんです。近年法則から規則へ格下げになったような。法則の世界も、油断なりません。

 私は、「クマ出没のニュース」の後、決まってベルクマンの法則を持ち出します。
「ヒグマに比べたら、ツキノワグマなどガキみたいなもの。ツキノワグマは、ベルクマンの法則で、ヒグマより小さいと決めつけられ、人類から弱いというイメージをもたれてしまっている。そのイメージを払拭しようとして暴れているんだよ。アッハッハ」

 クマの体重は、南から順に、マレーグマ→ツキノワグマ→ヒグマ→ホッキョクグマ。寒冷地へ行くほど大きくなりますから、「ベルクマンの法則通り!」ベルクマンに、「クマ」が入っている所以でしょうか(ボケですから)。
 あと、台湾出身で最近は千葉県のみならず、茨城県にも増えている「キョン」。小さいです。「屋久島の屋久鹿」も、犬かと思うほど小さい。本州の鹿はそれらより大きめ。北海道の「エゾ鹿」は、馬並みの大きさです。ベルクマンの法則通り。

 一方、北に行けば行くほど体が小さくなるという、「逆ベルクマンの法則」もあります。東南アジア、インドネシア、ニューギニア、フィリピン等熱帯に住むアミメニシキヘビの場合、学術的に確認された最大値は9.9m。南アメリカ北部、ベネズエラ、コロンビア、ブラジル、ボリビア、ペルーに住むアナコンダは、9m(アナコンダは、体重250kg、胴回り直径30cm以上になるという)。「全長10m」という報告もあります。
その点寒冷地の蛇、たとえば北海道の「マムシ」などは、40cmから、せいぜい50cm足らず。アオダイショウでも大きいもので150cm。恒温動物じゃないから、ベルクマンの法則は当てはまりませんね。

 私は現在、東京都の八王子市在住です。今年になって昨日までに(八王子市内で)18件のツキノワグマの目撃や痕跡、撮影の情報があります。うち1頭は捕獲されています。北海道から東京へ来て1年半。庭に遊びに来る、狸、ハクビシンは、「かわいいね」で済んでおりました。まさか、58万人が暮らす八王子市で、「クマ」の心配をすることになろうとは。


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