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文学や史跡で登場するマチを旅しながら、折々、紹介することを心がけています。

造った文化 堺屋太一著『佐治敬三 良く稼ぎ良く使え』

2015年02月21日 08時20分21秒 | 書評
 

 
 造った文化 堺屋太一著『佐治敬三 良く稼ぎ良く使え』.
 
 文化は時間をかけて育てるモノ、根付くモノとかんがえてきたが.
 しかし、文化の中には、意図的・計画的・組織的に造られることも、ある.本書は、そこを示している.

 サントリー.
 京都、山崎.ウイスキー、音楽ホール、美術館。音楽ホールは音楽番組のライブ演奏で、しばしばお目にかかる。

 戦後、ハイボール、水割り、珍味のおつまみが、サラリーマン社会の支持をとりつけた。
 日本酒とはことなり、燗や肴に手がこむのを回避するばかりではなく、洋酒文化を日本で大衆化したという。
 ほかにも、ウィスキーは開封後も永く品質変化や劣化、気のぬけることが、ない.そこが「日本酒とは異なる」という.

 その戦略、洋風化、生活様式の海外化。
 開高健、山口瞳、柳原良平.ウイスキーのアルコール濃度あたりの消費量はウナギのぼりに増えて、日本酒を凌駕した。

 日本酒消費量の減退。造り酒屋の衰退。洋酒の世界の作られた需要。文化、その変化には、規制ではとめられない。思想性、哲学が必要なようだ。(2007年02月15日記載)(NHKBSETV『こだわり人物伝』 2007年3月 日本放送出版協会).
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