半世紀の間、ダム建設に抗して暮らす人々を描く映画「ほたるの川のまもりびと」を見た。
渋谷:ユーロスペースで、8月3日まで毎日午前10時から1回上映。
石木ダムの建設計画が持ち上がったのが、1962年。建設理由は利水と治水というが、事業を必要としたのは、事業を受け持つ業者。どこでも同じ。
映画はここで暮らす人びとを描く。結婚して移り住んでびっくりした女性、病気だけど何か手伝いたいと得意の絵で、人々の暮らしを漫画に。住民全員の似顔絵にして。
ソフトボールのエースの中学生、ケガで心配なお父さんとキャッチボールの練習、試合では延長の末勝利、みんなで喜ぶ姿。
ほたる祭りは、全員総出、子どもたちが魚をつかみ、マムシをつかみ、大人たちもイノシシ肉の料理、テントがずらりと並ぶ。ほたるがいっせいに灯りを照らす。
おばあちゃんたちは監視小屋で見張り、お母さんたちもスーパーのチラシを持ってきて「ここが1円安いのよ」と。
弁護士が集会で報告、地権者が訴える場面では、「私は立入禁止の処分を受けているので、この集会に来た、他の人は現地に残って監視している」と。
生き生きとした地域の人たちの暮らし。
「大型車が夜中、現地に入った」との連絡で、全員集まる。ブルドーザーの下に潜り込んで、頑張る人がモノクロの画面に。
「重機を撤退する」との県の回答が流れる。