Hei!(「ヘイ」って読んで「やあ」って意味)~義務教育世界一の秘密

義務教育世界一の国の教師養成の実態を探る旅。フィンランドの魅力もリポート!その他,教育のこと気にとめた風景など徒然に。

MI:個性を生かす多重知能の理論

2007年08月10日 | Weblog
ハワード・ガードナー著 松村暢隆訳『MI:個性を生かす多重知能の理論』新曜社,2001年。〈原著 Intelligence Reframed: Multiple Intelligences for the 21st Century(New York: Basic Books, 1999)〉

ガードナーはハーバード大教授,専門は認知心理学・神経心理学。プロジェクト・ゼロ運営委員長。

本の帯では見事に本書の内容を言い表している。
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アインシュタインの相対性理論,
イチロー選手の運動機能,
いずれも大脳の働きだ!
知能は単一ではなく,複数ある。

教育からビジネスの人材育成まで,さまざまな知能を個性的に生かす多重知能=MI理論の初の邦訳。
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だいたいの内容構成は次の通り。

1章 知能と個性
2章 多重知能理論が現れる前
3章 多重知能の理論ー私的な観点から
4章 追加できる知能はあるか?
5章 道徳的知能はあるか?
6章 多重知能についての誤解と真実
7章 多重知能をめぐるQ&A
8章 創造者とリーダーの知能
9章 学校における多重知能
10章 理解を高めるMI学習法
11章 学校の外における多重知能
12章 知能をもつのはどういう人か?

訳者解説ーMI理論の教育実践への応用
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柴川敏之氏関連情報(ご案内5/5)

2007年08月07日 | Weblog
広島大学の後輩であり友人である柴川氏から次のような案内が届きましたので,長文ですが転載します。内容は未確認ですから,「問い合わせ先」または「Website」等で確認して下さい。
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■お知らせ5:プレゼント情報
「2000年後の冒険ミュージアム」記録集(広島県立歴史博物館)に続き、第2弾の
「未来美術館へ行こう! 柴川敏之展」記録集(奈義町現代美術館)をプレゼントします。以下の要領でお申し込み下さい。

*********「未来美術館へ行こう! 柴川敏之展」記録集、プレゼント*********

「未来美術館へ行こう! 柴川敏之展」記録集
柴川敏之編著 (A5変形サイズ、32頁、フルカラー、ハードカバー、クロス張り)
本書は、2005年夏に岡山県の奈義町現代美術館で開催された「未来美術館へ行こう!
柴川敏之展」を完全収録した記録集で、展覧会の様子等が凝縮しています。

この度、2005年度に奈義町現代美術館で開催されました「未来美術館へ行こう! 柴川敏之展」の記録集を発行することになりました。この展覧会では、キャプションやサイン関係を最小限に抑えて展示の説明や仕掛けをあえて明かしませんでした。それは、観る人のイメージを限定させてしまうと思ったからです。
本展では美術館ですぐにメッセージを伝えるのではなく、記録集という形態で、あえて時間をおいて来館者へ伝えてみようと考えました。ゆえに、この記録集は展覧会に参加していただいた方への時を越えた「未来美術館からの贈り物」です。約2年を経た今、本書を手にすることによって蓄積された当時の記憶と共鳴し、再び柴川と共に2000年後の未来の世界へタイムスリップしていただければ幸いです。また、本書が今後の美術館、博物館教育の一助になれば幸いです。
この記録集を、ミュージアムの普及活動に関心をお持ちの方にプレゼントします。記録集は無料贈呈です。
※引き続き「2000年後の冒険ミュージアム」記録集(広島県立歴史博物館)も残りわずかですが、同じ要領でお申し込み下さい。
詳しくはこちら→ http://www.gaden.jp/arts/shibakawa.html
●無料贈呈のお知らせ
ただし、送料340円(梱包手数料等を含む)は、自己負担でお願いします。
※応募者多数の場合は、こちらで期限を決めて抽選させていただきますのでご容赦ください。
※研究資料でもあるため、簡単なご意見・ご感想をいただける方を優先にしたいと思います。
●応募方法
お名前、所属(お仕事等)、送付先、簡単な応募理由・活用方法などを記入の上、メールで応募してください。メールの宛先欄に「記録集プレゼント係」と記入してください。
(当選者には後日メールにてご連絡いたします)

宛先及びお問合せ先:柴川敏之(美術作家/福山市立女子短期大学准教授)
福山市立女子短期大学 美術デザインコース
〒720-0074 広島県福山市北本庄4-5-2
tel.084-925-2511
shibaka@m13.alpha-net.ne.jp
http://www.gaden.jp/arts/shibakawa.html
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柴川敏之氏関連情報(ご案内2/5-4/5)

2007年08月07日 | Weblog
広島大学の後輩であり友人である柴川氏から次のような案内が届きましたので,長文ですが転載します。内容は未確認ですから,「問い合わせ先」または「Website」等で確認して下さい。
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■お知らせ2:ワークショップ情報
「2000年後の部屋をつくろう!」
◎日時:2007年8月10日(金)・11日(土) 13:30~16:00
◎会場:伊丹市立美術館  ◎主催:伊丹市立美術館
◎内容:美術作家・柴川敏之さんをゲストに迎え、身の回りの物の拓本をとります。拓本をとったら色をつけ、後日会場を埋め尽くします。美術館が「2000年後の部屋」に大変身します。
◎定員:各30人(要申し込み)  ◎参加対象:小学生  ◎参加費:1人 500円

●ワークショップ作品展「2000年後の部屋に入ろう!」
◎日時:2007年8月18日(土)~9月2日(日) 
◎観覧無料  
◎会場:伊丹市立美術館
・ワークショップで制作した子どもたちの作品と柴川作品で構成した「2000年後の部屋」を公開します。

問い合せ:伊丹市立美術館 
〒664-0895 兵庫県伊丹市宮ノ前2-5-20
TEL:072-772-7447 FAX:072-772-5558
http://www.artmuseum-itami.jp/07kodomo.html

■お知らせ3:ワークショップ情報
「2000年後の大蛇(おろち)でエコバックをつくろう!」(準備中)
◎日時:2007年8月19日(日) 10:00~17:00
◎会場:浜田市世界こども美術館  ◎主催:浜田市世界こども美術館
◎内容:美術作家・柴川敏之さんをゲストに迎え、昨年の浜田市世界こども美術館でのワークショップで約2000人が制作した「2000年後の大蛇(おろち)※」を使ってエコバックを制作します。
※約130mの帆布に身近な物(タイヤ、蚊取線香、携帯電話等)をローラーで拓本にとった作品(2000年後に発掘された布の化石)で、1年間、中庭に展示されていました。
◎参加対象:どなたでもOK ◎定員:なし、ただし大蛇の拓本がなくなり次第終了します。先着順。

問い合せ:浜田市世界こども美術館 
〒697-0016 島根県浜田市野原町859-1
TEL:0855-23-8451 FAX:0855-23-8452
http://homepage2.nifty.com/hama-b/

■お知らせ4:映画『ちゃんこ』のDVD販売!!
カンヌ映画祭、ベルリン映画祭でも上映された映画『ちゃんこ』のDVD(ポニーキャニオン)が発売されました。お近くのTUTAYA等のレンタルショップ等でもご覧いただけます。(置いていない場合はリクエストしていただくか、サイトでの購入も可能です)
◎映画『ちゃんこ』DVDの購入方法(定価の約20%オフ)
http://direct.nagase.co.jp/dvds/ItemPCBP-51538.html
http://shopping.yahoo.co.jp/p:526846:domain=dvd

※映画『ちゃんこ』では、ひろしま美術館でのロケもあり、ゴッホ晩年の傑作「ドービニーの庭」がフル画面で登場します。なぜ、ゴッホなのかは観てからのお楽しみ!
※約20年前に柴川敏之が創部し、現在はOB会会長と副監督をつとめる広島大学相撲部の実話の映画化。シナリオ作りから美術関係までアドバイザーとしてお手伝いをしてきました。柴川敏之の役である「松川敏之」を渡部篤郎氏が演じ、柴川のもう1人の分身をTake2の東貴博氏が演じます。渡部氏がひろしま美術館でゴッホについて語るシーンも。柴川自身も「村相撲の中年男性の選手A(橋本)」としてまわしを締めて登場。お楽しみに!
映画『ちゃんこ』の公式ホームページ
http://www.dreamonefilms.com/chanko/index.html
http://www.dreamonefilms.com/
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柴川敏之氏関連情報(ご案内1/5)

2007年08月07日 | Weblog
広島大学の後輩であり友人である柴川氏から次のような案内が届きましたので,長文ですが転載します。内容は未確認ですから,「問い合わせ先」または「Website」等で確認して下さい。
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■お知らせ1:展覧会情報
おもちゃの今~未来展 藤浩志と柴川敏之
2007年7月24日(火)~9月2日(日) ※藤浩志さんの作品は8月7日(火)から展示
◎展示場所:篠山チルドレンズミュージアム(藤、柴川)・大正ロマン館(藤、柴川)・ほろ酔い城下蔵(藤、柴川)・丹波古陶館(柴川)・歴史美術館(柴川)・篠山城大書院(藤)・青山歴史村(藤)・妻入商家群(藤)以上8ケ所  
 ※各会場で展示マップがもらえます。各施設の休館日、開館時間等も掲載。
 ※JR篠山口から市街7箇所は比較的近くレンサイクルでもまわれます。ミュージアムはさらに約10Km離れており、バスの本数も少ないのであらかじめホームページ等でご注意ください。
◎主催:篠山チルドレンズミュージアム
◎内容:“おもちゃ”をテーマに、独自の作品展開をしている2人のゲストの作品を様々な所に展示します。ミュージアムの中だけにとどまらず、古い町並みの残る篠山市内の歴史的建造物等の各所にも2人の作品をちりばめます。詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.city.sasayama.hyogo.jp/children/ev07012401.html

●ワークショップ『2000年後のおもちゃを紙にうつしとろう』
◎日時:7月28日(土)・29日(日) 13:00~16:00 ※前日まで予約OK
◎会場:篠山チルドレンズミュージアム
◎内容:美術作家・柴川敏之さんをゲストに迎え、身近なものやおもちゃを並べてローラーとインクで拓本をとります。それに色をつけて“2000年後の行灯(あんどん)”を作りましょう! 篠山のお祭『デカンショ祭』にも展示予定。 
◎定員:各20人 ※予約優先、定員に満たない場合は当日参加もOK!
◎参加対象:子ども ※小学生以下は保護者同伴
◎参加費:1人300円  ◎持ち物:汚れてもよい服装

●ワークショップ作品展「2000年後のあんどんを見に行こう!」
◎日時:2007年8月1日(火)~9月2日(日) *デカンショ祭りの前後は館内に作品はありません。 
・ワークショップで制作した「2000年後のあんどん」を、館内に展示します。
◎日時:2007年8月15日(火)~16日(日)
・「2000年後のあんどん」を、デカンショ祭りに展示します。

その他、藤浩志さんの「かえっこバザール」等、たくさんのイベントが満載。詳しくはホームページでご覧ください。

問い合せ:篠山チルドレンズミュージアム
〒 669-2545 兵庫県篠山市小田中572
TEL:079-554-6000 FAX:079-554-6001
http://www.city.sasayama.hyogo.jp/children/ev07012401.html
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8/6修整

2007年08月07日 | Weblog
8/6は朝方に特急で起稿したので,後から見直してみたら間違いがあったり整っていなかったりしました。そこで少し修整をしました。
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安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから

2007年08月06日 | Weblog
学生時代,平和教育の講義だったろうか,ある先生に問われた。「君たちは原爆死没者慰霊碑の碑文は誰がつくったものか知っているか。ヒロシマに学ぶ学生として世界の人たちに平和を伝えるとき,碑文をどう英語で伝えるか。」

全く答えられなかった。当時の浜井信三広島市長の要請によって碑文文案を執筆したのは雑賀忠義広島大学教授,英訳は次の通りだそうだ。

Let all the souls here rest in peace; for we shall not repeat the evil.

被爆62年,今日は祈りの日。
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「聴く」ことの力

2007年08月05日 | Weblog
鷲田清一『「聴く」ことの力ー臨床哲学試論』TBSブリタニカ,1999年。
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(本文より)わたしは,哲学を<臨床>という社会のベッドサイドに置いてみて,そのことで哲学の,この時代,この社会における<試み>としての可能性を探ってみたいとおもうのだが,そのときに,哲学がこれまで必死になって試みてきたような「語る」ー世界のことわりを探る,言を分ける,分析するーではなく,むしろ「聴く」ことをこととするような哲学のありかたというものが,ほのかに見えてくるのではないかとおもっている。
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あとがきにあったエピソード。発達心理学者の浜田寿美男さんによる,古い卵と新しい卵の話(抄)。

お子さんが小学校で古い卵と新しい卵を見分ける方法を習った。割って黄身が高く盛り上がっているのが新しく,黄身が平べったくなっているのが古いものだと。そして後に試験にこれが出た。「図のようなふたつの卵があります。あなたはどちらを食べますか?」お子さんは即座に平べったいほうと答え,クラスメートは全員,盛り上がっているほうに丸をした。正解は盛り上がっているほう。こちらが新しいということであった。しかし,お子さんはだから,平べったいほうを正解としたのだった。賞味期限に差があれば,まず古いほうから食べるというのがあたりまえだから。

このエピソードに対して鷲田氏は,この問いは設問として孤立していて,なんのために新しいか古いかをを調べるのか,それが判ったらじゃあどうするのかというふうに,日常の生活のうちに位置づけられることがないという。この知識は「身につく」ということがないし,使用されもしないとも。そして,お子さんが家事の文脈のなかでこの問いをとらえていたことを指摘して,ひとは何を知るべきなのか,何が知るにあたいすることなのか,それを知ることが生きるということにとってどういう意味をもっているのかと問い,臨床哲学はこの「ちいさな哲学者」の眼を忘れてはならないだろうと述べる。

※表紙だけでなく本文中にも,鳥取県を拠点に世界的な活躍をみせた植田正治氏による「音楽のような写真」が数多く使われる。
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色彩浴

2007年08月04日 | Weblog
小林英樹『色彩浴』ポーラ文化研究所,2003年。
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(プロローグより)わたしは古今東西の先人たちが残した美しい色や色彩の世界と同時に,普段目にしながら見過ごしている身近にある色や色彩について,立ち止まって正面から眺めたい。

美を感じ取る感光板はわたしたち一人ひとりの中にある。先入観抜きに目と心を開いたら身の回りにいくらでも美しいものはある。
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コメントありがとうございました!

2007年08月03日 | Weblog
先月末,ア・ラウンドリーに対して「どう見てもただの洗濯物だけどな・・・」というコメントをいただきました。遊び人さん,ありがとうございます。

コメントにあるような作品の見方は,しばしば現代美術に対して向けられるものです。制作の意図は7/12にも転載しているのですが,十分でなかったかもしれません。そこで制作者の学生たちに対して,せっかくのよい機会をいただいたわけだから,このような見方に対してどのようにしたら理解してもらうことができるかを考えてみようと呼びかけました。作品や制作の意図を理解してもらうことは,教員になったら生徒や保護者に対して果たすべき説明責任のひとつでもあるからです。

その結果,次のようなお返事をし,理解してもらえるようとにかく行動してみようということになりました。制作者の考えたことは次のようなことでした。作品のコンセプトについて,更に多くの方々に理解していただけると幸いです。
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遊び人さん,コメントを拝見しました。

今回わたしたちは,洗濯物を使ってアートの制作を行いました。アートと言っても,大昔の,巨匠と呼ばれるような人によって描かれた絵画と比べたら,いかにも芸術家らしい「技術」はどこにもありません。遊び人さんがおっしゃるように,確かにこれは「どう見てもただの洗濯物」に違いありません。それは,アートの意味を広くとらえて制作したものだからです。

わたしたちは,一人ひとりの「私」の日常の象徴として,カラフルな洗濯物を選択しました。そして大学という「公」の日常に,突如としてそれを出現させてみました。立ち止まらなければ気付くことの出来ない「私」と「公」とのギャップ,そしてあらゆる感情と共に彩られる日常を,洗濯物を設置した空間の中に暗示したのです。

通りかかった人が一瞬でも立ち止まって,この空間についてその人の日常体験に基づいた自由な想いを抱いてくれるとしたら,それがこの作品の存在意義だと思っています。遊び人さんがア・ラウンドリーを見て,新たな発見をしてくださるとすれば,わたしたちとしてはうれしい限りです。コメントありがとうございました。

制作者より
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第8回広島市立基町高等学校創造表現コース生徒作品展

2007年08月03日 | Weblog
次のように高校生の作品展があるそうです。写真の作品は制作途中らしいですが,花鳥に対する慈しみが感じられます。

平成19年8月8日(水)~14日(火)AM1000-1800
アステールプラザ1階 市民ギャラリーA・B展示室
(広島市中区加古町4-17,TEL082-244-8000)
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Sくんの生き方

2007年08月01日 | Weblog
昨日取り上げたゼミ生のSくんは,いっぷう変わった学生だ。

イマドキの若者のように髪をツンツン立てたりウェーブをかけたりしているわけでなく短髪というかスポーツ刈りというか,とにかく短くしている。ヒゲもファッションを意識したようなはやし方には到底見えず,指導教員に似た単なる無精ひげだ。うーん,何というか,昭和の時代からタイムスリップしてきたような,下駄が似合いそうな風体の大学生なのだ。

ただ小生,このSくんを高く買っている。ファッショナブルでないところが劣等感を感じさせないからとか,ヨレヨレに見えるTシャツが実はきれいに洗濯されているのが清々しいからとか,そういった理由ではない。もちろん,安アパートに住んでいるのが学生らしく微笑ましいからという理由でもない。

実はこのSくん,中身がスゴイのだ。今日は彼の海外渡航歴について書いてみよう。尋ねてみると,エジプト,ケニア,マレーシア,韓国(3回)という国名が並ぶ。普通の学生の行き先とはちょっと違うように感じられる。

本人は初め,「そこでぶらぶらしていただけだ」と言っていたが,しつこく聞いてみると「エジプトは砂漠を歩いてみたくて行ったんですが,マレーシアはホームステイ,韓国は登山,ケニアではサバンナ歩きがしてみたかった・・・」などと,人とはちょっと違ったところが顕わになってくる。

エジプトでは紅海で泳いだなどと優雅なことを言っていたが,カイロ空港では渡航初日にマラリヤの予防薬を買おうとして言葉が通じず,1時間ぐらいやりとりをした挙げ句やっと手に入れたものの,服用の仕方が分からず適当に飲んでしまったという強者でもある。三大ピラミッドを見学中に,その薬のせいかとても気分が悪くなってしまったのも彼らしいと言えば彼らしい。ツタンカーメン王の黄金のマスクを見学した時には,1時間もずっと見ていたため,ついには監視員に警戒されて博物館を追い出されたという輝かしい経験も持つ。きっと一般の人とは目つきが相当違っていたのだろう。小生が監視員だったら逮捕していたかもしれないぞっ?!

ケニアの空港ではお金を巻き上げられたり,タクシーに乗ったら『地球の歩き方』で「絶対に行ってはいけない」と注意書きのある緊迫した市街地に連れて行かれたりしたこともあるらしく,結構な修羅場もくぐり抜けている。

一方,マレーシアでは冷えたドリアンを腹一杯ほおばり,韓国では屋台で飲んだマンゴージュースが本当に美味しかったなどとのたまい,意外と食通な顔も持ちあわせている。

結局のところ,自由にいろいろなところを旅しているのがうらやましいだけなのかもしれないなぁ・・・ん?・・・いやいや,若い時期にだけ可能な,代え難い体験を存分に重ねていることにまぶしさを感じると言った方が正確だろう。「若いうちは形に残らないものに金を使え」を体現する生き方だ。

ただ,以後危険な目に遭わぬよう,危険を予測し回避する知性と用心深さは身につけなくてはならぬぞっ。これだけは厳重注意じゃっ。忘るべからず!

写真は今日もヘルシンキ大学附属学校の外観。日本の学校もこんなにアートするといいと思わない?
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