Hei!(「ヘイ」って読んで「やあ」って意味)~義務教育世界一の秘密

義務教育世界一の国の教師養成の実態を探る旅。フィンランドの魅力もリポート!その他,教育のこと気にとめた風景など徒然に。

止まるエネルギー

2007年08月23日 | Weblog
今朝方の通勤路上,団地内幹線道路での光景。若いお母さんと幼稚園児だろうか,小さな男の子が道路を渡ろうと横断歩道脇に立ち止まっていた。

なかなか車が止まらない。車が多いのは下り路線だからなおさら止まれない。道路交通法では横断歩道に歩行者がいるときには自動車は止まらなければならないと規定されていたように記憶しているが,止まる車はいない。

やっと母子が横断歩道を渡れたのは,車が止まったからではなく,車の列が途切れたからだった。

なぜ車は止まらないのだろう。止まれないのだろう。運転者の気持ちになってみると,少し考えただけでも次のような理由を思いつく。

●朝の通勤時刻,車だって急いでいる。
●車はスピードを出しているから,ましてや坂道だから止まりにくい。
●自分が止まったら追突されるかもしれない。
●自分が横断歩道を通過する時間はホンの零点数秒,迷惑をかけたってたいした時間ではない。
●自動車の列の切れるところで渡れるだろう。
●他の自動車が止まってくれるだろう。うん,きっとそうだ。
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止まっているものを動かしたり何もしていないところから行動を起こすことにエネルギーが必要であるのと同様に,動いているものを止めるというのも大きなエネルギーが必要だ。だから大きな道路で車を止めるというのは,物理的にも精神的にもある意味大変な行為だ。しかし,こうやって止まらない理由止まれない理由を挙げてみると,手前勝手な考えに「私」が支配されていることに気づく。自分に都合よく解釈する無意識が働き,止まる行為と止まる勇気を妨げている。決して悪気があるわけではない。しかし「決して悪気があるわけではない」は理由にならんぞ。自分自身に向かってつぶやいた。
コメント
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