おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

楽器を演奏すること

2023年11月25日 | レッスン

少し前に受講した発達障がいの講座で、楽器の演奏は知的作業が必要で難しいことなのだと講座の先生が最初に話されていました。

本来そういうものなのだと、音楽の専門外の先生に言われてスッキリしました。


楽器産業は、楽器演奏は難しいものだと認めてしまっては楽器を買ってもらえないし、習ってももらえません。
だから音楽は楽しい!となったわけで、その矛盾の中で教える方は悪戦苦闘しているわけです。


簡単ではなくとも音楽にじっくり向き合う時間から得られるものは、想像以上のものがあります。
生徒さんたちがいつの日か、楽器を習っていて本当に良かった、幸せだと思ってもらえる日がきてくれたら、私にとってもそれはとても幸せなことです。

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効率よく

2023年11月24日 | レッスン

この前、レッスンで繰り返し何度も弾けない所を練習した生徒さんがいました。

生徒さんが自分でそのようにしていたのですが、それを見て私は「何を考えて弾いてる?何か考えて弾いていることある?」と質問。

「・・・」

何も言いません。

「百回弾いて弾けるってことはあるかもしれないけど、それじゃ効率が悪い」と、私。


ある2つの和音を何度も弾いていたのですが、最初はそこを弾くためにわざわざフレーズの頭に戻って何度も弾いていたので、弾けない所から弾いた方がいい、戻ると忘れるから、と言いました。

そうしたら、今度はそこをひたすら何度も弾いていたので先程の質問をしました。何を考えて弾いているかと。


ピアノの楽譜は音符が多く複雑なので、根性でブルグミュラーくらいまででしたら乗り越えられると思いますが、その先はそれでは無理です。

その生徒さんは、塾の勉強が多く毎日勉強が終わらないと聞いています。
ピアノは練習して来ないことはなく、進度も遅くはないのですが、ソナチネまで進んだらもっと譜読みが速くてもよいはずだと思っても、思ったより時間がかかります。

ずっと勉強が忙しいのだろうと思っておりましたが、レッスンの時のひたすら繰り返して弾いている姿を見て、これは効率の悪いことをしているとやっと気付きました。

逆にずっと、かなり根気強く数をこなしてきたのだと分かりました。

和音とバスの動き、気を付けたい音程を言いましたら、3回ほど弾いてあっさり弾けるようになりました。



私が子供の頃はレッスンは毎週ありました。
新しい曲でも一週間で何とか弾けるようにして行かなくてはなりません。

そうなると、人間は考えるものです。いかに効率よく楽譜を読むか。

どんなパターンか。音型を見る、変化していく音だけ見る、など。
これは音楽理論を知らない小学生でもできます。

「みみをすます 3 」音楽之友社(さくせんかいぎのページ)にもありますが、音符を要約するのです。



今は、レッスン回数が昔より少ないところが多いと思います。
また、生徒さんに合わせて無理なくレッスンを続けてもらえるように選曲します。

私もそのようにしている一人ですが、楽なことから知恵は生まれないという現実。


ピアノは趣味で習っている生徒さんが大多数です。
私も途中まではそうでした。

それでもきちんと曲をもらい、練習できたことは今思うと幸運でした。


音大に行くわけではないので、と言う保護者の方がいらっしゃいますが、多くのピアノの先生は初めから専門的に音楽を学ぼうと思って習い始めたのではないと思います。少なくとも私はそうでした。先生だって子供の頃は趣味だった人が多いと思います。

それでも、ハノン、ツェルニー、バッハ、曲、聴音、コールユーブンゲンは普通に習っていました。同じ門下の人もそうです。全員趣味でした。

それがあったから、音楽の道に進む選択肢も持てたわけです。


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子どもの年齢的な発達

2023年11月21日 | レッスン

子どもの発達につてきちんと勉強された先生はいらっしゃると思います。

私は精神心理のようなものは少し勉強しましたが、子どもの年齢的な発達については勉強しておりません。いきなり現場に出てピアノを教え始めたようなものです。



少し前に発達障がいの講座があり、私は2005年から個人で勉強した程度で現在のこの分野の新しい情報を知らなので、受講してみました。


内容は以前と変わってはおりませんでしたが、このような話を分かりやすくこの分野の専門外の人間にお話しして下さる専門家が現在ではいらっしゃるのだと、その点が昔とは大きく違います。


さて、その中でそうか、そういうものなんだと思ったことを。

ご存知の先生もいらっしゃると思いますが、定型発達のお子さんでも言葉で褒めるだけで動けるようになる のは、小学校高学年 になってからなのだそうです。

それまでは、褒める+ご褒美が必要なのだそうです。
ご褒美は、その子の好きなもの、好きな遊び、休憩など。

例えば、シール、スタンプ、折り紙、パズル、間違え探しなど。


宿題を自己管理できる のは定型発達のお子さんでも、 小学校中学年から。

ピアノのレッスンで保護者の方のご協力が必要な年齢がこれにより分かると思います。



先生方に贈る言葉として紹介されたものがあります。
そのひとつをご紹介します。

「Good Enough Mother(ほどほどの母親)by Bowlby」
子育てには、ほどほどの大人であること(適度な失敗)が大切。
→週1回の限られたレッスン時間では、できることには限りがあります。できる範囲、今すぐにやれそうなことに取り組むだけで、十分です。


ほどほどの母親は完璧を求めているお母様方に贈りたい言葉です。
これはお子様に過度のプレッシャーを与えてしまいます。

この完璧が本人にはそう思えていない場合があるかもしれません。ほどほどの所で抑えていると思っているかもしれません。

それは講師にもあてはまることだと思います。
ほどほどだと思っていても、生徒さんにはきつかったりしますので、一方的に話さず本人が話しやすい雰囲気も作りながらレッスンを進めて行けたらと思います。

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1分と持たなかったのが

2023年11月16日 | レッスン

姿勢が良くないハーフの生徒さんのレッスン。

先週、2週間ぶりにレッスンがあり、アドヴァイスして頂いた
「風が吹いても倒れない大きな木だと自分のことを思ってグラグラしないで」、と早速言ってみました。


最初に言った時には効果がありました。

おっ、いい感じ



しかし、1分と持ちません。


すぐさま崩れます。


30分のレッスンで何回言ったか分からないほど「木だと思って」と、言っておりましたら、「〇〇くんは、木じゃない」と言い始めました。

おっ、そうきたか

「そうイメージするってこと。身体がグラグラしてたら手もグラグラして弾けないの」

そのあとは私は木のことは言わず、ひたすら背中や腰をまっすぐにするよう手で支えていました。



さて、今週のレッスン。

木がダメなら馬だ!

子どもが初めて馬に乗る動画があったので、その一部分を見てもらいました。
こちらの動画です。



背中がまっすぐでしょ?
そうしないと馬から落ちるから。ピアノも同じ。背中をまっすぐにすると綺麗な音で弾けるの。

それから足、見て。
ここにちゃんと入れてるでしょ。(鐙(あぶみ)のこと)
ピアノでは台に足をしっかり載せておくのと同じ。


そうしましたら、効果てきめん。

背中も足もピアノを弾く姿勢になっていました。
忘れて崩れると、自分で馬から落ちると言って直していました。

こんなにカッコ良く椅子に座る彼を初めてみました。


彼の感覚にピタリと来るものがあって良かったです。

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カノン

2023年11月09日 | レッスン

イリーナ先生とミラちゃんが弾いていたパッヘルベルのカノン。

小さい生徒さんがこのバスの音を繰り返し弾くことを楽しめるだろうかと思い、この曲は弾いてきませんでした。

しかし、思いの外ミラちゃんが満足気で楽しめている様子でしたので、マネっこしてみることにしました。


まだ習い始めの生徒さんとは弾いておりませんが、小学1~2年生の生徒さんと試してみました。

練習なしでいきなり弾いてもらいましたが、最後まで綺麗に弾いていました。

へぇぇ


大人の生徒さんはこの曲を知っているので、時間が少し余った生徒さんや、かねてから打鍵が浅いことが気になっている生徒さんと弾いてみました。

弾き方云々より、大人の方はこの曲を弾いたことで、皆さん感激しておりました。

「自分は大したことしていないのに、すごく弾いた気になる」と。

いえいえ、バスあってこその曲です。


習い始めの大人の方に「弾きたい曲ありますか?」と訊くと、かなりの確率でこの曲が挙がります。

色々なアレンジがあって、これぞ!という楽譜を未だに見つけていない(見つけようとしていないが正解)のですが、この連弾のアレンジは腕の重さを使って弾くことができるので、これからはまずこのアレンジを弾いて頂こうと思います。

生徒さんにスライムでウォーミングアップしてから弾いてもらうと、深い音で弾けます。



生徒さんの練習用に作った音源です。アレンジはIvanovaさん。

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みんな素直

2023年10月29日 | レッスン

姿勢が良くない生徒さんに、このように言うと良いですよ、と教えて頂いた言葉。

「身体が木で、手は枝。木は根を深くはっているので風で簡単に倒れたりしない。でも、枝や葉は風にそよいで揺れる」


早速、ピアノを弾く時は、自分の胴体を木だと思って。木は簡単に倒れない。そして腕は風にそよぐ枝のように自由に、と生徒さんたちに言ってみました。

思いの外、皆素直に受け止めてくれ、腰や背中が曲がっている時に、
「木が曲がってるよ」と言うと、笑いながらスッと直してくれました。

いつまで効果を発揮するかわかりませんが、姿勢が良くなることで弾きやすくなることを感じてもらえると、姿勢は良くなっていくと思います。

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ありがたいご助言

2023年10月27日 | レッスン

前回書いた、ヨーロッパのお子さんの姿勢のこと。

日本では姿勢を良くすることを家庭で注意することは日常よくあることだと思うのですが、ヨーロッパではどうなのだろうと思い、イタリアで子供たちにピアノを教えていらっしゃる「不思議な音の国」をお使いの日本人の先生に訊いてみました。(この教本はイタリア語版もあります。14カ国語に訳され、90カ国で使われています。)

その先生も新しい生徒さんが入ったばかりで、前日この話をしたと教えて下さいました。


「身体が木で手は枝と想像してもらう。木は台風が来ても根っこが地面から奥深く生えているから全然揺れない。枝は風に合わせて自由にたわむ。」

このお話は実はイリーナ先生がされています。
私も聞いていたのですが、レッスンで全く使わなかったので、すっかり忘れていました。

普段の姿勢に関しては、日本と同じようにご家庭で注意をされるようです。なので、私の生徒さんの場合は、そこを気にされないご家庭ということのようで・・


自分がその立場にならないと活かせないことや、使わなければ良いお話でも忘れてしまうことがあります。

イタリアの先生はこの話で他の生徒さんにもこれまで通じてきたとのことです。たとえ姿勢に注意を向けている生徒さんでも、自分を木に例えたこの話は子どもではなくともわかりやすく、イメージしやすいと思います。

これを機に使おうと思います。


同じ教本を使う先生方の交流の場があると、教本で困っていることや、イリーナ先生の講座を受講されている先生の助言を聞くことが出来、一人で悶々とすることが少なくて済みます。

そのような場もこの教本にはあります。
各国の先生が参加されているイリーナ先生のグループもありますが、訳者の阿形先生が作られた日本のグループもあります。

私は日本のグループに参加させて頂いております。
活発な意見交換は日本ではありませんが、質問したことは誰かしら答えて下さいますので、お困りの先生がいらっしゃいましたら、まずは阿形先生にご連絡なさってみて下さい。
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練習しました

2023年10月26日 | レッスン

9月の途中からレッスンを始めた4歳10カ月の男の子。

ご両親はスペインとルーマニアのご出身。
日本語はしっかりわかり、話せます。


今日は4回目のレッスンでした。
少しずつ、外国のお子さんのレッスンの難しさを感じてきております。

勝手に椅子から降りて歩くことはしませんが、椅子にしっかり座っていられません。何度も足を組もうとしたり、姿勢が悪く、腰も背中も丸くなっています。
こんな時は大抵、腰の上辺りを手で軽く触るとスッと姿勢を直す生徒さんが多いのですが、彼には効果ゼロ。

何のことかわかっていない様子。
日本やアジアの家庭とはやはり違うのだな、と思います。

それでも弾き方はなんとか直していけるかな、と思っておりましたら、今日はヒドイ弾き方になっていました。


腕や手首が少し使えるようになってきていたはずなのに、チョンチョンと短く触って弾くだけになっていました。テンポもリズムも皆無
指先も潰れないようにペンギンで確かめても、指を伸ばしたまま弾きます。

先週の素直なあの子はどこへ行ってしまったのか。


今日は集中力にも欠けていたので、ほとんどレッスンにはなりませんでした。

レッスンが終わり、部屋の外で待っていらしたお母様に「今日は良くできませんでした」と言いましたら、「練習しました」とちょっと起こり気味の声で言われ、あらら、でした。

体験レッスンの時から一度もレッスン室に入ってレッスンをご覧になったことがないので、「レッスン室に入って頂ければ、何をしたら良いかわかる」、と話しました。

「練習しました」は鍵盤を順番通りに押さえただけで、ピアノの弾き方をご覧になっていないので、練習によって逆に全部駄目にしてきてしまったのです。


楽器も鍵盤数の少ないキーボードを買おうとされていたので、急いで買わなくて良いのでせめて鍵盤数は88鍵にしてほしいこと、キーボードはバネを押すだけのものでピアノと違いすぎるので、電子ピアノにしてほしいとお父様に話しました。

電子ピアノにしてほしい、なんて··

練習しました、と言っていたということは既に楽器を準備されたのかもしれません。次の生徒さんの時間になっていたので、訊けませんでした。


改めて思いますが、就学前のお子さんは必ず保護者の方がレッスンを一緒に受ける必要があります。
鍵盤の場所を覚えてただ押していればピアノが弾けるわけではないので。

小さくともたまに一人でレッスンを受ける生徒さんはいますが、こんなに極端なことになったのは初めてのことです。

ということは、レッスンを実際にご覧いただければ、今度は正しい方に向く可能性があるかもしれません。


あと、日本のお子さんと違うなと思ったこと。
歌を知らないことです。

お子さんは日本語は全く問題ないほどよく話せます。
保育園に通っているので、「かえるのうた」が好きという話は聞いています。「ひげじいさん」も完璧ではありませんが手を付けて歌えます。

しかし、「ちゅーりっぷ」は全く知りませんでした。
日本の歌なので知らなくとも構わないのですが、日本は音楽の授業が小・中学校とあります。高校も選択すれば受けられます。

海外は、音楽は課外活動のような場所で放課後に習う存在ということを聞いたことがあります。
国によって様々だとは思いますが、必ずしも日本のようなシステムにはなっていないと思います。

音楽に合わせて歌ったり、ピアノを弾いたりということが日本人が思うほど身近なことではないのでは、と彼のレッスンをしていて思いました。
ご両親の音楽経験が日本人のものよりずっと少ないという意味です。


今月は、中学生が合唱祭(で良いのか?)で忙しくしています。
ピアノを習っている人は伴奏を任されることが多いので、皆、頑張っています。
吹奏楽でも何かある学校があるので、ダブルで大忙しの生徒さんもいます。合唱は朝練まであるそうで・・

私の頃は音楽の授業で練習した程度で、朝練なぞしたことがありません。


日本にいると当たり前ですが、学校で生徒たちがこのような音楽活動をすること自体、貴重なことなのかもしれません。

それにしても、今の合唱の曲って良い曲が多いです。
そして、伴奏はピアノ向きではなく弾きにくい・・

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ぷっちょのおまけ

2023年10月11日 | レッスン

すみっコぐらしのぷっちょに、消ゴムのおまけがついているらしく、それをもらいました。

かわいい

でも、かわいすぎて消しゴムとしては使えない··

ん?この丸い頭、指先を置くのに良さそう··
もしや消しゴム付き鉛筆よりフィットするかも、と自分でやってみるとなかなか良い感じ。

この子です。



早速レッスンで使ってみましたら、とても良いです。

この黄緑の子はペンギンというらしいです。
指先が伸びて音が潰れてきた時に、「ペンギンの頭思い出して」とか「ペンギン」と言うだけで、生徒さんたちはスッと直します。

指先は伸びていても良いというお考えもあるかと思いますが、子供に関しては指先は伸びていない方が綺麗な音になります。

気を付けないと、すぐにどこかに転がって無くすかもしれないので、ピアノの蓋を閉じてその上に置いて使っています。
一応、安定感はあり、グラグラはしません。


しろくまもあるのですが、耳がちょっと邪魔。
この丸い頭がベスト

ぷっちょのおまけは現在第4弾のようで、写真のものとはデザインが変わっています。


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童謡

2023年10月08日 | レッスン

レッスンで4歳の生徒さんと童謡を歌おうと思い、伴奏を作りました。

ゆくゆく、3の指で一部分弾くことにも使えるだろうという曲も含めて作りました。


「ひげじいさん」は白鍵のドレミを覚えるのに使えます。
手遊び歌としても人気の曲です。

レッスンを始めたばかりの外国のお子さんが「かえるのうた」が好きだというので、一緒に歌おうと思いビデオを作りました。

自宅でも歌えるようにyoutubeにアップしたのですが、これが驚いたことに本人にまだ使えていないのに多くの方が見て下さっていて、不思議過ぎ・・

「かえるのうた」が世の中のお子さんが好きな曲だとは認識していませんでした。


それから、3つの黒鍵で「ちゅーりっぷ」が弾けるではないか!と今頃気が付き、「イーアイ、イーアイ、オー」と共に使おうとFis-durで作りました。

実は最初に作ったものはC-durなのですが、作って少し経って生徒さんのレッスンで3つの黒鍵で弾けると気付き、新たに作りました。

「イーアイ、イーアイ、オー」は下行形、「ちゅーりっぷ」は上行形。
イイ感じです






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今時の電子ピアノ

2023年09月15日 | レッスン

電子ピアノをピアノと思っている子供たちが増えているそうです。

そういえば、今年引き継いだ生徒さんも自宅にある電子ピアノをピアノだと思っていたようで、電源のスイッチがあるものは電子ピアノだと言ったら、初めて知った、と言っておりました。


この電子ピアノ。
私なぞは出始めの頃のイメージが強く、使い物にならない印象が未だに拭えないのですが、現在は性能の幅がモデルによって随分変わってきているようです。

ただ、アコースティックとエレクトロニックの決定的な違いは弦の有無。

弦があるから複雑に共鳴し響きが作られるのがアコースティックピアノ。
そして、いつも同じ音が出るわけではないのもアコースティックピアノ。

それを耳で捉え、音を作り出して行くのが演奏です。
音を作り出す技術を学び、自分のものとしていくのがレッスンや練習のひとつの要素。


アコースティックで練習するに越したことはありませんが、住宅事情で大きな音がするピアノは置けないご家庭も少なくありません。

電子ピアノで出来る事と出来ない事を区別し、電子ピアノで出来ないことはレッスンで先生がピアノではこのようなことが出来ると弾いて聞かせ、耳を育てることが大事、とある講座で講師のかたが話されていました。

なるほど、自宅で出来ないからとスルーするのではなく、本当の事を伝え続けることを諦めてはいけないのだと思いました。


電子ピアノでも高価なものほどアコースティックピアノに近付けて作られているので、タッチによって音のニュアンスは変えられるそうです。

また、鍵盤の重さも変えられるようで、正確には音が出るタイミングを数値化して変え、そのように感じさせているそうです。


私は電子ピアノを弾いてみた時に、しっかり一音一音打鍵しないと音が揃わない感覚があり弾きにくかったのですが、電子ピアノは今もそのような物のようで、弱い指や強い指にそのまま反応しムラが目立つようです。

電子ピアノで真面目に練習する生徒さんが、一音一音押し付けて弾く癖はここから来るのだろうと思います。


あと、電子ピアノは大きな音の限界を自動的に抑えてしまうので、この楽器で練習をする生徒さんは音量の幅が狭くなるそうです。
さらに、大きな音を出せないから電子ピアノを選ぶことからも分かるように、電子ピアノを最大音量にせず練習するので余計にこのようなことになるとのこと。

音を出してよい時間なら、最大音量にして練習する必要があるとのこと。
無理なら、良いヘッドフォンを選ぶべきだそうです。


電子ピアノでも上級モデルならある程度のことは可能なようですが、そうではなく、鍵盤を下ろした時になんの抵抗もなくピアノと全く違う感触のものは、機能もなくやはり使い物にはならないようです。

安いキーボードや電子ピアノで始めて、あとからグレードアップでは手遅れで、子供の耳には最初から良いものを与える。

これが肝心。

以前、子供は最初に聞いた音が良い音だと思い、それが生涯続くと読んだことがあります。
最初に買ってもらう楽器は本当に大事です。

その耳の感覚は次の世代にも受け継がれます。
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久石譲さんのInnocent

2023年09月12日 | レッスン

天空の城ラピュタの「君をのせて」で良く知られている曲を、久石さんご自身がピアノ曲にアレンジしています。

「Innocent」という曲です。

とても素敵なアレンジで、ピアノで弾いてもとても自然です。

もう30年位前からこの曲は多くの生徒さんに弾いてもらっています。


当時、同じ楽器店の同期の講師さんが、<ピアノストーリーズ>という楽譜を教えてくれ、弾いてみるとステキな曲ばかり

アレンジされた曲はピアノで弾くと不自然なテクニックが使われていることがよくありますが、この曲集は全くそのようなことはありません。

<ピアノストーリーズ>は、その後シリーズ化され何巻か出ています。

Innocentは最初に出版されたものです。
他に、ジブリではナウシカやトトロも入っています。それ以外の曲もステキです。



塾の勉強で忙しく過ごしている生徒さんに、Innocentを気分転換を兼ねて弾いてもらいました。

こちらの生徒さんは不思議な音の国上巻からレッスンを始めました。
下巻を終え、グネーシナのピアノのABC、Die Russische Klavier Schule 1も順調に終え、これからエチュード、バロック、曲とさらに広げていこうと考えておりましたら、小4から既に塾が忙しくなり、結局曲を1~2曲ずつ弾くだけになってしまいました。

久し振りの録画です。


8月は1カ月間レッスンがなかったのですが、一人で練習を続けてくれていました。数えてみましたら7週間ぶりのレッスンでした。

偉いなぁ


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これ以上の誉め言葉は

2023年08月14日 | レッスン

初めてこのような言葉を生徒さんのお母様から聞きました。

「先生のレッスンを受けるようになってから、〇〇ちゃんが(娘さんの名前)幸せそうな顔でピアノを弾いている。こんな顔でピアノを弾くのは見たことがない」


もう講師人生がこれで終わっても悔いなし、というお言葉。

娘さんは「だって、ピアノ弾くの楽しいんだもん」


夢かと思うような2人の言葉。身に余り過ぎます。


ピアノの弾き方を教われないのでと私の所に通うようになった生徒さんです。

勘の良い生徒さんで、小学校高学年なので直すのに苦労すると思うのですが、指だけで弾いてきたわりには1回のレッスンの間に奏法を直していけます。

習い直してまだ3カ月目なので、新しいことに興味津々なのかもしれません。


同じ人が教えても、相手によって受け取り方は千差万別です。

いつもこんなに幸せなことばかりではありません。むしろこれは滅多にないことです。


相手に気持ちを伝えることと、感情をぶつけることは全く別のことで、生徒さんや親御さんから人としての在り方を学んでいると感じます。

自分の過去を思うと、何をやらかしてきたかとゾッとします。

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水の中にもぐる感じ

2023年07月24日 | レッスン

スラーと呼吸について生徒さんにはこの言い方がピンと来ると最近発見しました。


「スラーが続いている時はずっと水に潜ってるの」

「スラーが切れたら水面に顔を出して息を吸うの」


”スラーの始めで息を吸って、スラーの終わりは手首で抜いて”、などと言うより水に潜る例えの方が子供も大人もずっとスラーの意味が理解しやすいようです。

今頃こんな発見をしたのは私くらいなものかもしれませんが・・


長いスラ―の途中で手首を上にプカプカ動かすと、その度に水面に口を出して息を吸っていることになります。

手首の横の動きで重さが逃げないように弾いていくと、潜ったまま泳いでいけます。音色や技術的な意味で手首を上にスッと上げる程度のことはスラーの間でも有りです。本当に力(重さ)を抜いてしまうのとは別のことです。


力は重さのこと、重さは腕を上げて鍵盤に下ろせばれば誰でも載せられます。肩甲骨から使えるようにしっかり上げると音が変わるのがよく分かります。


鍵盤は1cmくらいしか下がりません。
それを指で押すだけでしたら本当に1cmの距離でしか勝負できません。

しかし、鍵盤の上にはその何十倍もの空間が存在しています。
それを利用すれば良いわけです。


ピアノは多くの人が弾く姿を見たことがある楽器だと思います。
それが問題で、こんな風に弾くんだと先入観が生まれやすい楽器でもあります。

鍵盤の場所を覚えて、そこを押せばピアノは弾ける。
指さえ早く動かして鍵盤を高速で押せればピアノはプロ並みに弾ける。

それが一番多い先入観ではないでしょうか。そして、それが最も酷い間違いです。


正しいものを見ていないことや、正しいものを見ても正しく見ることが出来ないことで誤解されていることが色々とあると思います。

ピアノレッスンはそれを解くことから始めなければいけない。

レッスンが始まる前からゼロスタートではないのがピアノレッスンかと思います。


誤解されていることを、習っている生徒さんから解いて行って、彼らに正しいものを広げてもらいたい。

日本人は伝統を重んじるので、過去の教育は正しいと思い込んでいる人が少なくないかもしれません。

だから未だに今どきそんな奏法はない、ということを大切に教え子供たちに伝えている傾向があるように思います。

教本も同様です。
自分が習った教本が、現在では必ずしも良い奏法を身に付けられるとは言い難いものもあります。

しばらくト音記号しかないとか、まんなかのドを1の指で弾くために間違った身体の使い方が身に付いてしまうなど。


過去に習ったことをそのまま教え続けることを少し考えてみることが必要だと思います。

それは昔のように厳しい先生ではなく、友達のような先生になると言う意味ではありません。

奏法も指導法も進化し変化しています。
教える人は学び続けること。

と、自分にも言い聞かせています。


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嬉しい

2023年07月23日 | レッスン

昨日のレッスンで嬉しいと思うことがありました。

「みみをすます2」で二人の生徒さんが移調のページをしました。

ひとつの線を別の音に設定して読むことで移調ができるというものです。


それぞれ別のページの課題でしたので曲も調性も別の曲です。

3つの調で弾くのですが、一度に3つは大変かと思い、一人は2つまで、一人は1つまでしか宿題にしておりませんでした。


この課題には素敵な伴奏がついています。
素敵すぎて単純な伴奏ではないので、移調した伴奏がちゃんと載っています。(助かる)

さて、この二人。
良く弾けていました。

宿題にしなかった調もできそうでしたのでやってみましたら、見事に弾けました。

嬉しかったのは単に良く読んで弾いていたことではなく、音楽を感じて弾いていたことです。

音楽を感じ、音楽に乗って弾いていました。
一緒に連弾をしていて楽しい と思いました。

音楽の言葉が通じた感じです。


二人とも「不思議な音の国」出身。
そして毎月一人の作曲家を聴くシリーズも2年10カ月欠かさず続けています。

やっと、目指していた世界にやってこれたと思いました。
入り口の扉を開き、一歩踏み入れた感じです。

この内の一人の生徒さんに、不思議下巻修了後「はじめの一歩3」を使ったのですが、少し難しかったようで、その時に「まだ一歩でもない」と本人が言っておりました。

今、確実に音楽の一歩を踏み出しました。

ちなみにその生徒さんは、はじめの一歩3も赤いクマさんの本もしっかり終えています。


二人共、同じ学年なのですが親御さんがきちんとサポートしてくださっています。
レッスン室にはもう入られませんが、レッスンの終わりには迎えに来られ、レッスンでしたことやどんな様子だったか聞いて帰られます。

一人の生徒さんは自分で自分のことを面倒をみるのが少々難しいところがあるので、カバンの中に必要な物しか入れないように毎回お家の方が整理されている感じです。

よくある、カバンの中がゴチャゴチャで必要な本を忘れても気付かずにレッスンに来るなんてことは二人にはありません。


子供一人の力で最初からなんでもできる、などということはあろうはずもなく、習い事は親御さんの状況が影響するとよく思います。

音楽を楽しんでほしい気持ちを本当にお持ちなら、それなりの手間がご家庭にも必要です。

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