おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

緊張による手の震え

2012年04月16日 | 緊張について
緊張すると手が震える方がいらっしゃると思います。

これは普通のことのようですが、ピアノを演奏する時にこれが強く現れると大変困ります。
私は学生の頃からいつも手が震えていたので、頭のどこかにその心配は常にあったように思います。

弾き始めは何ともないのですが、演奏の途中からよく震えていました。
震えが始終続くわけではなく、演奏途中でそれが突然止まることもありました。

学生の頃、先生に相談しましたら、「じゃ、弾く前に手を振っておけば?」と言われました。
冗談かと思いましたがそれを実行した所、驚いたことにほとんど震えませんでした。

それ以来、演奏前には必ず体をほぐすようにしました。
歩きながら肩や肩甲骨を動かしたり、腕を伸ばしたり、屈伸をしたり・・
このようなことは他の方もされていると思います。

これでずいぶん長いこと震えを恐れることはなかったのですが、ここ数年事態は変わってきました。
体をほぐしても全く効果がなくなってきたのです。

副交感神経が働くように睡眠や食事に気をつけたり、呼吸もこれまで以上に意識しましたがどうにもコントロールできなくなってきたのです。

この仕事を続けている限り、最低でも発表会での講師演奏は避けられないのでこれは深刻な問題です。

そこでネットで緊張による震えについて調べてみましたら、何と遺伝性の「本態性振戦」というものがあることを知りました。
そしてこの震えは薬によって止めることができるようなのです。
しかしすぐには飛びつく気になれず、何とか自力でコントロールしたいと思い、演奏の1週間前から食事メニューに気を付け、前日には睡眠を十分に取ることをこれまで以上に確実に行いました。

それでもやはりダメでした。
演奏が止まってしまうことはないのですが、何せ手の震えが大きいのでミスタッチが多くなるのです。

もうこれは耐えられないと思い、神経内科に行きました。
診察程度では緊張しないのでその時は全く手は震えませんでしたが、話を聞くとどうやら本態性振戦であろうということで薬を出してもらえました。

そして、いよいよその薬の効果を試す時がやってきました。

結果は・・・

全く震えませんでした。
人前で演奏して演奏することをこんなに嬉しく思えたのはいつ以来か記憶にないくらい久し振りでした。

少しは勇気を持って演奏に臨めそうです。


                   



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