アマゾンわんわん日記 2018

復活しました!
のんびりやっていきます。
また よろしくお願いします。

お腹いっぱい

2016年06月21日 | わんこにゃんこ
世話をしていた野良犬が一匹、交通事故で死んでしまいました。

珍しく午後まで仕事をしていた昨日、帰ろうかと職場を出てすぐの曲がり角で、馴染みの野良犬たちが横たわっている一匹の黒犬を囲んでいました。
通り過ぎてから、もう一度戻ってみました。
横たわっていたのは、毎朝餌をねだりに まっしぐらに走ってくる野良ちゃんでした。

近づくと、目をぱちりとしました。
でも、助かりそうな様子ではありません。

可愛そうですが、わたしはそのまま その場を離れました。

救急病院に連れていくという手段がなかったわけではありません。
でも、怪我の状態から、もうそれも無理な様子。
なにより、今までそうやって、「親切ぶって」助けようとした動物たちが、結局さんざん痛い思いをした挙句、死んでしまったということが何度もあったのです。

きっと、動物たちにはそれぞれ神様が授けてくださった命があるのです。
それを人間が無理やりながらえようとしても、うまくいかないこともあるのです。

昨夜はずっとその子のことが頭から離れませんでした。
朝、いつものように野良餌配りに行くと、昨日横たわっていたところに、その子の姿はありませんでした。
きっと、近所の人が埋めてくれたのでしょう。

ああ、死んじゃったんだな…

毎朝まっしぐらに走り寄ってきた、小さな黒い犬。
最後にあった日、満足に食べさせてあげられていたかな?

そして今日、お掃除を終えるころ、雨が降ってきました。
明るい空から落ちてくる、静かな雨。

ああ、あの子が虹の橋の向こう側にたどり着いたんだな。

そんな思いが頭に浮かび、テラスに座り込むと、傍らに寄ってきた伝助の首を抱き寄せました。

暖かい場所にいるかな?
痛い傷は、もう治ったかな?

そんなことを考えていると、不思議なことに目の前にあの子の姿が浮かんできました。
白い長い服を着た神様と話をしています。

「長旅大変だったね。お腹は空いていないかい?」と、神様。
「旅に出る前に、ペケママさんのご飯をお腹いっぱい食べてきたから、大丈夫だよ。ペケママさんのごはんは、おいしいんだよ!」

最後には私が黒犬の前に立って、まん丸の瞳を見つめていました。

ふと気が付くと、私の周りには、ペケちゃん や チコちゃん や とらこ まで集まっていました。

まっすぐに私に向かって走ってくる小さな命には、たくさん出会いました。
でも、その子たち、全員を幸せな場所に連れて行ってあげることは、私には無理なことです。

せめて私にできること。
それは、今日にも長い旅路につくことになるかもしれない犬や猫たちに、おなかいっぱい食べさせてあげること。
お腹いっぱいには足りないかもしれない。
でも、すこしでも、飢えや渇きがおさまるようにしてあげたいのです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする