The Angel of Death (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett) 価格:¥ 1,261(税込) 発売日:1991-12-05 |
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久しぶりのコーベットで,時代背景などをすっかり忘れた(笑)ので,復習がてら,眺めていきます~。
1章は,プロローグですね。
前半は,スコットランドの王権争いの末,エドワード1世に都合の良い人物として選ばれた(はずの)ジョン・ベイリオルと,エドワードとの戦い,とりわけ,ベリックという町でのすさまじい蛮行の様子が描かれております。それはもう,口にするのもはばかる位の酷さで,エドワード自身も自らの行いを悔いて,苦しんだとか。(だったらやるなよ~(汗))
数週間後のロンドン,弟一家をその虐殺で失い,王様に憎しみを募らせる1人の男がおりました。
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王様は,セントポール大寺院にお祈りにお出ましです。
前回も出てきた狡猾なウィンチェルシー大司教や,頭からっぽの弟君達(爆)等に囲まれ,今や王様が信頼できる唯一の人物となったコーベット,王様は軍資金調達の為に,どうやって教会からお金を巻き上げるか(笑)模索中で,書記官コーベットは,そのツッコミ(笑)のための法的根拠等を調査する,というお仕事をしています。
しかし,セントポールの司教は,かつてイングランド王家にたてついた反逆者サイモン・ド・モンフォールと同じ家系のウォルター・ド・モンフォール。王様にとっては扱いにくい奴(笑)です。
ところが,その司教,お祈りの最中突然倒れてしまいます。しかも階段から転げ落ち,あっと言う間に絶命。。。の模様。さらに,大胆にも部屋の反対側から突然手が出てきて犯行声明。
(目の前で殺人があったのに,「税の値上げはどうなるのじゃ?!」とお金が気になる王様(汗))
王様は,コーベットと,サリー公ジョン・ド・ウォレンを伴い,隣のチャペルへ。実はここには、アセルスタンの教会の名前にもなっている7世紀ロンドンの大司教エルコンウォルドが埋葬されているのだそうです。
まずは,本当にセントポールの司教が亡くなったのかどうか,王様の命令で調査に走るコーベットです。
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講堂に戻ってきたコーベットは,フィリップ・プランプトンという,セントポール寺院の修道僧に出会います。
若い僧達がモンフォール司教の遺体を整え安置する作業の様子を見ていたプランプトンのセリフに,今度はボナベンチャーという名前が出てきたので,おやっ(^^;)と思いましたが,実は13世紀のイタリアで活躍した神学者なんですね。この時代の直前の事ですので,感覚的には同時代の人でしょう。それにしても,アセルスタンシリーズに出てくる名前に一気に2つも出会うとは!
コーベットは,この神聖な場所でのこの事件,きっと王様に調査を命じられる,と,確信して,思わず震えが来ます。で,やっぱり?司教は,自然死ではなく,毒殺されたとわかります。
ところで,コーベットはミーヴと婚約したそうです。よかったね。
しかし,ミーヴの伯父は相変わらず危ない動きをしているようで,彼女の人生も楽じゃありません。
チャペルでは王様とサリー公がお待ちかね。(王様,エルコンウォルドの墓によっかかってます(笑))
コーベットは司祭が口にした聖杯があやしいと思ってます。サリー公はコーベットが簡単に発言するのを嫌いますが,王様は自分が狙われた可能性もあると認識。彼に聖杯と講堂の捜査を許可します。